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引き継ぎ書・引き継ぎ資料

引き継ぎ書テンプレート。書き方と記入例、スケジュールまで

業務引継ぎ書(引き継ぎ書)は、担当者が替わるときに、どの業務を誰から誰へ、どこまで引き継いだかをまとめる文書です。退職や異動で業務を引き継ぐときの引き継ぎ書を、Excel版とWord版で無料配布しています。書く項目と書き方、架空の記入例、最終出社日から逆算する引き継ぎスケジュール、説明を録音して引き継ぎ資料にする方法までまとめました。

公開日・更新日:

執筆・運営:

基本

引き継ぎ書(業務引継書)は、担当者が替わるときに、どの業務を、誰から誰へ、どこまで引き継いだかをまとめる文書です。後任者が一人で業務を回すための地図であり、引き継ぎが終わったことを確認する記録でもあります。

引き継ぎ書・引き継ぎ資料・業務マニュアルの違い
文書中身作るタイミング
引き継ぎ書業務一覧、手順の要点、関係者、進行中の案件、注意点、権限の申請先退職・異動・休職が決まったとき
引き継ぎ資料引き継ぎ書に、手順書、マニュアル、関係資料、説明の記録を加えた一式引き継ぎ期間を通して
業務マニュアル誰が担当しても同じように進められる、業務ごとの詳しい手順普段から。引き継ぎのたびに見直す

業務マニュアルが普段から整っていれば、引き継ぎ書は短くて済みます。逆に、引き継ぎのたびに一から書いている職場は、業務が属人化している可能性があります。属人化の原因と解消の手順もあわせて確認してください。

営業担当の引き継ぎでは、業務の手順よりも顧客ごとの約束や商談の経緯が重要になります。顧客別に書く項目は営業の引き継ぎ書に書く12項目にまとめています。

項目

このテンプレートには、次の7つの項目を入れています。全部を細かく書くより、後任者が「次に何をすればよいか」と「困ったら誰に聞けばよいか」を見つけられることを優先します。

引き継ぎ書の項目と書くこと
項目書くことよくある抜け
基本情報業務名、前任者・後任者・承認者、期間、作成日最終出社日と、有給休暇の取得予定
業務一覧業務ごとの頻度・時期、重要度、手順書の場所年に数回しかない業務、担当者が業務と思っていない作業
手順・判断のポイント手順書に書かれていない判断の基準と例外「いつもの調整」の中身
関係者・連絡先社内外の相手、役割、連絡の方法とタイミング相手の好む連絡手段、キーパーソン
進行中の案件状況、次の対応、期限口頭で約束したこと、返事待ちのもの
資料・システムと権限保存場所と、権限の申請先個人のメールボックスやPCに残っているファイル
完了確認読み合わせ、同席、一人での実施、権限の移行関係者への後任者の紹介

パスワードは書かない:引き継ぎ書は印刷や転送で多くの人の目に触れます。パスワードや暗証番号は書かず、管理者に申請して後任者の名前で新しく発行してもらうか、会社が認めたパスワード管理ツールで移します。引き継ぎ書には「権限の申請先」だけを書きます。

書き方

前任者にとって当たり前のことほど、後任者には分かりません。次の書き換え例のように、主語、期限、判断の基準をはっきり書きます。

  1. 避けたい書き方

    請求書はいつもどおり月末に発行。

    改善例

    請求書は毎月25日17時までに発行する。B社のみ締め日が20日のため、20日時点の数量で作成する。

    「いつもどおり」は前任者の頭の中にしかありません。日付と例外を書きます。

  2. 避けたい書き方

    在庫が少ないときは確認してから回答。

    改善例

    在庫が10個未満の品目の納期は、倉庫の原田さんに社内チャットで確認してから回答する(15時以降は翌日の回答)。

    「少ない」の基準と、誰にどうやって確認するかを書きます。

  3. 避けたい書き方

    C社の件は対応中。

    改善例

    C社の単価改定:新単価の見積を提出済み。12月4日までに回答がなければ、購買部の中島様に電話で確認する。

    進行中の案件は、状況と「次に何をいつまでに」をセットで書きます。

  4. 避けたい書き方

    システムのIDとパスワードは以下のとおり。

    改善例

    販売管理システム:情報システム部の申請フォームから、佐々木さんの名前で権限を申請する。

    認証情報は書かず、権限の申請先を書きます。

業務引継ぎ書

業務引継ぎ書に書く項目は同じですが、引き継ぐ理由によって、前任者に後から質問できるかどうかと、準備できる期間が変わります。理由ごとに、追加して書くことをまとめました。

