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面談記録・相談記録・ケース会議の記録

面談記録・相談記録の書き方。事実と判断を分けて残す

ソーシャルワーカー、自治体の相談員、支援機関の職員向けに、面談記録・相談記録・ケース記録・支援経過記録の書き方を例文で解説します。そのまま使える相談記録テンプレート、ケース会議の進め方と記録の項目、Word・Excelの面談記録テンプレートと記入例を無料で配布しています。

公開日・更新日:

執筆・運営:

記録の種類

現場では同じ記録が別の名前で呼ばれることも多くあります。まず、何のための記録かを分けて考えます。

このガイドでの呼び方と役割(組織によって呼び方は異なります)
記録残す単位主に書くこと読む人
面談記録(相談記録)面談1回ごと目的、経過(事実・発言・判断)、対応、次の方針担当者、引き継ぐ職員、上長
支援経過記録面談・電話・訪問・関係機関との連絡ごとに1行日付、種別、対応内容、相談支援員のコメント、次の対応チーム全体、会議の参加者
ケース記録相談者1人の全体上の2つに、アセスメント、支援計画、評価を加えた記録一式機関内の関係者、監査・第三者評価

記録は、担当者が替わっても支援を続けるため、本人の状態や希望を計画に反映するため、そして判断の理由を説明するために書きます。「自分が思い出すためのメモ」ではなく、ほかの人が読んで同じ場面を思い浮かべられることを目標にします。

基本の考え方

記録で最も大切なのは、見たこと・聞いたことと、記録者が考えたことを区別することです。このガイドのテンプレートは、その区別を欄で強制する形にしています。

  • 事実

    見たこと、確認したこと、行ったこと。日時・書類名・数を具体的に。

    例:10月1日付の督促状を提示した。

  • 本人の発言

    判断の根拠や本人の意思を示す言葉を「」で原文のまま。録音の時刻を添える。

    例:「昼の仕事なら週4日は働きたい」(24:30)

  • 判断・見立て

    記録者の考察。どの事実・発言にもとづくかが分かるように書く。

    例:就労の意欲がある。希望条件を次回のプラン案に反映する。

厚生労働省の自立相談支援事業の帳票類記入要領では、支援経過記録シートの「対応内容記録」に本人等が話した内容や新たに得た情報を、「相談支援員コメント」に相談支援員としての考察や見立てを、分けて記載するとしています。医療・看護の分野で使われるSOAP(主観的情報・客観的情報・評価・計画)も、情報と評価を分けるという点で同じ考え方です。このガイドの3列は、そうした方法の一つとして、相談支援の面談向けに整理したものです。

