メインコンテンツへスキップ

虐待防止委員会・議事録

虐待防止委員会の議事録。テンプレートと記入例

介護サービス事業所に義務づけられている「虐待の防止のための対策を検討する委員会」(虐待防止委員会)について、運営基準と解釈通知で求められていること、委員会で検討する7つの事項、開催の頻度と構成員、議事録に残す項目をまとめました。Word・Excelの議事録テンプレートと架空の記入例を無料で使えます。

公開日・更新日:

執筆・運営:

基本

令和3年度の介護報酬改定で、すべての介護サービス事業者に、利用者の人権の擁護と虐待の防止のための措置が義務づけられました(令和6年3月31日までは努力義務の経過措置)。虐待防止委員会は、その4つの措置の一つです。

運営基準で求められる虐待防止の4つの措置
措置内容記録として残すもの
① 委員会虐待の防止のための対策を検討する委員会を定期的に開催し、その結果を従業者に周知徹底する(テレビ電話装置等の活用可)議事録、周知した方法と日付
② 指針虐待の防止のための指針を整備する指針(改訂の履歴)
③ 研修従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施する。施設系は年2回以上、居宅系は年1回以上、新規採用時には必ず実施研修の記録(日時、内容、参加者)
④ 担当者①〜③の措置を適切に実施するための担当者を置く担当者の氏名(専任)

令和6年度の改定では、これらの措置が講じられていない場合の「高齢者虐待防止措置未実施減算」(所定単位数の100分の1)が新設されました。居宅療養管理指導と特定福祉用具販売を除くすべての介護サービスが対象です。委員会の議事録は、委員会を開いたことと、検討の結果を周知したことを示す記録になります。

検討事項

解釈通知は、虐待防止委員会で具体的に次の事項を検討することとしています。毎回すべてを扱う必要はなく、年間の計画で振り分けると議事録が書きやすくなります。

  1. イ 虐待防止検討委員会その他事業所内の組織に関すること
  2. ロ 虐待の防止のための指針の整備に関すること
  3. ハ 虐待の防止のための職員研修の内容に関すること
  4. ニ 虐待等について、従業者が相談・報告できる体制の整備に関すること
  5. ホ 従業者が虐待等を把握した場合に、市町村への通報が迅速かつ適切に行われるための方法に関すること
  6. ヘ 虐待等が発生した場合、その発生原因等の分析から得られる再発の確実な防止策に関すること
  7. ト 再発の防止策を講じた際に、その効果についての評価に関すること
年4回開催する場合の振り分けの例
回主に扱う事項議事録に残すこと
第1回(4月)イ 組織、ロ 指針、ハ 研修計画委員の構成、指針の見直し、年間の研修計画
第2回(7月)ニ 相談・報告体制、ホ 通報の方法相談窓口、報告の流れ、通報の手順の確認
第3回(10月)ヘ 再発防止策報告された事例の分析と、決めた防止策
第4回(1月)ト 効果の評価、ハ 研修の振り返り防止策の効果、研修の結果と次年度の課題

解釈通知は、委員会で得た結果(事業所における虐待に対する体制、再発防止策等)を従業者に周知徹底することも求めています。また、事例の内容には職員や利用者の個人情報が含まれるため、議事録では匿名にし、検討した内容を従業者に周知するときも個人が特定されないようにします。

開催と構成員

開催の頻度、構成員、ほかの委員会との関係は、解釈通知で次のように示されています。

虐待防止委員会と身体拘束適正化委員会の違い
項目虐待防止委員会身体拘束適正化委員会(施設系)
対象居宅療養管理指導・特定福祉用具販売を除く全サービス施設系・居住系など
頻度定期的に(回数の定めなし)3月に1回以上
構成員管理者を含む幅広い職種。責任者と役割分担を明確に施設長、事務長、医師、看護職員、介護職員、生活相談員など
外部の専門家活用することが望ましい第三者や専門家の活用が望ましい
一体的な開催他の会議体と一体的に設置・運営してよい虐待防止委員会と一体的に運営してよい
オンラインテレビ電話装置等の活用可テレビ電話装置等の活用可

