SRT字幕ファイルの基本
SRTファイルとは。字幕の作り方と読み込み方
SRTは、動画の字幕を「番号・表示時刻・本文」の組で記録するテキストファイルです。構造の図解、VTTとの違い、動画から字幕を自動で作る手順、YouTube・Premiere Pro・DaVinci Resolveへの読み込み、よくあるエラーまでまとめました。
公開日:更新日:執筆・運営:Klang AI AB
SRTとは
SRTは、時刻付きの字幕を書いたテキストファイル
SRT(SubRip Subtitle)は、字幕ソフト「SubRip」に由来する字幕形式で、拡張子は .srt です。中身はただのテキストなので、メモ帳やテキストエディットで開いて読めます。
1つの字幕は、通し番号、表示を始める時刻と終える時刻、画面に出す本文でできています。字幕と字幕の間は空行で区切ります。フォントや色、表示位置といった見た目の情報は基本的に持たないため、多くの動画編集ソフトや動画サービスで読み込めます。YouTubeのヘルプでも、初めて字幕ファイルを作る人向けの基本的な形式として紹介されています。
1字幕番号
1から順に振る通し番号。空行で区切った1ブロックが1つの字幕です。
00:00:03,200 --> 00:00:06,450タイムコード
表示開始 --> 表示終了。時:分:秒,ミリ秒 で、ミリ秒の前はカンマです。
田中:本日の議題は3つです。字幕本文(1行目)
画面に表示する文字。話者名を入れるかどうかは書き出し時に選びます。
まず予算から確認します。字幕本文(2行目)
改行はそのまま画面上の改行になります。2行までに収めるのが一般的です。
(空行)空行
次の字幕との区切り。空行がないと、次の番号や時刻まで本文として扱われます。
VTTとの違い
SRTとVTTの違い
どちらも時刻付きの字幕テキストですが、書き方と得意な用途が違います。Klangからはどちらも書き出せます。
迷ったら、動画編集ソフトに読み込むならSRT、Webサイトの動画プレーヤーで使うならVTTを選ぶのが無難です。Zoom・TeamsのトランスクリプトはVTTで保存されることが多く、議事録に使うならテキストに変換してから読みます。
| 項目 | SRT(.srt) | VTT(.vtt) |
|---|---|---|
| ファイルの先頭 | 字幕番号から始まる | 「WEBVTT」という1行から始まる |
| 時刻の書き方 | 00:00:03,200(ミリ秒の前はカンマ) | 00:00:03.200(ミリ秒の前はピリオド) |
| 字幕番号 | 通常は付ける | 省略できる(字幕IDとして任意) |
| 話者の書き方 | 決まりはない。本文に「田中:」と書くのが一般的 | <v 田中> のような話者タグを使える |
| 位置・装飾 | 基本は持たない(ソフトにより一部のタグを解釈) | 表示位置や装飾の指定が仕様にある |
| 主な用途 | 動画編集ソフト、YouTube、SNS動画への字幕 | Webページの動画、Zoom・Teamsの文字起こしの書き出し |
| 仕様 | 公式の規格文書はない | W3CのWebVTT仕様 |
作り方
動画からSRTファイルを自動で作る手順
字幕を一から手で打つと、時刻合わせに時間がかかります。音声を文字起こしして時刻を自動で付け、人が確認して仕上げるのが現実的です。以下はKlangを使う場合の流れです。
- 01
動画をアップロードする
mp4・mov・webm・avi・mkvの動画や、mp3・wav・m4aなどの音声を、10GBまでアップロードできます。公開前の動画でも、字幕を作るために外部に公開する必要はありません。
- 02
出力形式で「字幕」を選ぶ
アップロード時の詳細設定で、出力形式を「文字起こし」ではなく「字幕」にすると、時刻付きの短い区間で文字起こしされます。話す言語は「自動」のままでも、分かっていれば指定できます。
- 03
原音を聞きながら確認・修正する
人名、数字、専門用語、聞き取れない区間を確認します。字幕は視聴者がそのまま読むので、議事録以上に誤字が目立ちます。
- 04
SRTを選んで書き出す
書き出しでSRTを選びます。「話者を表示」をオンにすると本文の先頭に話者名が入り、オフにすると本文だけになります。対談やインタビューは話者名あり、ナレーション中心の動画はなしが向いています。
- 05
動画編集ソフトや動画サービスに読み込む
次の章の手順で読み込み、実際の映像と重ねて、表示のタイミングと改行位置を確認します。
読み込み
YouTube・Premiere Pro・DaVinci ResolveにSRTを読み込む
メニューの名前はバージョンや表示言語で変わることがあります。うまくいかない場合は、各製品の公式ヘルプを確認してください。
YouTube Studio
YouTube Studioの左メニュー「字幕」から動画を選び、言語を追加して字幕の「追加」から「ファイルをアップロード」を選びます。SRTファイルを選んで「保存」します。SRTは書式なしのUTF-8で保存したものを使います。
Adobe Premiere Pro
「ファイル」メニューの「読み込み」でSRTを選ぶと、キャプションのファイルとしてプロジェクトに入ります。タイムラインに配置し、映像と重ねて位置とタイミングを確認します。
DaVinci Resolve
「ファイル」メニューの読み込みから字幕を選び、SRTを読み込むとメディアプールに入ります。タイムラインへ配置すると字幕トラックとして表示されます。
FILE AUDIT
字幕ファイル全体を確認する
1つずつ貼り付ける代わりに、全文の見直し候補と時刻付きの確認表を作れます。