練習:次の一文はどの欄に書きますか

6問・選ぶと解説が出ます

  1. 10月1日付の督促状を提示した。

  2. 「来週の同じ時間なら来られます」

  3. 住まいの確保を優先すべきと考える。

  4. 面談の間、3回ほど時計を見た。

  5. 就労に前向きである。

  6. 生活が苦しそうだった。

書き方

所属先に記録規程がある場合はそれが優先です。規程がない場合や、新任の職員に伝えるときの共通ルールとして使えます。

  1. 01

    日付・時刻・場所・参加者を必ず書く

    いつ、どこで、誰が、何をしたか(5W1H)が分かるように。時刻は録音の経過時間でもかまいません。

  2. 02

    主語を省かない

    「〜と話した」の主語が本人か家族か関係機関かを明記します。一文を短くすると主語の入れ替わりを防げます。

  3. 03

    根拠になる発言は「」で原文のまま

    言い換えると意味が変わることがあります。要約した場合は「〜と話した」と書き、原文ではないことを示します。

  4. 04

    本人以外からの情報は出所を書く

    「家族によると」「関係機関の担当者から電話で」など、誰から得た情報かを添えます。

  5. 05

    あいまいな表現を避ける

    「特に変わりなし」「様子が気になる」ではなく、何を見て、何を聞いたかを書きます。

  6. 06

    文体と略語をそろえる

    常体(〜である・〜した)か敬体かを統一し、略語や内輪の言葉は避けます。記録は本人や第三者が読むこともあります。

  7. 07

    本人が読んでも不快にならない言葉を選ぶ

    「頑固」「だらしない」などの評価語を使わず、行動と発言で書きます。

例文

すべて架空の例です。改善例は「正解」ではなく、読んだ人が場面を再現でき、判断を検証できる書き方の一例です。

  1. 避けたい書き方

    本人は就労意欲が低い。

    改善例

    就労について尋ねると、「夜勤はもう体力的に無理」と話した(24:30)。日中・週4日の勤務なら働きたいとの希望あり。

    「意欲が低い」は判断です。発言を残すと、実際には条件つきで働く意思があることが読み手にも分かります。

  2. 避けたい書き方

    生活が苦しそうだった。

    改善例

    家賃の支払いが2か月分遅れていると本人が説明し、10月1日付の督促状を提示した。(判断)住まいの確保を優先課題と考える。

    印象ではなく、そう考えた根拠の事実を書き、判断は判断として分けます。

  3. 避けたい書き方

    特に変わりなし。

    改善例

    前回決めた家計表を持参。支出欄は記入済み、収入欄は空欄。「何を書けばいいか分からなくて」と話した。

    「変わりなし」では何を確認したのかが残りません。確認した項目と結果を書きます。

  4. 避けたい書き方

    家族から話を聞いたところ、本人は昔から金遣いが荒いとのこと。

    改善例

    10月6日、姉から電話。姉によると「以前から月末にお金が足りなくなることがあった」。(本人には未確認)

    情報の出所、日時、本人に確認していないことを明記します。評価語は使わず、聞いた内容として書きます。

  5. 避けたい書き方

    生活支援課につないだ。

    改善例

    本人の同意を得て、10月6日 15:10に生活支援課へ電話し、10月8日 10:00の面談を予約した。

    誰の同意で、いつ、どこへ、何をしたかを残すと、次の担当者が経過を追えます。

相談記録

相談記録は、相談の受付から対応までを1回ごとに残す記録です。初回の相談では、誰から、どの経路で、何についての相談だったかを必ず残します。次のテンプレートはテキストなので、コピーして所属先の記録システムやWordに貼り付けて使えます。

  • 主訴は本人の言葉で

    「お金のことで困っている」のように、相談者が最初に話した言葉を「」で残します。記録者の要約は別に書きます。

  • 相談経路と相談者を分ける

    本人からか、家族や関係機関からかで、その後の連絡の取り方と同意の範囲が変わります。

  • 対応したことを具体的に

    「情報提供した」ではなく、何の制度を、どの資料で説明し、どこへ紹介したかを書きます。

  • 見立ては根拠とセットで

    前の章の「事実・本人の発言・判断を分ける」と同じく、見立ての欄には根拠の事実や発言を添えます。

  • 次回とそれぞれがすることで終える

    次回の日時と、本人・担当者が次までにすることを書くと、経過を追いやすくなります。

相談記録テンプレート(テキスト)

【相談記録】
ケース番号:
受付日時:  年 月 日( ) : 〜 :
相談の方法:来所/電話/訪問/オンライン/その他(  )
相談経路:本人/家族(続柄  )/関係機関(  )/その他
相談者:    (本人との関係:  )
記録者:
録音:なし/あり(目的・保存期間を説明し同意を得た)

■ 主訴(本人の言葉で)
「    」

■ 相談の内容(事実と本人の発言)
・
・

■ 対応したこと(情報提供・紹介・連絡)
・

■ 記録者の見立て(根拠となる事実・発言を添える)
・

■ 今後の方針・次回の予定
・次回: 月 日( ) :
・本人がすること:
・担当者がすること:

