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会話の記録を仕事に使う

営業の引き継ぎ|引き継ぎ書の12項目と顧客情報の渡し方

異動・退職・担当替えで顧客を引き継ぐときに、引き継ぎ書へ書く12項目、商談履歴の整理、後任紹介の同席商談、引き継ぎ完了の確かめ方を記入例つきで説明します。

公開日:更新日:執筆・運営:

項目を増やすほど書かれなくなります。次の12項目を基本にし、扱う商材や契約形態に合わせて削ります。下の記入例は架空の顧客Aです。

「次の約束」と「未確定の事項」は、引き継ぎで最も抜けやすい項目です。前任の頭の中にしかない約束は、後任から見ると存在しません。CRMの活動履歴に残っていても、どれが最新かが分からなければ同じことが起きます。

役割全体の引き継ぎ(担当業務、定例作業、社内手続き)は、業務の引き継ぎ書に分けて書きます。営業の引き継ぎ書は、顧客ごとの約束と経緯に絞ると、後任が読む順番も明確になります。

営業の引き継ぎ書の項目と記入例(架空)
項目書く内容記入例
1. 顧客・案件名社名と案件の単位顧客A/営業部への導入検討
2. 取引の段階初回提案・見積提示・稟議中・契約済みなど見積提示後、先方で検討中
3. 次の約束誰が・何を・いつまでに当社が10月9日までに修正見積案を送る
4. 現在の提案条件最新版の資料名と主な条件見積案v2(1部署・年額)
5. 過去の提案との違い変わった条件と理由v1の全3部署案から縮小。先方の予算時期による
6. 未確定の事項回答待ち・社内確認中のもの対象部署は先方で確認中
7. 顧客側の関係者役割と最終確認日窓口:情報システム課(10月6日確認)
8. 社内の関係者技術・法務・上長など見積承認は営業課長
9. 過去の課題・要望顧客が言った言葉と日付「既存の共有フォルダと連携したい」(9月27日)
10. 根拠の保存先CRM・提案書・商談記録の場所CRMの商談ID、商談記録10月6日
11. 後任の確認課題引き継ぎ直後に確かめること対象部署の回答時期を確認する
12. 前任の連絡可能期間質問できる期限と方法10月末まで社内チャットで可

引き継ぎの期間に決まりはありません。ここでは、後任が決まってから前任が異動するまで2週間ある場合の一例です。

  1. 01

    1日目〜3日目:顧客一覧と優先順位を作る

    担当顧客を「次の約束がある」「検討中」「既存契約の保守のみ」に分けます。次の約束の期限が近い顧客から引き継ぎ書を書きます。

  2. 02

    4日目〜7日目:顧客ごとの引き継ぎ書を書く

    12項目を埋め、根拠の保存先を付けます。分からない項目は空欄にせず「未確認」と書き、誰に確かめるかを添えます。

  3. 03

    8日目〜10日目:前任と後任で読み合わせる

    後任が引き継ぎ書だけを見て、次の連絡で何を話すかを説明します。説明できなかった顧客は、項目か根拠が足りていません。

  4. 04

    11日目〜14日目:顧客への後任紹介

    重要な顧客は同席の商談かオンライン会議で紹介し、残る約束を読み合わせます。それ以外はメールで、窓口の変更日と連絡先を伝えます。

顧客名簿だけでは、次に何をすべきか分かりません。架空の顧客Aを例に、現在の約束と確認先をまとめます。

顧客別の引き継ぎシートの記入例(CSV):手順・記入例
欄記入例根拠・状態
次の約束10月9日までに修正見積案を送る面談10月6日12:20/確認済み
残る条件対象部署は先方が確認中同18:30/未確定
担当後任が見積案を準備、前任が経緯を確認社内で了承待ち
次の接点候補日を調整する日程は未確定

CSVに顧客の性格や私生活の推測を書く必要はありません。業務上必要な約束、条件、担当、出典、確認状態を残します。

顧客別の引き継ぎシートの記入例(CSV)のCSVをダウンロード(架空の記入例つき)

同じ案件のメモが複数あると、古い条件が残りやすくなります。以下は架空の履歴です。

商談履歴の引き継ぎ方:古い提案と現在の合意を時系列で整理する:手順・記入例
日付・出典内容現在の扱い
9月20日・提案書v1全3部署を対象に提案初期の案
9月27日・面談08:10まず1部署で試す案を説明検討中の案
10月6日・面談18:30対象部署を先方が持ち帰り確認まだ確定していない
引き継ぎ時点対象を1部署と断定しない後任の確認事項にする

