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KPT・振り返りテンプレート

KPTとは。振り返りのやり方とテンプレート

Keep(続けること)・Problem(問題)・Try(次に試すこと)の3つで、チームの仕事を振り返る方法です。45分の進め方、TryをToDoにする書き方、KPTA・YWTとの違いを記入例つきで解説します。Excel・CSV・印刷用ボードは登録不要で使え、このページのKPTボードはブラウザだけで動きます。

公開日・更新日:

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KPTとは

KPT(ケーピーティー)は、一定の期間の仕事を、続けること・問題・次に試すことの3つに分けて振り返るフレームワークです。アジャイル開発のチームの振り返りから広まり、いまは営業・人事・カスタマーサポートなど職種を問わず使われています。

  • K

    Keep(続けること)

    うまくいったこと、これからも続けたいこと。偶然うまくいったことも、理由が分かれば再現できます。

    例:商談後の議事録を当日中に共有できた

  • P

    Problem(問題)

    うまくいかなかったこと、困ったこと、もやもやしていること。人ではなく出来事として書きます。

    例:レビュー依頼が締切の前日に集中した

  • T

    Try(次に試すこと)

    Problemを解決する、またはKeepをさらに伸ばすために、次の期間に試すこと。担当と期限を付けます。

    例:レビュー依頼は締切の3営業日前までに出す

KPTの良いところは、準備がほとんどいらず、誰でも進行できることです。一方で、Problemばかりが並んで暗い会になったり、Tryが「気をつける」のような抽象的な言葉で終わったりしやすい弱点もあります。このページでは、その2つを防ぐ進め方を中心に説明します。

やり方

2週間〜1か月に1回、45分程度が目安です。前回のTryの確認から始め、TryをToDoにして終えるのが基本の流れです。5〜6人を超える場合は、Keep・Problemの共有を小グループに分けます。

45分のKPTの時間配分(例)

  1. 0–5分

    前回のTryを確認

    実行できたか、効果はあったか。続けるものはKeepへ。

  2. 5–15分

    Keepを書いて共有

    各自3分黙って書き、1人1分で読み上げる。

  3. 15–25分

    Problemを書いて共有

    人ではなく出来事を書く。似たものをまとめる。

  4. 25–37分

    Tryを出して絞る

    投票で2〜3個に。Keepを伸ばすTryも出す。

  5. 37–45分

    TryをToDoにする

    誰が・何を・いつまでに・いつ効果を見るか。

  1. 01

    前回のTryから始める

    前回決めたTryを実行できたか、効果はあったかを確認します。うまくいったものはKeepへ、続かなかったものは理由をProblemへ移します。ここを飛ばすと、毎回同じTryが出ます。

  2. 02

    KeepとProblemは、黙って書いてから共有する

    最初の3分は各自で付箋に書き、その後に1人ずつ読み上げます。いきなり口頭で始めると、最初に話した人の意見に引っ張られます。

  3. 03

    Problemを2〜3個に絞る

    似た付箋をまとめ、一人2〜3票の投票で、次の期間に取り組むものを選びます。すべてに対策を立てようとすると、どれも実行されません。

  4. 04

    Tryを出し、ToDoにして終える

    選んだProblemを解決するTryと、Keepをさらに伸ばすTryを出します。最後の8分で、Tryごとに担当・期限・効果を確認する日を決めます。

進行のコツ

KPTがうまくいかない原因の多くは、進め方ではなく雰囲気です。ファシリテーターが冒頭で次のルールを伝えるだけで、出てくる付箋が変わります。

  • 人ではなく、出来事とやり方を書く。「Aさんが遅れた」ではなく「レビュー依頼が締切前日に集中した」。
  • Keepから始める。よかったことを先に出すと、Problemも出しやすくなります。
  • Problemには、困ったことだけでなく「もやもやしていること」も書いてよいと伝える。
  • 上位者は最後に話す。マネージャーが先に意見を言うと、ほかの人の付箋が減ります。
  • Tryは自分たちで実行できることに限る。ほかの部署への要望は「依頼する」というTryにします。
  • 時間を守る。延びた振り返りは次回から敬遠されます。持ち越すものは持ち越すと決めます。