小規模な事業所では、他のサービス事業者との連携などにより委員会を開くことも差し支えないとされています。一体的に開く場合も、虐待防止の検討事項と身体拘束適正化の検討事項を、議事録の中で見出しを分けて書いておくと、運営指導のときに説明しやすくなります。

身体拘束適正化委員会の議事録は、身体拘束適正化委員会の議事録テンプレートと記入例で紹介しています。

議事録の項目

様式の定めはありません。委員会を開いたこと、何を検討して何を決めたか、結果を周知したことが、第三者に分かるように書きます。

虐待防止委員会の議事録の項目
項目書くことよくある抜け
開催日時・方法日時、場所、オンラインの有無オンライン参加者の記載
委員会の名称・回数一体的に開いた場合はその旨一体開催の記載
出席者職種と氏名、欠席者委員長・担当者の記載
検討した事項解釈通知のイ〜トのどれを扱ったか検討事項との対応
報告と検討内容報告された事例(匿名)、原因の分析、意見事実と分析の区別
決定事項誰が・何を・いつまでに担当と期限
周知の方法掲示、申し送り、研修など。周知した日周知した日付
次回次回の日程と、効果を評価する時期評価の時期

記入例

身体拘束適正化委員会と一体的に開催した、架空の介護施設の記入例です。Word版の2ページ目とExcel版の「記入例」シートにも同じ内容を収録しています。

虐待防止委員会 議事録

記入例・架空

記入例(架空の介護施設です。実在の人物・事業所とは関係ありません)。身体拘束適正化委員会と一体的に開催した例です。

開催日時・方法
2026年10月7日(水)15:00〜15:45 会議室+オンライン
委員会の名称
虐待防止・身体拘束適正化委員会(一体的に開催) 第3回
出席者(職種)
施設長(委員長)、虐待防止担当者(介護主任)、看護職員、生活相談員、介護支援専門員
欠席者・記録者
欠席:事務長(資料で報告済み) 記録:生活相談員 林

今回検討した事項(解釈通知の検討事項)

  • イ 委員会その他事業所内の組織(非該当)
  • ロ 指針の整備(該当)
  • ハ 職員研修の内容(該当)
  • ニ 相談・報告できる体制の整備(該当)
  • ホ 市町村への通報の方法(非該当)
  • ヘ 発生原因の分析と再発防止策(該当)
  • ト 再発防止策の効果の評価(非該当)

報告と検討内容(事例は匿名)

  • ・7〜9月の相談・報告:3件。うち1件は夜勤帯の強い口調の声かけ(事例A)
  • ・事例A:利用者の訴え「怒鳴られた」。職員は「急いでいた」と説明。人手の少ない時間帯に集中
  • ・原因の分析:2時台のコールが重なる。応援を呼ぶルールが周知されていなかった
  • ・指針の見直し:相談窓口に外部(法人本部)を追加する案を確認

決定事項と担当

決定事項担当期限
夜勤帯の応援要請ルールを掲示し、申し送りで説明する介護主任10/14
11月の職員研修のテーマを「不適切ケアの気づき」とする虐待防止担当者11/20
指針の相談窓口の改訂案を次回までに作る施設長次回

従業者への周知の方法・次回

  • ・議事録の要旨を職員掲示板とグループウェアに10/9掲示。各フロアの申し送りで口頭説明
  • ・次回:2027年1月(再発防止策の効果を評価する)

ダウンロード

Word版は空欄と記入例の2ページ、Excel版は「議事録」と「記入例」の2シートです。登録不要で、そのまま印刷できます。

虐待防止委員会 議事録

検討した事項(イ〜ト)のチェック欄、報告と検討内容、決定事項(担当・期限)、従業者への周知の方法と次回を1枚にまとめました。

登録不要・無料。Word版は1ページ目が空欄、2ページ目が記入例(A4縦)。

虐待防止委員会 議事録(空欄)のA4印刷プレビュー
虐待防止委員会 議事録(空欄)
虐待防止委員会 議事録(記入例)のA4印刷プレビュー
虐待防止委員会 議事録(記入例)

