議事録署名人
議事録署名人とは。役割・選び方と署名・記名押印の違い
議事録署名人は、議事録の内容が会議の事実と相違ないことを確認し、署名する人です。法律で署名が求められる会議(取締役会、マンション管理組合の総会など)と、定款・会則で決める会議の違い、署名と記名押印・電子署名の違い、署名人の選び方と確認の依頼文をまとめました。
更新日:執筆・運営:Klang AI AB
議事録署名人が必要な会議と、署名する人
法律で署名する人が決まっている会議と、法律に定めがなく定款・規約・会則で決める会議があります。まず自分の会議がどちらかを確認します。
| 会議 | 署名する人 | 根拠 |
|---|---|---|
| 株式会社の取締役会 | 出席した取締役と監査役の全員(書面の場合) | 会社法第369条第3項 |
| 一般社団・財団法人の理事会 | 出席した理事と監事。定款で定めれば出席した代表理事と監事 | 一般法人法第95条第3項 |
| 社会福祉法人の理事会 | 出席した理事と監事。定款で定めれば出席した理事長と監事 | 社会福祉法第45条の14第6項 |
| 株主総会・社員総会・評議員会 | 法律に定めなし。定款で議長・出席役員・議事録署名人などを定める | 定款 |
| マンション管理組合の総会 | 議長と、集会に出席した区分所有者の2人 | 区分所有法第42条第3項 |
| マンション管理組合の理事会 | 標準管理規約では、議長と、議長の指名する出席理事2名 | 管理規約(標準管理規約第53条) |
| 自治会・町内会、PTA | 会則で定める(議長と署名人2名など) | 会則・規約 |
| 労働協約 | 労働組合と使用者の両当事者 | 労働組合法第14条 |
署名・記名押印・電子署名の違い
「署名」と「記名押印」は法律上は別の方法で、法律が「署名し、又は記名押印」と書いている場合はどちらでもかまいません。区分所有法のように「署名」とだけ書いている場合は、自筆の署名が必要です。
登記の添付書類に使う議事録では、押した印鑑の種類(実印・届出印)や印鑑証明書が問題になる場合があります。登記に使う予定がある議事録は、署名の方法を決める前に司法書士や法務局の案内で確認してください。
| 方法 | 内容 | 使われる場面の例 |
|---|---|---|
| 署名 | 本人が自筆で氏名を書く。押印は不要 | 管理組合の総会議事録(区分所有法第42条第3項) |
| 記名押印 | 印字やゴム印などで氏名を表示し、本人が押印する | 取締役会議事録(署名との選択) |
| 電子署名 | 電子の議事録で、作成者を示し改変がないか確認できる措置をとる | 電子で作る取締役会議事録(会社法施行規則第225条)など |
議事録署名人の選び方
定款・会則の範囲で、次のような人を選ぶと、確認がしっかり行われ、署名も早く集まります。
議長は開会時に「議事録署名人として、○○さんと○○さんを指名します」と述べ、議事録にもその旨を書きます。委任状を出して欠席した人や、オンラインで一部だけ参加した人は避けるのが無難です。
最後まで出席する人
途中で退席する人は、後半の議案を確認できません。開会時に予定を確認します。
議案に直接の利害がない人
自分が当事者の議案があると、確認の公平さを疑われることがあります。
署名を集めやすい人
遠方の人や連絡の取りにくい人ばかりだと、確定が遅れます。電子署名を使うかも事前に決めます。
署名人への確認依頼の文例
議事録の案を送るときは、確認してほしい点と期限をはっきり伝えます。下の文面はコピーして使えます。
- 署名人が確認するのは、議事の経過と結果が事実どおりか。文章の好みの修正は分けて扱う
- 修正を受けたら、修正後の版を議長と他の署名人にも回し、同じ版に署名してもらう
- 署名を断られた場合は、理由と該当箇所を確認し、事実と違うなら修正、見解の違いなら意見を併記する
議事録の確認依頼(署名人あて)
[氏名]様 先日の[会議名]では、議事録署名人をお引き受けいただきありがとうございました。 議事録の案ができましたので、お送りします。 ・確認していただきたいこと:日時・出席者の数、各議案の結果(賛否の数)、ご自身の発言の要旨 ・ご確認の期限:[ ]月[ ]日([ ]) ・修正がある場合:該当箇所と修正案をお知らせください 内容に相違がなければ、[署名欄に署名/電子署名]をお願いいたします。 [差出人]
録音があると、署名人の確認が早くなる
署名人が迷うのは「その発言は本当にあったか」「賛否の数は合っているか」です。録音と文字起こしがあれば、該当箇所を聞き直して確認できます。
- 01
会議を録音する
開会時に、議事録の確認のために録音することを伝えます。
- 02
議事録案と一緒に該当箇所の時刻を送る
「第2号議案の質疑は録音の35分ごろ」のように示すと、署名人がすぐ確認できます。
- 03
確定後の録音の扱いを決めておく
議事録の確定後に削除するか、保存するかを規程で決めます。
議事録の確認を、録音と文字起こしで
Klangで会議を録音すると、発言を時刻つきの文字起こしで確認でき、文をクリックすると該当箇所の音声が再生されます。議事録署名人が確認する箇所をすぐに聞き直せます。
- 会場ではスマートフォンアプリで録音し、オンライン出席がある会議はZoom・Teams・Google Meetに会議ボットを参加させて記録できます
- 文字起こしはフリープランで無制限。Wordに書き出してテンプレートに貼り付けられます。話者の自動識別はプロプランの機能です
- ISO/IEC 27001:2022の認証を取得し、会話データをAIの学習に使うことはありません
よくある質問
議事録署名人とは何ですか。
議長とともに議事録に署名し、記載が会議の事実と相違ないことを確認する出席者です。誰が何人署名するかは、法律、定款・規約・会則で決まります。
議事録署名人は何人必要ですか。
会議によって違います。マンション管理組合の総会は、議長と出席した区分所有者2人が署名します(区分所有法第42条第3項)。株主総会や社員総会、自治会の総会は法律に定めがなく、定款・会則で人数を決めます。
欠席した人や委任状を出した人を署名人にできますか。
議事録署名人は会議の内容を確認する役割なので、出席した人から選びます。区分所有法も「集会に出席した区分所有者」と定めています。
署名と記名押印はどう違いますか。
署名は本人が自筆で氏名を書くこと、記名押印は印字などで氏名を表示して本人が押印することです。法律が「署名し、又は記名押印」と定めていればどちらでもよく、「署名」とだけ定めていれば自筆の署名が必要です。
議事録に電子署名を使えますか。
取締役会議事録や一般社団法人の理事会議事録、マンション管理組合の総会議事録は、法律上、電磁的記録で作り電子署名などの措置をとることが認められています。定款・規約・会則で決める会議は、その定めを確認してください。