■ 共有の範囲(本人の同意)
・

初回の聞き取り項目を細かく決めたい場合は、相談受付ヒアリングシートも使えます。面談1回分を事実・発言・判断の3列で書く場合は、次の面談記録テンプレートを使ってください。

テンプレート

面談1回分を書くWord版と、面談記録シートに加えて時系列の支援経過記録シートを含むExcel版です。どちらも登録不要で、A4で印刷できます。

面談記録シート+支援経過記録

Word版は面談記録シート(空欄)と記入例の2ページ。Excel版は「面談記録」「支援経過記録(30行、種別を選択式)」「記入例」の3シートです。経過の表は、時刻・事実・本人の発言・記録者の判断の4列です。

登録不要・無料。Word版は1ページ目が空欄、2ページ目が記入例(A4縦)。

面談記録シート(事実・発言・判断を分ける形式)(空欄)のA4印刷プレビュー
面談記録シート(事実・発言・判断を分ける形式)(空欄)
面談記録シート(事実・発言・判断を分ける形式)(記入例)のA4印刷プレビュー
面談記録シート(事実・発言・判断を分ける形式)(記入例)

記入例を読む

面談記録シート(事実・発言・判断を分ける形式)

記入例・架空

記入例(架空の相談事例です。実在の人物・機関とは関係ありません)。所属先の様式や記録規程がある場合はそちらを優先してください。

ケース番号
C-2026-0412
面談日時
2026年10月6日(火)14:00–14:50(50分)
場所・方法
相談室2(対面)
相談者
Aさん(本人) 同席者:なし
記録者
相談支援員 山本
録音
あり。冒頭で目的と保存期間を説明し、口頭で同意を得た(C0412_20261006.m4a)
面談の目的
前回(9月29日)に決めた家計の整理の確認と、就労の希望の聞き取り

面談の経過

時刻事実(見たこと・確認したこと)本人の発言(原文)記録者の判断・見立て
02:10前回渡した家計表を持参。9月分の支出は記入済み、収入欄は空欄。「収入のところは、何を書けばいいか分からなくて」様式の説明が足りなかった可能性がある。次回は記入例を添える。
11:45家賃の支払いが2か月分(9月・10月)遅れていると本人が説明。10月1日付の督促状を提示。「大家さんには、まだ連絡していません」住まいの確保を優先課題と考える。家賃の相談窓口へのつなぎを検討する。
24:30就労について尋ねると、以前の職場(倉庫作業)の話を約5分続けた。「夜勤はもう体力的に無理。でも昼の仕事なら週4日は働きたい」就労の意欲がある。希望条件(日中・週4日)を次回のプラン案に反映する。
41:05次回の日程を本人が手帳に書き込んだ。「来週の同じ時間なら来られます」―

今回の対応・支援内容

  • ・家計表の収入欄の書き方を説明し、記入例を手渡した。
  • ・本人の同意を得て、生活支援課に電話し、面談を予約した(10月8日 10:00)。

今後の方針・次の対応

内容担当期限
家計表の収入欄を記入して次回持参する本人10月13日
生活支援課の面談に同行するか、本人に確認する山本10月7日
就労支援員に希望条件(日中・週4日)を共有する(本人同意済み)山本10月9日

関係機関との連絡

  • ・10月6日 15:10 生活支援課の担当者に電話。面談を予約。本人の同意あり。

記録の確認

  • 引用した発言は録音で確かめ、時刻を書いた(該当)
  • 事実と判断を別の欄に書いた(該当)
  • 本人以外の個人を特定する情報は必要な範囲にとどめた(該当)
  • 共有する相手と範囲を確認した(該当)

支援経過記録

支援経過記録は、面談・電話・訪問・関係機関との連絡を、起きた順に1件ずつ残す記録です。1件ごとに「日付と種別」「事実と本人の言葉」「判断」「次にすること」の4つをそろえると、担当者が替わっても経過を追えます。

