1. 対象業務
利用を認める会議・インタビューと、対象外の場面を具体的にします。
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執筆・運営:Klang AI AB
このガイドは、会話AIを使う人が「何を録音してよいか」「何を入力してはいけないか」「誰が確認し、いつ削除するか」を迷わないための運用例です。
法的助言ではなく、個人情報保護法、業界規制、契約、就業規則への適合を保証するものではありません。制定前に法務・情報セキュリティ・業務責任者が確認してください。
この規程は、会議・面談の録音と文字起こしに特化した個別ルールです。文章作成などを含む生成AI全般のルールは、生成AIの社内ガイドライン(全11条のひな形)を全社の指針とし、その第8条からこの規程を参照する形にすると、2つの文書が食い違いません。
利用を認める会議・インタビューと、対象外の場面を具体的にします。
契約、保存地域、AI学習への利用、委託先を確認したツールだけを記載します。
録音・文字起こしの目的、共有範囲、問い合わせ先をいつ伝えるか決めます。
人事、医療、未公開情報など、入力禁止または追加承認が必要な情報を定めます。
氏名、数値、決定事項、引用を誰が元音声と照合するか決めます。
閲覧・編集・外部共有の範囲と、異動・退職時の権限削除を定めます。
目的ごとの保持期間、削除方法、バックアップや契約終了時の扱いを確認します。
誤共有、漏えい、誤った出力利用が起きたときの停止・連絡・記録担当を決めます。
MODEL POLICY
8つの項目を条文の形にした記載例です。[記入]の部分と別表を自社の実情に合わせて埋め、法務担当者の確認を経てから制定してください。
例:法務確認が必要なひな形(全12条・別表3つ)
ツール名や保存期間は変わりやすいため、本文ではなく別表に置き、規程の改定なしで更新できるようにします。
一律禁止にすると記録が個人のスマートフォンに流れがちです。承認の流れを作るほうが実態を把握できます。
会話AIの機能と規約は変わります。承認済みツールの条件を定期的に確認する条文を入れておきます。
ROLES
規程は、担当が決まって初めて運用されます。小さな組織では一人が複数の役割を兼ねてもかまいませんが、ツールの承認と日々の確認は分けておくと抜け漏れが減ります。
| 役割 | 主な責任 | 関係する条文 |
|---|---|---|
| 規程責任者 | 規程の周知、教育、年1回の見直し、例外の承認 | 第5条・第9条・第11条・第12条 |
| 情報システム部門 | ツールの承認(学習利用、保存場所、暗号化、権限、削除、委託先の確認)、アカウント管理 | 第4条・第8条 |
| 法務・個人情報保護の担当 | 説明文や同意の取り方の確認、契約・紛争対応での保存判断 | 第6条・第9条 |
| 会議の主催者 | 参加者への説明と同意の確認、AI出力の確認、共有範囲の判断 | 第6条・第7条・第8条 |
| 利用者 | 承認済みツールだけを使う、禁止情報を入力しない、事故の報告 | 第4条・第5条・第10条 |
CONSENT
録音の説明は長い必要はありません。目的、誰が見るか、いつ消すかの3点と、断ってもよいことを伝えます。社外の参加者には事前の案内で伝えておくと、会議の冒頭が短く済みます。
今日の会議は議事録作成のために録音し、文字起こしします。記録はこのプロジェクトのメンバーだけが見られ、議事録の確定後[記入]日で録音を削除します。
議事録を正確に作るため、本日の会議を録音し文字起こしさせていただいてもよろしいでしょうか。記録は当社の担当者のみが閲覧し、[記入]か月後に削除します。ご希望でなければ録音せずに進めます。
立場の差がある会話では、より丁寧な説明が必要です。採用面接の録音同意の文例、顧客対応の録音告知、介護・福祉の会議で利用者・家族から録音の同意を得る方法も参考にしてください。
RETENTION
すべての録音を同じ期間残す必要はありません。議事録ができた時点で録音の役目が終わる会議もあれば、後から発言の確認が必要になる会話もあります。下の表は考え方の例で、期間は自社の規程で決めてください。
| 会話の種類 | 録音データ | 文字起こし・議事録 | 削除担当 |
|---|---|---|---|
| 社内の定例会議 | 議事録の確定後30日 | 文書管理規程に従う | 会議の主催者 |
| 顧客との商談 | 90日 | 顧客記録として保存 | 営業部門の責任者 |
| 採用面接 | 選考終了後3か月 | 評価メモは採用記録の規程に従う | 採用担当者 |
| 調査・研究インタビュー | 同意書に記載した期間 | 匿名化した逐語録を保存 | 調査責任者 |
| 人事面談(事前承認時のみ) | 面談の目的を達した時点 | 人事記録の規程に従う | 人事責任者 |
決めた期間は、ツールの保持期間の設定や、削除担当者の定期作業に落とし込みます。削除したデータがバックアップからも消えるかは、ツールの承認時に確認しておきます。
規程を作る前に、まず8項目を1枚にまとめたい場合はこちらを使います。テキストをコピーして社内文書に貼り、担当部門と具体化してください。
承認済みツールの条件は、AI議事録のセキュリティ選定チェックリストで確認できます。Klangのデータの扱い(AI学習に利用しない、通信・保存時の暗号化、SSO、削除)はKlangのセキュリティにまとめています。病院・診療所での確認項目は医療機関で文字起こしAIを使う前の確認項目を参照してください。
対象業務、承認済みツール、参加者への説明、入力を禁止・制限する情報、AI出力を確認する担当者、閲覧・共有の範囲、保存と削除、事故時の連絡先の8項目が基本です。このページの規程ひな形は、これらを条文の形にした例です。
そのままの利用はおすすめしません。ひな形は一般的な記載例で、就業規則や個人情報の取扱規程、業界の規制との整合は会社ごとに異なります。法務担当者と情報セキュリティ担当者の確認を経てから制定してください。
録音の目的、閲覧できる人、保存期間を事前に説明し、同意を得てから録音する運用が一般的です。社外の参加者がいる会議や、採用面接のように立場の差がある会話では、断っても不利益がないことも伝えます。具体的な要否は自社の法務担当者と確認してください。
会話の種類ごとに、利用目的に必要な期間を決めます。例えば定例会議は議事録の確定後に録音を削除し、契約や紛争対応に関わる会話は社内の文書管理規程に合わせるといった分け方です。決めた期間はツールの保持設定や削除担当者の作業に落とし込みます。
会話データのAI学習への利用、保存場所、暗号化、SSOと権限、監査ログ、保持と削除、委託先、第三者認証を確認します。確認項目は23項目の選定チェックリスト(Excel)にまとめています。
2026年10月1日時点で内容を確認しています。制度や資料は改定されることがあるため、実務では最新版を確認してください。
個人情報を入力する際、提供事業者が機械学習に利用しないこと等の確認を求める注意喚起。
通話内容が個人情報に該当するか、録音する旨を相手方に伝える必要があるかについての公式FAQ。
令和8年3月31日公表。AIを利用する事業者の取り組みと、チェックリスト・ワークシート(別添7)。
AI ADOPTION
社内でAIツールを使い始めるまでの流れを、目的の整理、ルールづくり、ツールの審査、承認と定着の4段階に分けています。会議の録音・文字起こしを例にしていますが、ほかのAIツールにも使える手順です。