進行役の問いかけや、沈黙・脱線への対処はファシリテーションのガイドで詳しく説明しています。振り返り用の司会進行台本も作れます。

Try → ToDo

Tryは「次に試す方針」、ToDoは「誰が・何を・いつまでにやるか」です。Tryのまま終えると、次の振り返りで「できませんでした」が繰り返されます。

  1. 避けたい書き方

    レビューは早めに依頼するよう気をつける

    改善例

    レビュー依頼は締切の3営業日前までに出す。中村さんが10月7日までに依頼テンプレートへ「希望返信日」欄を追加する

    「気をつける」は実行できたかを判定できません。期限と、仕組みの変更(テンプレートの欄)に落とします。

  2. 避けたい書き方

    失注の理由をちゃんと共有する

    改善例

    失注したら、商談の録音から理由を3行でCRMの「失注理由」に書く。項目の追加は小林さんが10月10日まで

    「ちゃんと」の中身を、どこに・何行で・いつ書くかにします。月末の集計で効果を確認できます。

  3. 避けたい書き方

    定例で値引きの基準を決める

    改善例

    値引きの基準は、部長を決定者とする30分の意思決定会議を10月9日に設けて決める。設定は山田さん

    3回持ち越した議題を同じ定例に戻しても決まりません。場所と決定者を変えるのもTryです。

記入例のTryを、実行できるToDoに書き直したもの(Excel版「記入例(Try→ToDo)」シートと同じ内容)
Try(方針)具体的な行動(ToDo)担当期限効果を確認する日
レビュー依頼は締切の3営業日前までに出す依頼テンプレートに「希望返信日」の欄を追加し、チャンネルで周知する中村10/710/31
失注したら、理由を3行でCRMに残すCRMに「失注理由」の項目を追加し、商談の録音から理由を書く手順を共有する小林10/1010/31
値引きの基準は、定例ではなく30分の意思決定会議で決める決定者(部長)と論点を決め、10月9日に30分の会議を設定する山田10/910/9

記入例

KeepとProblemは事実で、TryはどのProblemから出たかが分かるように書いています。左上がKeep、左下がProblem、右がTryという配置は、ホワイトボードでよく使われるKPTの形です。

営業企画チーム 9月の振り返り(KPT)

記入例・架空

対象:2026年9月1日〜9月30日/参加者:6人/進行:中村。前回のTry「商談後の議事録を当日中に共有する」は、9月は18件中16件で達成。Keepに移しました。

Keep

続けること・よかったこと

  • 商談後の議事録を当日中に共有できた(18件中16件)
  • 週次定例を30分に短縮しても、決定事項と担当が毎回残った
  • 新人が同行した商談の録音を聞き返して、質問をまとめてから相談できた

Problem

問題・困ったこと

  • 提案書のレビュー依頼が締切の前日に集中し、確認が浅くなった
  • 失注の理由が担当者のメモにしか残っておらず、月末に集計できなかった
  • 値引きの基準が、定例で3回続けて持ち越しになった

Try

次に試すこと

  • レビュー依頼は締切の3営業日前までに出す(Problem 1から/中村・10/7まで)
  • 失注したら、理由を3行でCRMに残す(Problem 2から/小林・10/10まで)
  • 値引きの基準は、定例ではなく30分の意思決定会議で決める(Problem 3から/山田・10/9まで)
架空の記入例です。チーム名・人名・数値は実在のものではありません。

ほかの型

どの型も「振り返って次の行動を決める」点は同じです。チームの課題に合わせて選び、同じ型を数回続けてから見直します。

KPT・KPTA・YWTの比較
型書く項目向いている場面注意点
KPTKeep(続けること)・Problem(問題)・Try(次に試すこと)チームの定期的な振り返り。スプリントや月次の区切りProblemに偏りやすい。Tryが抽象的なまま終わりやすい
KPTAKPTに、Action(Tryを実行するための具体的な行動)を加えるTryは出るのに実行されないチーム。担当と期限を必ず決めたい場合項目が増えるぶん時間がかかる。このページの「TryをToDoにする」と同じ考え方
YWTY:やったこと・W:わかったこと・T:つぎにやること個人の学びの振り返り。研修、新人の業務、プロジェクトの終了時問題点を洗い出す型ではないため、チームの課題の改善にはKPTのほうが向く

定例の振り返りではなく、システム障害やトラブルの後に原因と再発防止策をまとめる場合は、KPTよりポストモーテム(障害の振り返り)の書き方が向いています。

KPTボード

列を選んで付箋を貼り、終わったらMarkdownかテキストでコピーして議事録やチャットに貼り付けます。登録やログインは不要です。画面共有しながら、進行役が代わりに入力する使い方もできます。