支援経過記録の1件に書くこと
要素書くこと例
日付・種別日付、時刻、来所・電話・訪問・メール・会議の別、相手10/3 電話(生活支援課 田村)
事実と本人の言葉確認したこと、提示された書類、本人の発言は「」で「家賃をもう2か月払えていない」
判断記録者の見立て。(判断)と付けて事実と分ける(判断)住まいの確保を優先課題と考える
次にすること誰が、何を、いつまでに10/5の面談で書類を案内(佐藤)

支援経過記録 記入例(架空)

1件ごとに日付と種別から書き始め、最後の行を「次:」で終えています。ケース会議の日は、会議記録を参照する形にしています。

【支援経過記録 記入例(架空)】ケース番号 C-2026-041 記録者 佐藤
10/1(水)来所 14:00〜14:50
  本人「家賃をもう2か月払えていない」。10/1付の督促状を提示。
  (判断)住まいの確保を優先課題と考える。
  次:10/3までに生活支援課へ住居確保給付金の要件を確認(佐藤)
10/3(金)電話(生活支援課 田村) 10:15
  要件を満たす見込みと回答。必要書類の一覧をFAXで受領。
  次:10/5の面談で本人に書類を案内(佐藤)
10/5(日)来所 13:00〜13:40
  書類一覧を説明。本人「昼の仕事なら週4日は働きたい」(録音 24:30)。
  (判断)就労の意欲あり。日中・週4日の条件をケース会議で共有する。
  次:10/7ケース会議(山本・佐藤・林)
10/7(火)ケース会議 → 会議記録 参照
  役割分担:生活支援課 10/9申請案内、ハローワーク 10/14求人3件、佐藤 10/12家主へ相談

Excel版の面談記録テンプレートには、種別を選べる「支援経過記録」シートを収録しています。ケース会議の記録はケース会議の進め方と記録シート、介護サービスの日々の記録は介護記録の書き方で紹介しています。相談支援専門員のモニタリング訪問なら、録音から様式の項目ごとに下書きする手順を相談支援の記録をAIで作成で例つきで紹介しています。

居宅介護支援経過

経過記録とは、支援やサービスの経過を日付順に1件ずつ残す記録です。介護保険では、介護支援専門員が書く居宅介護支援経過(ケアプランの第5表)と、訪問介護などの事業所が書くサービス実施記録(サービス提供記録)がこれにあたります。

介護保険の経過記録の種類と書くこと
記録書く人書くこと
居宅介護支援経過(第5表)介護支援専門員日時・曜日・対応者・記載者、手段(訪問先、電話・FAX・メールは発信か受信か)、利用者と家族の発言、事業者との調整、モニタリングで把握した目標の達成度、軽微な変更の根拠と判断
サービス実施記録(サービス提供記録)訪問介護などの事業所提供日と時間、提供した具体的なサービスの内容、利用者の様子と特記事項(項目は事業所の様式による)
施設介護支援経過(施設の第6表)施設の介護支援専門員モニタリングで把握した利用者と家族の意向・満足度、目標の達成度、計画の変更の必要性

居宅介護支援経過 記入例(架空)

1件ごとに日時と手段から書き始め、モニタリングでは短期目標の達成状況と判断を分けています。

【居宅介護支援経過(第5表)記入例(架空)】
利用者 A様 記載者 介護支援専門員 佐藤

11/5(水)10:00〜10:40 訪問(自宅)本人・長女
  モニタリング。短期目標「寝室からトイレまで手すりと足元灯で歩ける」:
  手すりは11/2に設置済み。本人「夜も手すりがあるから安心」。
  長女:11/2〜11/5の夜間の転倒なし(長女の記録を確認)。
  (判断)目標に向けて順調。サービスの変更は不要。
11/7(金)14:20 電話(受信)○○デイケア 理学療法士 田中
  「歩行時のふらつきが減った。訓練を続けたい」と報告。
  次:12月のモニタリングで歩行の様子を確認(佐藤)
11/14(金)16:00 電話(受信)長女
  「夜中に一度ふらついたが、手すりにつかまって転ばなかった」。
  (判断)計画の変更は不要。デイケアに情報提供する。
  次:11/17までにデイケア 田中へ電話(発信)で伝える(佐藤)

