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ケース会議

ケース会議とは。進め方と記録の書き方・記録シート

ケース会議(ケースカンファレンス)は、一人の相談者について関係する職員や機関が情報を持ち寄り、支援の方針と役割分担を決める会議です。福祉の相談支援と学校(スクールソーシャルワーカー)のケース会議の進め方、記録に残す項目、Word・Excelの記録シートと記入例をまとめました。

公開日:更新日:執筆・運営:

分野ごとに、制度で決められた会議があります。名前は違っても、一人の支援について関係者が話し合う点は共通です。制度上の会議の場合は、その様式と記録のルールを優先してください。

ケース会議と制度上の会議の違い
会議主な分野開く人記録
ケース会議相談支援、学校、児童福祉、生活困窮担当機関・学校機関や学校の様式
サービス担当者会議介護保険(居宅介護支援)介護支援専門員第4表「サービス担当者会議の要点」
地域ケア会議(個別)介護保険(地域支援事業)市町村・地域包括支援センター市町村の様式
個別支援会議障害福祉サービスサービス管理責任者個別支援計画の作成に係る記録
看護・ケアカンファレンス病院・訪問看護・施設受け持ち看護師など看護記録・カンファレンス記録

人数が少ない場合は兼ねてもかまいません。記録係を司会と分けると、司会は話し合いに集中できます。

ケース会議の役割(例)
役割すること事前の準備
司会(コーディネーター)目的と時間を確認し、方針と役割分担まで進める。最後に決まったことを読み上げる目的、参加者、時間配分
事例提供者(担当者)概要、経過、困っていること、会議で決めたいことを説明するA4で1〜2枚の事例の概要(氏名は書かない)
記録係共有した事実と出所、決まったこと、役割分担、持ち越しを書く記録シート、録音する場合は同意の確認
参加者(関係職員・機関)自分の立場で知っている事実と見立てを出し、できる支援を引き受ける担当している範囲の最新の情報

時間を決めておくと、情報共有だけで終わることを防げます。時間配分は一例です。

  1. 01

    目的の確認(5分)

    「住まいと就労の支援方針を見直す」のように、今日決めたいことを司会が最初に伝えます。

  2. 02

    事例の説明(10分)

    事例提供者が、概要と経過、困っていることを説明します。質問はこのあとにまとめて受けます。

  3. 03

    情報の共有と質問(15分)

    参加者が知っている事実を出し合います。誰から聞いた情報か、いつの情報かを添えます。

  4. 04

    アセスメント(10分)

    集めた事実から、何が課題で、本人の強みや使える支援は何かを整理します。見立てには根拠を添えます。

  5. 05

    目標と役割分担(15分)

    長期・短期の目標と、誰が、何を、いつまでに行うかを決めます。引き受けた人の名前を必ず記録します。

  6. 06

    確認と次回(5分)

    記録係が決まったことを読み上げ、次回の日程と、何をもって進み具合を確かめるかを決めます。

文部科学省の生徒指導提要(令和4年改訂)は、学校のケース会議の目的を「その児童生徒や家庭に必要な指導・援助は何か、どうやってそれを届けていくか、を決定すること」と説明しています。

学校のケース会議には、管理職、学級担任、学年主任、生徒指導主事、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどが参加し、必要に応じて児童相談所や市町村の福祉部局などの関係機関が加わります。会議ではアセスメントにもとづいてチーム支援計画を作り、役割分担を決めます。

生徒指導提要は、チーム支援の留意点として、会議の録音や会議録、チームとしての活動記録などを適切に保存しておくことも挙げています。記録には、児童生徒の言葉と、教職員が見たこと、関係機関から得た情報を分けて書き、出所を添えます。

福祉と学校のケース会議の違い(目安)
項目福祉の相談支援学校
対象相談者本人と世帯児童生徒と家庭
主な参加者相談員、関係機関の担当者教職員、SC、SSW、必要に応じて関係機関
決めること支援計画と役割分担チーム支援計画と役割分担
本人の参加同席するか、事前に意向を確認多くは事前に本人・保護者の思いを聞いて臨む

