評議員会議事録(一般財団法人・社会福祉法人)
定時評議員会の例。記載事項は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則第60条第3項(社会福祉法人は社会福祉法施行規則第2条の15第3項)。出席した評議員の氏名を書くのが社員総会との違いです。
登録不要・無料。Word版は1ページ目がひな形、2ページ目が記入例(A4縦)。「コピーする」でひな形の文面をそのまま貼り付けられます。
評議員会議事録
評議員会は、一般財団法人と社会福祉法人だけにある機関です。社員総会や理事会の議事録とどこが違うのか、定時評議員会でどの議案を記録するのか、出席した評議員の氏名や特別の利害関係をどう書くのかを、条文と録音からの記入例で説明します。Wordのひな形は無料です。
公開日:更新日:執筆・運営:Klang AI AB
評議員会は「すべての評議員で組織する」機関で(一般法人法第178条第1項、社会福祉法第45条の8第1項)、法律と定款で定めた事項だけを決議します。社員総会の議事録を書き換えて流用すると、次の点で間違いが起きます。
評議員の人数にも決まりがあります。一般財団法人は3人以上(一般法人法第173条第3項)、社会福祉法人は定款で定めた理事の員数を超える数です(社会福祉法第40条第3項)。
理事会の議事録は、出席した理事と監事が署名または記名押印します(一般法人法第95条第3項)。評議員会の議事録には、法律上の署名の定めがありません。誰が署名するかは定款で決めます。
| 比べる点 | 評議員会(一般財団法人・社会福祉法人) | 社員総会(一般社団法人) |
|---|---|---|
| 出席者の氏名 | 出席した評議員の氏名をすべて書く | 出席した社員の氏名は記載事項にない。書くのは理事・監事・会計監査人 |
| 代理での出席 | 代理人による議決の規定はない。評議員本人が出席する | 社員は代理人によって議決権を行使できる(第50条) |
| 決議の要件 | 議決に加われる評議員の過半数が出席し、その過半数。監事の解任や定款の変更は3分の2以上(第189条) | 定款に別段の定めがなければ、総社員の議決権の過半数を有する社員が出席し、その議決権の過半数(第49条第1項) |
| 利害関係のある構成員 | 特別の利害関係を有する評議員は議決に加われず、その氏名を議事録に書く | 利害関係のある社員の氏名は、議事録の記載事項にない |
定時評議員会は「毎事業年度の終了後一定の時期」に招集します(一般法人法第179条第1項)。社会福祉法人は「毎会計年度の終了後一定の時期」です(社会福祉法第45条の9第1項)。3月決算の社会福祉法人なら、次の順で議事録が必要になります。
定時評議員会の前に理事会の承認を受けます。この理事会の議事録は、出席した理事と監事の署名が要ります。
計算書類は評議員会の承認事項、事業報告は報告事項です(社会福祉法第45条の30第2項・第3項)。議事録では、承認の議案と報告を分けて書きます。
会計監査人設置社会福祉法人で厚生労働省令の要件を満たす場合、計算書類は承認ではなく報告になります(同法第45条の31)。議事録の議案名も「報告」に直します。
社会福祉法人は、会計年度の終了後3か月以内に計算書類等を所轄庁に届け出ます(同法第59条)。届出の前に、議事録の署名を済ませておきます。
項目は、一般財団法人が一般法人法施行規則第60条第3項、社会福祉法人が社会福祉法施行規則第2条の15第3項で定められ、どちらも同じ7項目です。※の項目は、当てはまる場合だけ書きます。
| 号 | 項目 | 評議員会で気をつけること |
|---|---|---|
| 第1号 | 開いた日時と場所 | Zoomなどで出た評議員・理事・監事がいれば、その出席の方法も書く |
| 第2号 | 議事の経過の要領と結果 | 承認の議案と報告事項を分け、採決の賛否を議案ごとに残す |
| 第3号※ | 特別の利害関係を有する評議員の氏名 | 議決に加わらなかったことも、あわせて書いておく |
| 第4号※ | 法律の規定による意見・発言の概要 | 監事や会計監査人が述べた意見のうち、条文に根拠があるもの |
| 第5号 | 出席した評議員・理事・監事・会計監査人の氏名 | 評議員は人数でなく氏名で並べる |
| 第6号※ | 議長の氏名 | 互選で選んだときは、その旨も書くと経緯が分かる |
| 第7号 | 議事録の作成に係る職務を行った者の氏名 | 事務局長ではなく、定款上の作成者を書く |
特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人の定時評議員会です(架空)。評議員の了承を得て録音し、Klangで文字起こしと議事の経過の下書きを作りました。