サービス実施記録 記入例(架空)

提供したサービスの内容、利用者の様子、報告した相手を分けて書いた例です。

【サービス実施記録 記入例(訪問介護・架空)】
提供日時:11/10(月)8:30〜9:00 担当:訪問介護員 山田
サービス内容:服薬の声かけと確認、お薬カレンダーの確認、朝食の配膳
利用者の様子:朝食後の薬を自分でカレンダーから取り出して服用。
  「昨日の夜の分は飲んだかな」と話し、確認すると11/9夜の分が残っていた。
特記事項:11/9夜の飲み忘れ1回。9:20 サービス提供責任者 鈴木へ報告し、
  鈴木から介護支援専門員へ連絡済み。
  • 厚生労働省の記載要領は、第5表を主語と述語を明確にし、共通的でない略語や専門用語を使わず、曖昧な抽象的表現を避け、箇条書きを活用して書くよう示しています。
  • 居宅介護支援の運営基準では、モニタリングで少なくとも月に1回利用者に面接し、少なくとも月に1回その結果を記録することとされています(テレビ電話装置等を使う場合の例外があります)。
  • 訪問介護の運営基準(第19条)は、サービスを提供した際に、提供した具体的なサービスの内容等を記録することを求めています。

記入例の短期目標はケアプラン文例の「転倒リスク」の事例、サービス実施記録は「服薬」の事例と同じ利用者を想定しています。経過記録は、ケアプランの目標が達成できているかを確かめる材料になります。

職場の面談

上司と部下の1on1、人事面談、退職面談でも「面談記録」という言葉が使われます。目的は違いますが、事実・本人の発言・面談者の判断を分けて書くという基本は同じです。

職場の面談記録で残すこと(目安)
面談主に残すこと注意すること
1on1(上司と部下)話したテーマ、本人の考え、次回までにすること評価の記録と混ぜない。本人と共有できる書き方に
人事面談・キャリア面談本人の希望、配慮が必要な事情、会社として約束したこと健康情報など配慮が必要な情報は、共有の範囲を決める
退職面談退職の理由、改善の提案、引き継ぎの状況本人の言葉と、面談者の解釈を分ける

1on1の記録シートと質問例は1on1シート・記録テンプレート、退職面談の質問と記録は退職面談(エグジットインタビュー)の進め方で紹介しています。

ケース会議

ケース会議(ケースカンファレンス、事例検討会議とも呼ばれます)は、一人の相談者について関係する職員や機関が情報を持ち寄り、支援の方針と役割分担を決める会議です。文部科学省の生徒指導提要は、学校のケース会議の目的を「その児童生徒や家庭に必要な指導・援助は何か、どうやってそれを届けていくか、を決定すること」と説明しています。福祉の相談支援でも、考え方は同じです。

ケース会議の役割(例。人数が少ない場合は兼ねてもかまいません)
役割すること
司会(コーディネーター)目的と時間を確認し、話し合いを方針と役割分担まで進める。最後に決まったことを読み上げる
事例提供者(担当者)事例の概要、これまでの経過、困っていること、会議で決めたいことを説明する
記録係決まったこと、根拠になった情報、役割分担、持ち越しを記録する。発言をすべて書く必要はない
参加者(関係職員・関係機関)自分の立場で知っている事実と見立てを出し、できる支援を引き受ける