引き継ぐ理由別:業務引継ぎ書に追加して書くこと
引き継ぐ理由前任者への質問追加して書くこと
退職最終出社日以降はできない社外の関係者への後任者の紹介、個人のメール・ファイルの移行先、最終出社日と有給休暇の予定
異動・担当替え社内にいるが、時間は取りにくくなる引き継ぎ後の問い合わせ先と、質問に応じる期間(例:異動後1か月)
休職・産休・育休原則としてできない復帰予定日、休職中に判断が必要になった場合の代行者、復帰時に戻す業務
一時的な不在(長期出張・研修)連絡はつくが、すぐには答えられない不在の期間、急ぎの判断の代行者、戻ったときに確認する案件の一覧

異動の内示から異動日までの日程と、引継書に載らない会議の経緯の渡し方は異動の引き継ぎ資料の作り方に、引き継ぎができないまま休む場合の上長の手順と、復帰の日に会議の記録で追いつく方法は休職・育休・産休の引き継ぎにまとめています。

現場作業や保守の担当を引き継ぐ場合は、過去の作業報告書を業務引継ぎ書の「資料」に挙げておくと、後任者が顧客ごとの作業の経緯を確かめられます。引き継ぎの結果を上長に報告するときは、報告書テンプレートの基本形が使えます。

記入例

営業事務の担当者が退職するケースを想定した、架空の記入例です。テンプレートのWord版2ページ目、Excel版の「記入例」シートにも同じ内容を収録しています。

業務引き継ぎ書

記入例・架空

記入例(架空の会社・人物です)。

引き継ぐ業務
取引先対応と月次請求(営業事務)
前任者 → 後任者
営業部 山田 → 営業部 佐々木(承認:営業部長 岡本)
引き継ぎ期間
2026年10月16日〜11月27日(前任者の最終出社日:11月27日)
作成・更新
10月23日作成/11月20日更新(山田)

業務一覧

業務頻度・時期重要度手順書・資料
月次請求書の発行毎月25日高請求手順書(共有ドライブ)
受注・納期の問い合わせ対応随時(1日5件程度)高問い合わせFAQ
販売管理システムへの受注入力毎日中操作マニュアル p.3〜8
四半期の売上集計1・4・7・10月の第1週中集計表テンプレート

手順・判断のポイントと注意点

  • ・請求書は25日17時までに発行。B社は締め日が20日のため、20日時点の数量で作成する。
  • ・在庫が10個未満の品目の納期は、倉庫の原田さんに確認してから回答する。
  • ・D社は宛名に部署名まで入れないと差し戻される。
  • ・詳しくは説明会の録音(10/30・11/2)の文字起こしと手順書を参照。

関係者・連絡先

氏名・所属役割連絡のポイント
B社 購買部 中島様発注担当メールで連絡。急ぎのときだけ午前中に電話
倉庫 原田在庫の確認社内チャットで。15時以降は翌日の回答
経理部 森請求書の確認発行の前日までに金額の一覧を送る

進行中の案件

案件状況次の対応・期限
C社の単価改定新単価の見積を提出済み、回答待ち12月4日までに回答がなければ電話
請求書の電子送付への切り替え5社中3社が切り替え済み残り2社に12月中に案内

資料・システムと権限(パスワードは書かない)

名称場所権限の申請先
販売管理システム社内ポータル > 販売管理情報システム部(申請フォーム)
共有ドライブ「営業事務」Googleドライブ営業部長 岡本

引き継ぎの完了確認

  • 業務一覧を後任者と読み合わせた(該当)
  • 主要な業務に後任者が同席した(該当)
  • 後任者が一人で実施し、前任者が確認した(該当)
  • 関係者に後任者を紹介した(該当)
  • アカウントと権限を後任者に移した(非該当)
  • 説明の録音と資料の保存先を共有した(該当)