1回の会議につき1枚の記録シートです。Word版は空欄と記入例の2ページ、Excel版は2シートです。テキスト版はコピーして、所属先の記録システムに貼り付けて使えます。

  • 開催日時と方法、ケース番号(氏名は書かない)、会議の目的
  • 司会・事例提供者・記録係と、参加者の所属・職種
  • 本人・家族の参加の有無と、意向を確認した方法
  • 共有した情報(事実と出所)とアセスメント(見立てと根拠)
  • 役割分担(誰が・何を・いつまでに)、決まらなかったこと、次回と評価の観点

ケース会議 記録シート

共有した情報、アセスメント、役割分担の表、決まらなかったこと・次回を1枚にまとめました。役割分担は担当・内容・期限の3列です。

登録不要・無料。Word版は1ページ目が空欄、2ページ目が記入例(A4縦)。

ケース会議 記録シート(空欄)のA4印刷プレビュー
ケース会議 記録シート(空欄)
ケース会議 記録シート(記入例)のA4印刷プレビュー
ケース会議 記録シート(記入例)

ケース会議 記録シート

記入例・架空

記入例(架空の相談者・機関です。実在の人物・機関とは関係ありません)。支援の適否を示す例ではありません。

開催日時・方法
2026年10月7日(水)15:00〜15:50 対面+オンライン
ケース番号
C-2026-041(30代・単身)
会議の目的
家賃滞納が続く中での住まいと就労の支援方針の見直し
司会/事例提供/記録
主任相談員 山本/相談支援員 佐藤/相談支援員 林
参加者(所属・職種)
自立相談支援機関(2名)、福祉事務所 生活支援課、ハローワーク 就職支援ナビゲーター
本人の参加・意向の確認
不参加。10/5の面談で本人の意向を確認済み(下記)

共有した情報(事実と出所)

  • ・家賃2か月分が未払い。10/1付の督促状を本人が提示(10/5面談・佐藤)
  • ・本人「昼の仕事なら週4日は働きたい」(10/5面談の録音 24:30)
  • ・住居確保給付金の申請要件を満たす見込み(生活支援課)

アセスメント(見立てと根拠)

  • ・住まいの確保が最優先。就労意欲はあり、日中・週4日の条件が合えば就労につながる見込み(上記の発言と面談経過から)

役割分担(誰が・何を・いつまでに)

担当すること期限
生活支援課住居確保給付金の申請書類を本人へ案内する10/9
ハローワーク日中・週4日の求人を3件選び、見学候補を出す10/14
佐藤(相談支援員)家主へ支払い計画の相談を本人と行う10/12

決まらなかったこと・次回

  • ・家計の見直し(家計改善支援の利用)は本人の意向を次回面談で確認する
  • ・次回:10/28(水)15:00。評価の観点:給付金の申請状況と見学の結果

ケース会議記録のひな形(テキスト)

所属先の記録システムやWordに貼り付けて使えるテキスト版です。

【ケース会議記録】
開催日時:  年 月 日( ) : 〜 :  場所・方法:
ケース番号(氏名は書かない):
会議の目的:(例:支援方針の見直し)
司会:   事例提供者:   記録:
参加者(所属・職種):
本人・家族の参加:なし/あり(意向の確認方法:  )

■ 事例の概要(事例提供者から)
・

■ 共有した情報(事実と出所)
・

■ アセスメント(見立てと根拠)
・

■ 課題と目標
・長期目標:
・短期目標:

■ 役割分担(誰が・何を・いつまでに)
・
・

■ 決まらなかったこと・持ち越し
・

■ 次回: 月 日( ) :  評価の観点:

例は成人の就労相談に関する連携会議です。医療的な判断や支援の処方ではなく、話し合いの記録を扱います。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

本人が確認したい問いを、会議の出発点にする:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
本人の言葉「仕事の見学をする前に、時間帯を確かめたい」会議で確認する問いとして残す
今回の範囲見学の時間帯と連絡方法就労可否の判断をこの場で作らない
分かっていること案内資料には午前・午後の候補がある本人が参加できるかは別の確認
未確認受入先の最新候補、本人が希望する連絡方法確認担当を決める