付箋を貼る列

Keep

続けること・よかったこと・0枚

    Problem

    問題・困ったこと・0枚

      Try

      次に試すこと(担当・期限)・0枚

        Markdownテキスト

        付箋はこのブラウザの中だけに保存され、Klangを含むどこにも送信されません。Markdownは Notion や GitHub に、テキストは見出しを【】にした形でチャットやメールに貼り付けられます。

        ダウンロード

        どれも登録不要・無料です。記入例はこのページの例と同じ内容(架空)です。

        • KPTボード、Try→ToDo管理(結果をリストから選択、期限切れの行は赤く表示)、記入例2シート、使い方の5シート。A4横で印刷できます。

          KPTテンプレート(Excel)
        • A4横の印刷用ボード。1ページ目が空欄、2ページ目が記入例です。A3に拡大印刷して壁に貼り、付箋を貼って使えます。

          印刷用KPTボード(Word)
        • 1行=1枚の付箋の形式(UTF-8・BOM付き)。Googleスプレッドシートや社内のデータベースに取り込み、複数回の振り返りをためて集計できます。

          KPTの記録(CSV)

        録音と記録

        KPTボードに残るのは結論だけです。3か月後に「なぜこのやり方にしたのか」を聞かれても、付箋からは分かりません。

        1. 01

          振り返りを録音する

          オンラインならKlangの会議ボットを呼び、対面ならスマホアプリで録音します。冒頭で目的と共有範囲を伝え、同意を確認します。

        2. 02

          文字起こしからTryと理由を確認する

          会議レポートには要約と決定事項・ToDoが整理されます。「Tryごとに、決めた理由と見送った案を挙げて」とAIに質問すると、議論の経緯を短く確認できます。

        3. 03

          次の振り返りの冒頭で読み返す

          前回の録音から決めた理由を確認してから、Tryの結果を評価します。理由が分かると、続けるか、やめるか、修正するかを判断しやすくなります。

        会議の録音から議事録の下書きまでの流れは会議の文字起こしのページで紹介しています。

        KLANG

        KPTの付箋には結論しか残りません。なぜそのProblemが重要だと判断したのか、どのTryを見送ったのか。Klangで振り返りを録音すると、文字起こしと要約が残り、次の振り返りの冒頭で「前回なぜこのTryにしたか」をすぐに確認できます。

        • オンラインの振り返りは、Zoom・Teams・Google Meetに会議ボットを呼んで録音できます。対面はスマホアプリで録音します。
        • フリープランでも文字起こしは無制限です。要約やAIへの質問で、決まったTryと担当を確認できます。
        • プロプランのスケジュール分析なら、振り返りのフォルダを毎月読んで、繰り返し出るProblemを届けられます。

        振り返りを録音する場合は、冒頭で目的と共有範囲を伝え、参加者の同意を得てください。Problemを出しにくくなる場合は、Tryを決める後半だけ録音する方法もあります。

        無料で試す
        KPTとは何の略ですか?

        Keep(続けること)、Problem(問題)、Try(次に試すこと)の頭文字です。一定の期間の仕事をこの3つに分けて書き出し、次の期間に試すことを決める振り返りのフレームワークです。

        KPTの振り返りはどのくらいの頻度で行いますか?

        2週間〜1か月に1回、45分程度が目安です。プロジェクトの終了時には、期間全体を対象に60〜90分かけて行うこともあります。頻度を上げすぎると、前回のTryの効果が見えないうちに次の振り返りが来てしまいます。

        Problemばかり出て、暗い雰囲気になります。

        Keepから先に書いて共有する順番にし、Problemは人ではなく出来事として書くルールを冒頭で伝えます。Problemを2〜3個に絞ってから対策を考えると、全部を背負い込む感覚もなくなります。

        Tryが実行されません。

        Tryを「誰が・何を・いつまでに」のToDoに書き直し、効果を確認する日も決めます。次の振り返りの最初に前回のTryの結果を確認する時間を取ると、実行されないTryがそのまま残ることを防げます。

        KPTとYWTの違いは何ですか?

        KPTは問題を見つけて改善策を決める型で、チームの振り返りに向きます。YWTは「やったこと・わかったこと・つぎにやること」で、個人の学びを言葉にする型です。チームのやり方を変えたいならKPT、経験から学んだことを残したいならYWTが向いています。

        オンラインでKPTを行うには?

        オンラインのホワイトボードツールか、このページのKPTボードを画面共有して使います。黙って書く時間はチャットや各自のメモに書いてもらい、進行役がボードに貼ります。終わったらMarkdownやテキストでコピーし、議事録やチャットに残します。

        クレジットカードは不要です。数分でお使いいただけます。