ケース会議の流れ

  1. 01

    目的を確かめる

    「支援方針を見直す」「役割分担を決める」など、会議で決めたいことを最初に共有します。

  2. 02

    事例を共有する

    事例提供者が概要と経過を説明し、参加者が知っている事実を出し合います。事実と見立ては分けて話します。

  3. 03

    アセスメントと課題の明確化

    集めた情報から、何が課題で、本人の強みや使える支援は何かを整理します。

  4. 04

    目標と役割分担を決める

    長期目標と、そこに向かう短期目標を決め、誰が、どこで、何を、いつまでに行うかを決めます。

  5. 05

    次回と評価の観点を決める

    支援は続くため、次回の日程と、何をもって進み具合を確かめるかを決めて終わります。

ケース会議記録のひな形(テキスト)

【ケース会議記録】
開催日時:  年 月 日( ) : 〜 :  場所・方法:
ケース番号(氏名は書かない):
会議の目的:(例:支援方針の見直し)
司会:   事例提供者:   記録:
参加者(所属・職種):
本人・家族の参加:なし/あり(意向の確認方法:  )

■ 事例の概要(事例提供者から)
・

■ 共有した情報(事実と出所)
・

■ アセスメント(見立てと根拠)
・

■ 課題と目標
・長期目標:
・短期目標:

■ 役割分担(誰が・何を・いつまでに)
・
・

■ 決まらなかったこと・持ち越し
・

■ 次回: 月 日( ) :  評価の観点:

生徒指導提要は、チーム支援の留意点として、会議の録音や会議録、チームとしての活動記録などを適切に保存しておくことも挙げています。会議を録音する場合は、参加者に目的と保存期間を伝えて同意を得てから録音し、記録を確定したら規程どおりに保存または削除します。介護保険のサービス担当者会議の記録は、サービス担当者会議の要点(第4表)の書き方で、標準様式に沿った記入例を紹介しています。参加者の役割、60分の進め方、学校のケース会議、Word・Excelの記録シートはケース会議とは:進め方と記録シートにまとめています。学校の先生が会議や面談の録音を使う前に確かめることは、教員のAI活用と、校務で録音ツールを使う前の確認項目で、保育所の場合は保育所で面談を録音する前に確かめる秘密保持義務と保育所保育指針で紹介しています。

録音の活用

録音がある面談では、記録を書く時間を減らしながら、発言の正確さを上げられます。ただし、録音そのものは記録ではありません。担当者が確かめて書いた記録が残ります。

  1. 01

    同意を得て録音する

    面談の冒頭で、録音の目的、誰が聞くか、保存期間、同意しなくても不利益がないことを伝えます。同意の有無は記録の冒頭に書きます。

  2. 02

    文字起こしを作る

    録音を文字にし、面談のどの時点の発言かが分かる時刻つきで残します。話者の区別があると、誰の発言かを確かめやすくなります。

  3. 03

    事実・発言・判断に分けた下書きを作る

    文字起こしから、根拠となる発言と時刻を拾い、テンプレートの3列に振り分けます。AIに下書きを頼む場合も、判断の欄は担当者が書きます。

  4. 04

    引用を元の音声で確かめる

    「」で残す発言は、時刻から音声を聞き直して確認します。聞き取れない部分は推測で補わず「聞き取り不能」と書きます。

  5. 05

    記録を確定し、録音の扱いを決める

    記録を確定したら、録音と文字起こしを規程どおりに保存または削除します。確認欄にチェックを入れて完了です。

発言をそのまま文字にした記録(逐語録)が必要な場合は、逐語録の作り方で表記ルールと記入例を確認できます。話者の区別については話者分離の解説、文字起こしの修正はヘルプセンターの編集手順を参照してください。

個人情報

相談記録には、病歴や生活状況など特に配慮が必要な情報が含まれることがあります。書く量を増やすほど、守るべき情報も増えます。

  • 支援に必要な範囲だけを書く。本人以外の家族や第三者の氏名など、個人を特定する情報は必要最小限にする。
  • 記録の共有先(機関内、関係機関)と、共有について本人の同意を得た範囲を記録しておく。
  • 録音・文字起こしのファイル名にも氏名を入れず、ケース番号などで管理する。
  • 保存期間と削除の手順を規程で決め、録音も記録と同じように管理する。
  • 外部のサービスに録音を預ける場合は、保存場所、暗号化、AIの学習に使われないか、アクセス権限を事前に確認する。