下書きは、施行規則の号の順ではなく、議案の順に並べています。事務局は、出席者の氏名、利害関係、出席の方法の3点を録音で確かめてから、ひな形の各欄に移します。
賛否の数や金額は、タイムスタンプの位置を再生して聞き直します。議長と議事録署名人に回す前の確認です。
文字起こし(抜粋)
Klangが作る下書き
記録にする前に確認すること
評議員会には、開催を省く方法が2つあります。どちらも議事録は作り、書く項目は通常の評議員会と違います。
決議の省略では、評議員の同意書(または電磁的記録)を、みなされた日から10年間、主たる事務所に置きます(一般法人法第194条第2項)。社会福祉法人には、社会福祉法第45条の9第10項でこの規定が準用されます。
| 比べる点 | 決議の省略(第194条) | 報告の省略(第195条) |
|---|---|---|
| 成り立つ条件 | 理事の提案に、議決に加われる評議員の全員が書面か電磁的記録で同意する | 理事が報告事項を評議員の全員に通知し、全員が報告不要に同意する |
| 議事録の項目 | みなされた事項の内容、提案者の氏名、みなされた日、作成者の氏名 | 報告があったとみなされた事項の内容、みなされた日、作成者の氏名 |
| 記入例 | 「監事 横山 隆を選任する件」「理事長 藤井 和子」「2026年9月1日」 | 「2025年度事業報告の件」「2026年6月26日」 |
計算書類の承認と理事の選任を議案にした定時評議員会のひな形です。社会福祉法人は、計算書類の名称を「資金収支計算書・事業活動計算書」のように法人の会計基準に合わせます。署名欄は、定款の定めに合わせて直してください。
定時評議員会の例。記載事項は一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則第60条第3項(社会福祉法人は社会福祉法施行規則第2条の15第3項)。出席した評議員の氏名を書くのが社員総会との違いです。
登録不要・無料。Word版は1ページ目がひな形、2ページ目が記入例(A4縦)。「コピーする」でひな形の文面をそのまま貼り付けられます。
定時評議員会議事録
議事の経過の要領及びその結果
事務局長が定足数を満たしている旨を報告し、出席評議員の互選により岡田評議員を議長に選出した。
第1号議案 2025年度計算書類承認の件
理事長が貸借対照表及び正味財産増減計算書の内容を説明し、監事 横山 から適正である旨の監査報告があった。北村評議員から奨学金の給付件数の推移について質問があり、理事長が前年度より8件増えて52件である旨を回答した。議長がその承認を諮ったところ、出席評議員の過半数の賛成をもって原案どおり承認可決された。
第2号議案 理事1名選任の件
議長が、任期満了となる山口理事の後任の候補者として、山口 浩二(再任)について諮ったところ、出席評議員の全員の賛成をもって原案どおり承認可決された。被選任者は、その就任を承諾した。
議長は、以上をもって本日の議事を終了した旨を述べ、午後2時40分に閉会した。
上記の決議を明確にするため、この議事録を作成し、議長及び議事録署名人がこれに記名押印する。
2026年6月24日 一般財団法人サンプル奨学財団 定時評議員会
評議員会を録音してKlangにアップロードすると、誰が何を質問し、理事長や監事がどう答えたかを時刻つきで読み返せます。議案ごとの下書きはAIチャットで作れます。署名に回す前の確定版は、事務局がひな形に整えます。
必要です。一般法人法施行規則第60条第3項第5号は、評議員会に出席した評議員・理事・監事・会計監査人の氏名を記載事項にしています。社会福祉法施行規則第2条の15第3項も同じです。人数だけの記載では足りません。
評議員会議事録の署名について、法律の定めはありません。「議長と出席した評議員のうち2名が記名押印する」のように定款で定めていれば、それに従います。出席した理事と監事の署名が法律で求められるのは理事会の議事録です。
一般法人法には、社員総会の議決権の代理行使(第50条)にあたる規定が、評議員会にはありません。評議員本人が会場かオンラインで出席し、出られない場合は欠席として扱います。
作成の期限は条文にありませんが、社会福祉法人は会計年度の終了後3か月以内に計算書類等を所轄庁に届け出ます(社会福祉法第59条)。定時評議員会の議事録は、その前に署名まで済ませておくと手続が滞りません。
主たる事務所には評議員会の日から10年間、従たる事務所には写しを5年間置きます。一般財団法人は一般法人法第193条、社会福祉法人は社会福祉法第45条の11が根拠です。
録音すること自体を禁じる規定はありません。開会の前に録音の目的と保管の方法を評議員に伝え、了承を得てから録ります。録音は議事録を書くための材料で、法定の書類は署名を経た議事録のほうです。