会議に出す情報と共有先を事前に確認します。学校分野の公的資料にある初回・継続会議の記録方法を参考にした独自の例で、制度上の公式様式ではありません。

確認後に残す記録の例

会議C01の問い:見学前に時間帯と連絡方法を確認する。本人は候補を知ってから検討したいと述べている。参加の合意や就労可否はまだ決まっていない。共有対象は今回の調整に必要な関係者へ限定して確認する。
本人が確認したい問いを、会議の出発点にするのCSV(架空の記入例つき)

違う場面の情報を、本人についての矛盾した評価へ変えません。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

関係者の説明が違うとき、日時と場面をそろえる:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
担当Aの報告10月2日の電話では午前を希望と聞いた当日の連絡メモAを参照
担当Bの報告10月5日の面談では午後を希望と聞いた面談メモBを参照
本人の説明予定が変わり、今は午後を検討したい現在の希望として記録
残る確認10月5日の希望を受入先が承知しているか担当Bが確認する

日付の違いで説明できる変化と、本当に確認が必要な食い違いを分けます。以前の記録を消して整合したように見せません。

確認後に残す記録の例

C02確認:10月2日午前希望、10月5日午後希望。本人は予定変更を説明した。現在は午後を検討。受入先への連絡状況は未確認。過去の希望を「誤り」と書き換えない。

支援者が提案したことを、本人が了承したこととして残さないようにします。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

  1. 本人: 午後なら検討できます。具体的な日を知りたいです。
  2. 担当者: 火曜午後の見学を提案してよいですか。
  3. 本人: 予定を見てから答えたいです。
  4. 記録者: 候補をお渡しし、参加の回答はまだ待つ、という状態で残します。

その場で回答がないことを同意に置き換えません。本人不在の会議では、本人の最新の意向を確認した日時・方法も分けて残します。

確認後に残す記録の例

C03記録:本人は午後の候補を知りたいと希望。担当者は火曜午後の見学を提案。本人は予定を確認してから答えると返答。結論は候補確認までで、参加は未決。担当者が候補一覧を渡し、回答方法を本人と確認する。

会議に出た人が、別の機関や担当者の対応を約束できるとは限りません。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

提案した役割と、引き受けた役割を分ける:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
担当A受入先へ候補時間を問い合わせると了承問い合わせ担当を確定
担当B本人へ資料を届けることを検討所属先で確認後に返答。未確定
会議にいない担当C当日の同行候補に名前が出た本人の了承も業務上の確認も未取得
記録の結論Aの問い合わせだけ着手可能B・Cを実施決定として通知しない

会議の多数決や記録への記名だけでは、欠席者や別機関の責任は移りません。必要な権限と受け取りを各担当が確認します。

確認後に残す記録の例

C04役割:Aは候補時間の照会を受諾。Bの資料提供、Cの同行は確認待ち。取りまとめ担当は回答を受けて役割表を更新する。現時点の確定事項にB・Cを含めない。

未解決事項は、ただ「継続検討」と書かず、何が足りないかを示します。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

答えの出なかった問いを、次回の確認資料にする:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
問い午後の候補は現在も選べるか古い案内資料だけでは未確定
確認先と方法担当Aが受入先に現在の候補を照会必要な情報のみ伝える
次回までの状態照会済み、回答待ちまだ候補があるとは断言しない
次回の記録回答日・内容・本人へ伝えた状態を確認回答を得たことと本人了承を分ける

確認のために共有する情報は、目的と許可された範囲で選びます。担当者が変わっても、質問と未回答状態が追える形にします。

確認後に残す記録の例

C05持越し:受入先の午後候補をAが照会済み。回答待ち。回答後、本人へ候補を伝え、希望を改めて確認する。現在は見学日も参加も未決。

初回の役割表を丸写しせず、その後に何を行い何が分かったかを確認します。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

継続会議では、実施したことと本人の反応を分ける:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
初回の確認Aが候補を照会、本人へ一覧を渡す計画段階
実施したことAが回答を受け、本人へ一覧を渡した実施日・資料版を記録
本人の反応「来週の予定が分かってから決めたい」資料受領を参加了承としない
継続会議の結論本人の予定確認後にもう一度相談する日程決定は持ち越し