このページは一般的な実務の整理であり、法的な助言ではありません。個人情報の取扱いは所属先の規程と担当部署の判断に従ってください。Klangのデータの扱いはセキュリティのページで確認できます。

記入日を出来事の日として扱わないための追記例です。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

後から書いた記録に、出来事と記入の時刻を残す:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
出来事10月2日14時、本人と電話電話時のメモを参照
記入10月3日9時、担当Aが記入翌日記入であることを明示
確認できた発言「午後なら話せます」本人の発言として記録

後日思い出した内容を、当日の逐語記録のように見せません。時刻が不明なら不明のままにします。

確認後に残す記録の例

出来事:10月2日14時の電話。記入:10月3日9時、担当A。当日のメモを基に記入。本人は午後の連絡を希望。希望する曜日は未確認。
後から書いた記録に、出来事と記入の時刻を残すのCSV(架空の記入例つき)

上書きすると、古い記録を読んだ人との食い違いが見えなくなります。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

日付の誤記を、元の記録が追える形で訂正する:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
元の記録10月2日記入「次回は10月8日」訂正対象を特定
確認した根拠本人からの確認返信は10月9日返信を参照
訂正10月3日、8日を9日へ訂正旧版の共有先にも変更を連絡

実際の訂正方法は利用する記録システムと所属先の手順に従います。例では経緯を読める追記を使います。

確認後に残す記録の例

訂正追記/10月3日担当A:10月2日記録の次回日を10月8日から10月9日に訂正。根拠は本人の確認返信。旧記録の共有先Bへ訂正を連絡済み。その他の内容は変更なし。

情報が伝わった順番と、誰が直接確認したかを残します。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

本人から聞いた話と、別の人から届いた話を並べる:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
10月2日・担当Bの連絡「本人は午前を希望していた」Bからの伝聞
10月3日・本人との電話「今は午後がよい」Aが直接確認
記録の扱い現在の希望は午後との本人回答過去の午前希望を誤記とは断定しない
10月4日・本人の確認票水曜午後の候補希望を本人が記入確認票は許可された担当範囲で参照

違う情報が届いても、どちらかを消す前に時点と確認経路を確かめます。

確認後に残す記録の例

希望の経過:10月2日Bから午前希望との報告。10月3日本人がAへ午後希望と回答。希望が変わった時期・理由は未確認。現在の日程相談は本人の最新回答を基に行う。
10月4日の本人記入の確認票でも水曜午後を希望。電話と書面の現在の希望は一致。書面を他の相手へ転送してよいかは別途確認し、参照範囲を広げない。

応答がないことから、相手の意思を推測しない例です。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

連絡がつかなかった記録を、拒否と書かない:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
実施10月4日15時に電話、応答なし連絡実施を記録
分からないこと電話を見たか、都合が悪いか不明のまま残す
次の確認事前に合意した連絡方法を確認再連絡の可否・方法を確認

連絡回数を増やす判断まで、この記録例で決めるものではありません。本人と確認した連絡方針に沿います。

確認後に残す記録の例

10月4日15時、予定の電話を実施したが応答なし。連絡を拒否したとの確認はない。事前に合意した連絡方法を確認し、次の対応を担当者間で相談する。

同じ希望を四回書くのではなく、変化した点を抽出します。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

四回の接点から、希望が変わった経過を読む:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
1回目平日の午前を希望候補収集前
2回目午後も候補を見たい選択肢の追加希望
3回目午後の候補一覧を受領受領のみ。選択は未決
4回目水曜午後の候補を希望受入先の可否は未確認