スケジュール

引き継ぎは、最終出社日から逆算して計画します。説明を聞くだけでなく、後任者が同席し、一人で実施して確認を受けるところまで終えるには時間がかかります。最終出社日と期間を選ぶと、各段階の目安日が表示されます。

引き継ぎにかけられる期間

土日を除いた営業日で数えています。祝日と会社の休業日は自動取得しません。上の欄へ入力し、社内カレンダーと照合してください。有給休暇をまとめて取る場合は、退職日ではなく最後に出社する日を入力します。

  1. 2026年10月16日(金)

    30営業日前

    引き継ぐ範囲と後任者を決める

    上長と、引き継ぐ業務、後任者、期間を決めます。取引先へ知らせる時期もここで決めます。

  2. 2026年10月23日(金)

    25営業日前

    業務を棚卸しし、業務一覧を作る

    毎日・毎月・年に数回の業務と、進行中の案件を書き出します。年に数回の業務を忘れないようにします。

  3. 2026年10月30日(金)

    20営業日前

    引き継ぎ書の初版を作り、説明を始める

    業務ごとに説明の場を設け、同意を得て録音します。録音から手順書の下書きを作ります。

  4. 2026年11月6日(金)

    15営業日前

    後任者が同席・同行する

    実際の業務に後任者が同席します。取引先や社内の関係者に後任者を紹介します。

  5. 2026年11月13日(金)

    10営業日前

    後任者が実施し、前任者が確認する

    主要な業務を後任者が行い、前任者は横で確認します。迷った箇所を引き継ぎ書に書き足します。

  6. 2026年11月20日(金)

    5営業日前

    後任者が一人で実施する

    前任者は質問に答える役に回ります。残った疑問を一覧にして、1つずつ解消します。

  7. 2026年11月25日(水)

    2営業日前

    最終版の確認と権限の移行

    上長が引き継ぎ書の最終版を確認します。アカウント、権限、資料の保存先を移します。

  8. 2026年11月27日(金)

    最終日

    最終出社日

    未完了の項目と、困ったときの問い合わせ先を後任者と上長に伝えます。

Excel版の「引き継ぎスケジュール」シートでも、最終出社日を入力すると同じ目安日が計算されます。日程は目安です。業務の量や後任者の経験に合わせて調整してください。

録音から作る

引き継ぎ書を書く時間がいちばん足りないのは、最終出社日が迫った前任者です。説明する時間を確保し、その会話を録音しておけば、引き継ぎ書の下書きは後任者や上長が作れます。Klangで進める場合の手順です。

  1. 01

    業務ごとに説明の場を設けて録音する

    対面ならスマホのアプリで、オンラインならZoom・Teams・Google Meetに会議アシスタントを参加させて録音します。画面を共有しながら操作を説明してもらうと、手順の細部まで残ります。

  2. 02

    ノートブックに、説明の記録と資料を集める

    説明会の文字起こし、既存の手順書、業務一覧のファイルを1つのノートブック(ヘルプセンターでは「分析」)に追加します。

  3. 03

    チャットで引き継ぎ書の下書きを作る

    下のプロンプトで指示すると、テンプレートの見出しに沿った下書きができます。回答には、情報が見つかったソースとタイムコードが示されます。

  4. 04

    前任者が確認し、テンプレートに転記する

    「ドキュメントとして保存」で編集できる文書にし、「前任者に確認」とされた項目を埋めます。確定した内容をこのページのテンプレートに転記します。

  5. 05

    前任者が去ったあとも、元の説明に戻る

    後任者は、引き継ぎ書で分からない点があれば、ノートブックのチャットに質問して元の説明を確かめられます。

引き継ぎ書の下書きを作るプロンプト

追加した説明会の文字起こしと資料をもとに、業務引き継ぎ書の下書きを作ってください。次の見出しに分けます。
1. 業務一覧(業務、頻度・時期、重要度、手順書・資料)
2. 手順・判断のポイントと注意点
3. 関係者・連絡先(氏名・所属、役割、連絡のポイント)
4. 進行中の案件(案件、状況、次の対応・期限)
5. 資料・システムと権限の申請先
- 各項目に、根拠になった発言のタイムコードを付ける
- パスワードや暗証番号が話に出てきても、書き写さない
- 話に出てこない期限や数値は推測で補わず、最後に「前任者に確認」として一覧にする