後の記録だけを見ると前提が失われる場合があります。変更した点、残った条件、根拠のある合意を分け、解釈が割れる部分を先方に確認します。

人柄を評価する表ではありません。誰に何を確認できるか、分かっている範囲で整理します。

顧客側の関係者リストの作り方:手順・記入例
役割分かっていること(架空)未確認・次の確認
日常の窓口導入対象の業務を説明している契約を承認できるかは未確認
運用担当現場での使い方を確認する権限申請の窓口を確認
契約確認の担当見積条件を受け取る予定実際の連絡先は先方に確認
前任の社内担当過去の提案の経緯を知る退任後の問い合わせ先を決める

役割は変わるので、最終確認日を残します。肩書きだけで予算や契約の決定権を推測しないでください。

引き継ぎの挨拶と、条件の再交渉は分けます。ここで新しい約束が出た場合は、実行できる人が確認します。

後任を紹介する同席商談の進め方と議事メモ例:手順・記入例
順番話す内容議事メモ例(架空)
紹介後任の担当範囲と連絡方法今後の窓口は後任。契約条件の判断は別担当
継続事項現在の約束を短く確認修正見積案を10月9日までに送付
未確認残っている条件を確認対象部署の回答は先方内で確認中
次の接点次回の目的と日程の決め方見積案送付後に候補日を相談

顧客に『すべて引き継ぎ済み』と断定するより、引き継いだ事項と未確認事項を示します。録音する場合は目的と共有範囲を事前に説明してください。

資料を送っただけでは完了しません。前任のログイン情報を借りず、後任自身の権限で必要な情報を見つけられるかを試します。

引き継ぎ完了の確かめ方:後任が自分の権限で資料を開けるか:手順・記入例
確認課題完了の証拠できなかった場合
現行の見積案を開く正しい版と条件を説明できる保存先・権限・版を確認
約束の根拠を探す元の記録の該当箇所を示せる参照先を補う
未確認事項を説明する誰に何を聞くか分かる担当と確認先を決める
次の対応を準備する担当・期限・必要資料がそろう前任との追加確認を予定

パスワードは引き継ぎ表に書きません。アクセスの申請先を残し、不要になった権限の見直しは組織の手順に従います。

顧客からの補足を新しい事実として記録し、前任のメモを無言で書き換えないようにします。

引き継ぎ後の最初の連絡で確認すること:手順・記入例
確認結果(架空)記録する変更次の対応
対象部署はまだ未定との回答現行記録の未確定状態を維持候補確定の時期を確認
送付先が変わったとの回答確認日と新しい窓口を追記必要な社内関係者へ共有
過去の約束に認識差双方の根拠を記録前任と確認して回答
見積案を受領したとの回答受領確認を記録内容の承認とは区別

完了欄には、単に『連絡済み』ではなく、何が確かめられたかを残します。送信・受領・内容確認・承認はそれぞれ別の状態です。

Zoom・Teams・Google Meetの商談をKlangで自動録音、または録音ファイルをアップロードして文字起こしすると、後任は「見積の期限について何と言ったか」を発言の検索やAIチャットで探し、該当箇所を元の音声で確かめられます。引き継ぎ書の各項目に商談の日時を添えておけば、根拠へすぐ戻れます。

  • 商談ごとの要約から、次の約束と未確定事項を拾う
  • 顧客の言葉は、元の発言を再生して確かめてから書く
  • 録音の共有範囲は、顧客への説明と社内規程に合わせる
無料で試す
営業の引き継ぎ書には何を書けばよいですか?

顧客・案件名、取引の段階、次の約束、現在の提案条件、過去の提案との違い、未確定の事項、顧客側と社内の関係者、過去の課題・要望、根拠の保存先、後任の確認課題、前任の連絡可能期間の12項目が基本です。各項目に根拠と確認状態を添えると、後任が自分で確かめられます。

営業の引き継ぎ書と、業務の引き継ぎ書は何が違いますか?

業務の引き継ぎ書は、担当業務の手順や定例作業など役割全体を渡す文書です。営業の引き継ぎ書は、顧客ごとの約束、提案条件、関係者、経緯を渡します。両方が必要な場合は分けて作り、顧客ごとの内容を業務の引き継ぎ書に混ぜないほうが読みやすくなります。

後任の紹介は、メールと同席の商談のどちらがよいですか?

次の約束や未確定の条件が残る顧客は、前任・後任・顧客がそろう場で読み合わせると、認識のずれを早く見つけられます。保守契約のみで動きが少ない顧客は、窓口の変更日と連絡先をメールで伝える方法もあります。どちらの場合も、引き継いだ事項と未確認の事項を分けて伝えます。

商談の録音や文字起こしを後任に共有してもよいですか?

録音する際に顧客へ説明した目的と共有範囲、社内の情報管理規程の範囲で共有します。後任の担当業務に必要な商談に絞り、共有先と共有日を記録しておくと、後から説明できます。判断に迷う場合は、自社の個人情報の担当部署に確認してください。

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