一覧の受領と候補の選択、実施の確定を区別すると、次の担当者が確認を飛ばしにくくなります。

確認後に残す記録の例

経過要約:当初は午前希望。その後午後も検討し、候補一覧を受領。4回目に水曜午後を希望と回答。受入先の可否確認が残っており、実施日は未確定。

一つのケースに残る問いを、根拠と一緒に渡します。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

引継ぎで、確認済みと照会中を分けて渡す:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
確認済み本人は水曜午後を希望4回目の電話メモ
未確認受入先が水曜午後を受け入れられるか照会中
次の担当Bが回答を確認し本人へ候補を伝えるBが受領を返信済み

ケース会議で役割を合意する前の個別の経過記録です。複数機関の結論を代わりに作りません。

確認後に残す記録の例

引継ぎ:本人の現在の希望は水曜午後。根拠は4回目の電話メモ。受入先の回答は未着。Bが回答確認を引き受け、本人へ候補を伝える。現時点で実施確定とは案内しない。

KLANG

Klangは、同意を得て録音した面談を文字起こしし、発言の時刻とあわせて残します。文字起こしをもとにAIチャットで「事実・発言・判断」に分けた下書きを作り、引用は元の音声で確かめてから記録に写せます。最終的な記録の判断と記入は、担当者が行ってください。

  • 文字起こしはフリープランでも無制限。録音ファイルのアップロード、スマホアプリでの対面録音に対応
  • Word・Excel・TXTなどに時刻つきで書き出し。話者の自動識別はプロプランの機能です
  • 会話データをAIの学習に使いません。ISO/IEC 27001:2022認証。オンプレミスでの導入も相談できます

医療・介護の診療録や法定の記録様式の代わりになるものではありません。所属先の記録規程と様式を優先してください。

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経過記録とは何ですか。

経過記録とは、支援やサービスの経過を日付順に1件ずつ残す記録です。相談支援では支援経過記録、介護保険では介護支援専門員が書く居宅介護支援経過(ケアプランの第5表)や、事業所が書くサービス実施記録がこれにあたります。

面談記録とケース記録、支援経過記録はどう違いますか。

呼び方は組織によって異なります。このガイドでは、面談1回分の内容を残すものを面談記録、面談・電話・訪問・関係機関との連絡を時系列で1行ずつ残すものを支援経過記録、その両方を含む1人の相談者についての記録全体をケース記録と呼んでいます。

事実と判断はなぜ分けて書くのですか。

読んだ人が、記録者の判断を根拠と照らして検証できるようにするためです。厚生労働省の自立相談支援事業の帳票類記入要領でも、対応した内容の記録と相談支援員の考察・見立ては項目を分けて記載するよう示されています。

本人の発言はどこまで原文のまま書けばよいですか。

判断の根拠になる発言、本人の希望や意思を示す発言、あとで確認が必要になりそうな発言は「」で原文のまま残します。それ以外は「〜と話した」と要約し、要約であることが分かるように書きます。

面談を録音してもよいですか。

所属先の規程を確認したうえで、録音の目的、利用範囲、保存期間を本人に説明し、同意を得てから録音してください。同意しない場合に不利益がないことも伝えます。このページは法的な助言ではありません。

ケース会議の記録には何を書けばよいですか。

開催日時と参加者、会議の目的、共有した情報(事実と出所)、アセスメント(見立てと根拠)、課題と目標、役割分担(誰が・何を・いつまでに)、決まらなかったこと、次回の日程を書きます。発言をすべて書く必要はありませんが、方針を決めた根拠になった情報は残します。

SOAP形式で書くべきですか。

SOAPは医療・看護の分野で広く使われてきた記録方法で、相談支援の記録で参考にされることもあります。どの形式でも、事実と判断を区別できることが大切です。所属先で様式が決まっている場合はそれに従ってください。

クレジットカードは不要です。数分でお使いいただけます。