録音から下書き

委員長や担当者が司会と記録を兼ねる小さな事業所では、委員の同意を得て録音しておくと、決定事項や担当を聞き直して確かめられます。

  1. 01

    委員の同意を得て録音する

    目的(議事録を正確に作るため)、聞く人、保存期間を伝え、出席者全員の同意を得ます。事例は匿名で話すことを最初に確認します。

  2. 02

    議事録の見出しで下書きを作る

    文字起こしができたら、下のプロンプトでAIチャットに下書きを頼みます。回答には根拠になった発言の時刻が示されます。

  3. 03

    委員長・担当者が確認して確定する

    決定事項、担当、期限を音声で確かめ、個人が特定できる情報が残っていないかを確認します。確定後、録音は規程どおりに削除します。

虐待防止委員会の議事録を下書きするプロンプト

この委員会の文字起こしをもとに、虐待防止委員会の議事録の下書きを作ってください。
見出し:開催日時・方法/出席者(職種)/今回検討した事項(イ〜トのどれか)/報告と検討内容/決定事項(担当・期限)/従業者への周知の方法/次回
- 事例は「事例A」のように書き、利用者・職員の氏名、居室番号は書かない
- 報告された事実と、委員会の判断・分析を分けて書く
- 決定事項は「誰が・何を・いつまでに」の形にする
- 話に出てこない内容は推測で補わず、最後に「要確認」として一覧にする

委員会を毎回同じ見出しで記録したい場合は、決まった時刻に複数の会議をまとめて読むスケジュール分析で、四半期分の委員会から決定事項と未完了の項目を一覧にすることもできます。録音の同意の取り方は介護・福祉の会議を録音するときの同意と個人情報を参照してください。

KLANG

Klangは、委員の同意を得て録音した委員会を文字起こしし、発言の時刻とあわせて残します。AIチャットで議事録の見出しに沿った下書きを作り、決定事項や担当は元の音声で確かめてから議事録に写せます。議事録の内容を確定するのは委員会です。

  • 文字起こしは無制限、AI要約とチャットもフリープランで使えます。対面の委員会はスマホアプリで録音できます
  • オンラインで参加する委員がいる場合は、Zoom・Teams・Google Meetに会議アシスタントが参加して録音できます。Word・Excelにも書き出せます
  • 会話データをAIの学習に使いません。ISO/IEC 27001:2022の認証を取得しています

Klangは介護記録システムではありません。議事録の様式と保存は、事業所の規程と指定権者の指導に従ってください。

無料で試す
虐待防止委員会は、どのくらいの頻度で開けばよいですか。

運営基準と解釈通知では「定期的に開催する」とされており、回数は決められていません。身体拘束適正化委員会(施設系は3月に1回以上)と一体的に開催している事業所も多くあります。指定権者が目安を示している場合はそれに従ってください。

虐待防止委員会で検討する事項は何ですか。

解釈通知では、委員会その他事業所内の組織、指針の整備、職員研修の内容、相談・報告できる体制の整備、市町村への通報の方法、発生原因等の分析から得られる再発防止策、再発防止策の効果の評価の7つが挙げられています。

身体拘束適正化委員会と一緒に開いてもよいですか。

解釈通知では、他の会議体を設置している場合、これと一体的に設置・運営することとして差し支えないとされています。一体的に開く場合も、それぞれの委員会で検討した内容が分かるように議事録を書きます。

虐待防止委員会をオンラインで開いてもよいですか。

テレビ電話装置等を活用して行うことができるとされています。その際は、個人情報保護委員会・厚生労働省の医療・介護関係事業者向けガイダンスや、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインなどを守ることが求められています。

虐待防止の措置をとっていないと減算になりますか。

令和6年度の介護報酬改定で、高齢者虐待防止措置未実施減算(所定単位数の100分の1)が設けられました。居宅療養管理指導と特定福祉用具販売を除く介護サービスが対象です。委員会の開催、指針の整備、研修、担当者の配置のどれかが行われていない場合が対象になります。

議事録は何年保存しますか。

委員会の議事録の保存期間は、事業所の記録の整備の規定や指定権者の条例に従います。運営基準の記録は完結の日から2年間保存が原則で、条例で5年としている自治体もあります。

クレジットカードは不要です。数分でお使いいただけます。