ダウンロード

Word版は1ページの引き継ぎ書(空欄と記入例の2ページ)。Excel版は、引き継ぎ書、業務一覧、引き継ぎスケジュール、記入例の4シートです。

業務引き継ぎ書+業務一覧

Excel版の業務一覧は40行。状況を「未着手・説明済み・同席済み・後任が実施・完了」から選ぶと、業務の数と完了・未着手の数が自動で集計されます。引き継ぎスケジュールのシートは、最終出社日を入れると目安日を計算します。

登録不要・無料。Word版は1ページ目が空欄、2ページ目が記入例(A4縦)。

業務引き継ぎ書(空欄)のA4印刷プレビュー
業務引き継ぎ書(空欄)
業務引き継ぎ書(記入例)のA4印刷プレビュー
業務引き継ぎ書(記入例)

KLANG

前任者の説明会や同席の会話をKlangで録音すると、文字起こしとして残ります。ノートブックに説明の記録と既存の資料をまとめれば、チャットで引き継ぎ書の下書きを作れ、回答には根拠のソースとタイムコードが示されます。前任者がいなくなったあとも、後任者が元の説明に戻って確かめられます。

  • 文字起こしは無制限、AI要約とチャットもフリープランで使えます。対面の説明はスマホアプリで録音できます。
  • オンラインの説明は、Zoom・Teams・Google Meetに会議アシスタントを参加させて録音できます。
  • 会話データをAIの学習に使いません。通信時・保存時とも暗号化し、ISO 27001:2022の認証を取得しています。

説明を録音するときは、参加者に目的と保存期間を伝えて同意を得てください。顧客の個人情報やパスワードは読み上げないよう、事前に頼んでおきます。

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業務引継ぎ書と引き継ぎ書は同じものですか。

はい、同じ文書を指します。会社によって「業務引継書」「業務引き継ぎ書」「引き継ぎ書」と書き方が違うだけで、どの業務を誰から誰へ、どこまで引き継いだかをまとめる点は共通です。

異動のときの業務引継ぎ書で注意することは何ですか。

異動では前任者が社内に残るため、引き継ぎ後の問い合わせ先と、いつまで質問に応じるかを業務引継ぎ書に書いておきます。異動先の業務が始まると前任者の時間は取りにくくなるため、説明は異動日の前に録音しておくと、後任者が後から確かめられます。

引き継ぎ書は誰が作りますか。

業務を担当している前任者が作り、後任者が読んで分からない点を質問し、上長が内容を確認する形が一般的です。前任者が忙しい場合は、説明を録音して後任者や上長が下書きを作り、前任者が確認する分担もできます。

退職時の引き継ぎ期間は、どのくらい必要ですか。

業務の量によりますが、後任者が同席し、一人で実施して確認を受けるところまで含めると、1か月から1か月半程度が目安です。期間が2週間程度しかない場合は、重要度の高い業務に絞り、説明をすべて録音しておくと後から確認できます。

引き継ぎ書と引き継ぎ資料は違いますか。

引き継ぎ書は、どの業務を誰から誰へ、どこまで引き継いだかをまとめた文書です。引き継ぎ資料は、引き継ぎ書に加えて、手順書、マニュアル、関係資料、説明の記録などを含めた一式を指すことが多い言葉です。

後任者が決まっていない場合はどうすればよいですか。

上長を宛先にして引き継ぎ書を作ります。業務一覧、手順、関係者、進行中の案件を書き、説明は上長に対して行って録音しておきます。後任者が決まったら、その記録と引き継ぎ書を渡します。

パスワードは引き継ぎ書に書いてもよいですか。

書かないでください。引き継ぎ書は印刷や転送で広く共有されることがあります。パスワードは管理者に申請して後任者の名前で新しく発行してもらうか、会社が認めたパスワード管理ツールで移します。引き継ぎ書には、権限の申請先だけを書きます。

引き継ぎの説明を録音してもよいですか。

目的、保存期間、閲覧できる人を伝え、参加者の同意を得てから録音してください。社内で会話AIや録音の扱いが決まっていない場合は、先にルールを決めておくと安心です。

クレジットカードは不要です。数分でお使いいただけます。