SRT・VTT・SBVの全文を確認し、指定した字数と表示時間の目安から見直す字幕を探します。全角換算の数え方は上の1字幕チェッカーと同じです。話者ラベルを含む表示本文を数えます。自動で字幕を変更しません。
字幕の語句を、前後の字幕と探す
先に全文を確認してください。入力した文字列と同じ表記を探します。意味や表記ゆれでの検索はしません。監査対象の全文は変更しません。
基準13字・毎秒4字は上の納品仕様の例です。公開先の基準を優先してください。字幕の内容はブラウザー内で処理し、送信・保存しません。
読みやすさ
日本語字幕は「1行の長さ」と「表示時間」で読みやすさが決まる
自動で作った字幕は、1つの字幕に文字を詰め込みすぎることがあります。長い字幕は2つに分け、1行の文字数と、1秒あたりに読ませる文字数を確認します。
- 文の途中ではなく、意味の切れ目(読点や文節)で改行する。
- 1つの字幕は2行までにし、収まらなければ字幕を分けて時刻を振り直す。
- 話者が入れ替わるところでは字幕を分ける。
- 「えー」「あの」などの言いよどみは、字幕では省くことが多い。記録として残す文字起こしとは方針を分ける。
字幕の長さチェッカー
1つの字幕の本文と表示時間を入れると、1行の文字数と1秒あたりの文字数を目安と比べます。半角英数字は0.5字として数えます。結合文字や絵文字は見た目の1文字で数えます。半角カナの濁点も前の文字とまとめます。入力内容はブラウザーの外に送信しません。
1行目
10.5 / 13字
目安内
2行目
12 / 13字
目安内
1秒あたり
3.8 / 4字
目安内
目安の数値は、Netflixが公開している日本語字幕の納品仕様(横書き)の値です。YouTubeなどに一律の決まりがあるわけではありません。公開先や社内の基準があれば、そちらを優先してください。
エラー対処
SRTが読み込めない・文字化けするときの確認表
SRTにはW3Cのような公式の仕様書がないため、細かな解釈はソフトによって違います。あるソフトで読めても、別のソフトでは崩れることがあります。公開前に、実際に使う環境で再生して確認してください。
| 症状 | よくある原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 日本語が文字化けする | Shift_JISなどUTF-8以外で保存されている | テキストエディタで開き、文字コードをUTF-8にして保存し直す |
| 時刻が読み取れない | ミリ秒の前がピリオドになっている(VTTの書き方) | SRTでは「00:00:03,200」のようにカンマにする |
| 2つの字幕が1つにつながる | 字幕と字幕の間に空行がない | 本文の最後の行と次の字幕番号の間に空行を入れる |
| 途中から表示されない | 開始時刻が前の字幕より前に戻っている、終了が開始より前 | 時刻の順序を確認し、重なりや逆転を直す |
| ファイルを選べない | 拡張子が .srt.txt になっている | 保存時にファイルの種類を「すべてのファイル」にし、拡張子を .srt にする |
| 字幕が画面からはみ出す | 1行が長すぎる、改行がない | 意味の切れ目で改行し、2行までに分ける |
テキストにする
SRTから本文だけを取り出す
字幕ファイルを議事録や記事の下書きに使いたいときは、番号と時刻を外して本文だけにします。
KlangのVTT・SRT→TXT変換ツールは、字幕番号と時刻行を外し、本文を読み順に並べます。開始時刻を残すかどうかも選べます。変換はブラウザーの中だけで行い、ファイルをアップロードしません。字幕は短く区切られているため、文書として読むには句読点や段落を整える作業が残ります。
文字起こしから、字幕ファイルまで
Klangでは、動画や音声をアップロードして出力形式を「字幕」にすると、時刻付きの短い区間で文字起こしされます。原音で確認・修正したあと、SRTまたはVTTで書き出せます。フリープランでも文字起こしは無制限です。
- 10GBまでの動画・音声をアップロード
- 話者名あり・なしを選んでSRT・VTTを書き出し
- 英語を含む17言語に対応(翻訳機能はありません)
よくある質問
SRTファイルは何で開けますか?
SRTはテキストファイルなので、Windowsのメモ帳やMacのテキストエディットで開いて編集できます。動画と一緒に表示するには、字幕の読み込みに対応した動画プレーヤーや動画編集ソフトを使います。
SRTとVTTはどちらを使えばよいですか?
動画編集ソフトやYouTubeに読み込むならSRT、Webサイトの動画プレーヤーで使うならVTTが一般的です。読み込み先が対応している形式を確認してください。Klangからはどちらも書き出せます。
動画からSRTファイルを自動で作れますか?
Klangに動画をアップロードし、出力形式を「字幕」にして文字起こしすると、SRTで書き出せます。自動で作った字幕には誤りが残ることがあるので、公開前に原音で確認してください。フリープランでも文字起こしは無制限です。
SRTファイルが文字化けするのはなぜですか?
UTF-8以外の文字コードで保存されていることがよくある原因です。テキストエディタで開いて文字コードをUTF-8にして保存し直してください。YouTubeは書式なしのUTF-8のSRTを案内しています。
SRTに話者名を入れられますか?
SRTには話者を示す専用の書き方がないため、本文の先頭に「田中:」のように書きます。Klangでは書き出し時に「話者を表示」をオンにすると話者名が入ります。
SRTをテキストに変換するにはどうすればよいですか?
KlangのVTT・SRT→TXT変換ツールで、字幕番号と時刻を外して本文だけを取り出せます。変換はブラウザー内で行い、ファイルは送信されません。