情報を渡しただけで支援の成果が出たとは書きません。本人の言葉と、次に確認する条件を残します。

確認後に残す記録の例

C06継続記録:候補照会と資料提供は実施済み。本人は予定確認後に判断したいと回答。参加は未決。次の連絡の時期・方法を本人と確認する。

会議の原記録全体が、全ての受け手に必要とは限りません。

以下の人物・案件・会話・数値は、説明用の架空の例です。

関係機関へ渡す部分を、役割に合わせて絞る:記入例
確認するもの記録した内容次の扱い
会議の原記録本人の希望、各担当の報告、家庭の予定への言及扱える担当者の範囲を確認
受入先に必要な情報候補時間を確認したい、返答先は担当A関係のない家族の事情を除く
本人へ渡す要点候補を確認中、回答後に本人が選ぶ本人の選択が残っていると分かる文面
共有前の確認誰に何を伝えるか、記録上の根拠独自に公開範囲を広げない

削った箇所があることと、原記録の参照先を内部で管理します。この例は匿名化の保証や情報共有の法的判断ではありません。

確認後に残す記録の例

C07受入先向け連絡例:見学候補の時間帯を確認しています。現在提示できる午後の候補と回答期限があれば、担当Aへお知らせください。本人の参加希望は候補を確認した後に伺います。関係のない第三者の情報は添付しません。

司会と記録を兼ねる小さなチームでは、録音しておくと、役割分担や期限を聞き直して確かめられます。録音は記録の代わりではなく、正確に書くための材料です。

  1. 01

    参加者全員の同意を得る

    録音の目的、聞く人、保存期間と削除の時期を説明し、同意を得てから録音します。本人・家族が参加する場合は、その人たちの同意も得ます。

  2. 02

    文字起こしから、記録シートの見出しで下書きを作る

    AIチャットに「共有した情報(出所つき)、見立て、役割分担、持ち越しに分けて」と頼みます。話に出てこない内容は補わないよう指示します。

  3. 03

    記録係が確かめて確定する

    役割分担と期限、本人の言葉は元の音声で確かめます。確定したら、録音は規程どおりに保存または削除します。

Klangは、同意を得て録音したケース会議を文字起こしし、発言の時刻とあわせて残します。AIチャットで記録シートの見出しに沿った下書きを作り、役割分担や本人の言葉は元の音声で確かめてから記録に写せます。記録の内容を判断し、確定するのは担当者です。

  • 文字起こしは無制限、AI要約とチャットもフリープランで使えます。対面の会議はスマホアプリで録音できます
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ケース会議とは何ですか。

支援が必要な一人(または一家族)について、関係する職員や機関が事実と見立てを共有し、支援の目標と役割分担を決める会議です。ケースカンファレンス、事例検討会議とも呼ばれます。

ケース会議とサービス担当者会議の違いは何ですか。

サービス担当者会議は、介護保険の運営基準で介護支援専門員が開くことが定められた会議で、記録は第4表「サービス担当者会議の要点」に残します。ケース会議は、相談支援や学校などで関係者が支援方針を決める会議の総称で、様式は機関ごとに決めます。

ケース会議の記録には何を書けばよいですか。

開催日時と参加者、会議の目的、共有した情報(事実と出所)、アセスメント(見立てと根拠)、課題と目標、役割分担(誰が・何を・いつまでに)、決まらなかったこと、次回の日程と評価の観点を書きます。

ケース会議に本人は参加しますか。

本人や家族が参加する場合と、参加せずに事前に意向を聞いて臨む場合があります。参加しない場合は、本人の意向をいつ、どの方法で確認したかを記録に残します。

ケース会議を録音してもよいですか。

所属先の規程を確認したうえで、録音の目的、聞く人、保存期間を参加者に説明し、全員の同意を得てから録音してください。病歴など要配慮個人情報を含むため、保存場所と削除の手順も決めておきます。

クレジットカードは不要です。数分でお使いいただけます。