AI議事録の導入・運用
AI議事録の導入手順。稟議・試験運用・社内ルールから定着まで
AI議事録を部署やチームに導入する担当者向けに、稟議から2週間の試験運用、社内ルール、全員が使い続けるまでを30日の計画にまとめました。計画表はコピーしてそのまま使えます。
更新日:執筆・運営:Klang AI AB
AI議事録の30日導入プラン
部署単位で導入する場合の標準的な日程です。審査に時間がかかる会社では、4〜7日目を延ばし、ほかの日程はそのまま後ろにずらします。
| 日程 | 段階 | やること | 成果物 |
|---|---|---|---|
| 1〜3日目 | 準備 | 対象部署と会議の種類を1つ決め、責任者と確認担当を置く。導入前の議事録作成時間を3件測る | 対象会議の一覧、導入前の作成時間 |
| 4〜7日目 | 審査と稟議 | セキュリティチェックシートと利用規約を確認し、試験運用の稟議を出す。除外する会議を決める | チェックシート回答、承認済みの稟議 |
| 8〜21日目 | 試験運用(2週間) | 5〜10人で実際の会議を記録する。議事録の確定までの時間、修正した箇所、使わなかった会議を毎回記録する | 試験運用の記録表 |
| 22〜25日目 | 評価と社内ルール | 導入前と比べた作成時間、修正の多い箇所、参加者の反応をまとめ、社内ルールを確定する | 評価メモ、社内ルール第1版 |
| 26〜30日目 | 展開 | 対象部署へ説明会を開き、録音開始の告知文と確認担当を周知する。30日後と90日後の確認日を決める | 説明資料、利用者一覧、次回の確認日 |
稟議で書くこと:費用・効果・リスクの3点
AI議事録の稟議では、決裁者は「いくらかかるか」「何が良くなるか」「情報は安全か」の3点を確認します。費用は利用人数と年額で書き、効果は導入前に測った議事録の作成時間と、試験運用で見込む削減時間で書きます。
費用の比較では、Microsoft 365 CopilotやTeams Premiumのように1人ずつ追加料金がかかる製品と、議事録が必要な人だけが使う専用ツールでは、年額が大きく変わります。全員分のライセンスが必要かどうかを先に確かめます。
リスクの欄には、AIの学習に会話データが使われるか、データの保存場所、アクセスできる人、削除の方法を書きます。Klangは会話データをAIの学習に使いません。
2週間の試験運用で確かめる5つのこと
試験運用の目的は、ツールの機能を一通り触ることではありません。自社の会議で、議事録が確定するまでの時間が本当に短くなるかを確かめます。
- 01
議事録が確定するまでの時間
会議の終了から、確認担当が修正して共有するまでの時間を測ります。導入前の3件と同じ測り方にします。
- 02
修正した箇所の種類
人名・社名・専門用語・数字など、どこを直したかを記録します。修正が多い箇所は、会議の冒頭で名前を言ってもらうなど運用で減らせます。
- 03
記録できなかった会議
対面の会議、社外の会議、録音を断られた会議など、使えなかった場面と理由を残します。対象外にするか、対応の方法を決めます。
- 04
話者の区別が必要か
誰の発言かを議事録に残す必要がある会議か確かめます。Klangでは話者の自動識別はプロプランの機能なので、必要かどうかでプランが決まります。
- 05
参加者の受け止め方
録音されることへの抵抗や、要約が読まれているかを、試験運用の参加者に短く聞きます。社内ルールの説明に反映します。
AI議事録の運用ルールで決める6項目
運用ルールが決まっていないと、利用者は「この会議を録音してよいのか」で迷い、結局使わなくなります。次の6項目は試験運用が終わるまでに決めます。
記入例の期間や範囲は一例です。社内規程の形で文書にする場合は、会話AIの社内利用ルールのひな形が使えます。
| 項目 | 決めること | 記入例 |
|---|---|---|
| 対象と除外 | 記録する会議と、記録しない会議 | 部門定例・プロジェクト会議は記録する。人事評価・懲戒・未公表のM&Aは記録しない |
| 告知と同意 | 録音を始める前の伝え方と、断られたときの対応 | 冒頭で「議事録作成のため録音します」と伝える。社外の参加者が断った場合は録音しない |
| 確認担当 | AIの出力を確認して確定させる人と期限 | 会議の主催者が翌営業日までに確認し、決定事項とタスクを確定する |
| 共有範囲 | 議事録・録音を見られる人 | 議事録は参加者と部署内、録音は参加者のみ。社外への転送は主催者の判断 |
| 保存期間 | 録音・文字起こし・議事録をいつ削除するか | 録音は90日、確定した議事録は3年。期間は自社の文書管理規程に合わせる |
| AIの利用 | 会話データの学習利用、外部AIへの貼り付け | 学習に使わないツールに限定する。議事録を個人のチャットAIに貼らない |
AI議事録が定着しない5つの理由と対策
録音を始め忘れる
カレンダーと連携して、オンライン会議には会議ボットが自動で参加する設定にします。対面の会議は、会議室にスマートフォンを置く担当を決めます。
確認する人が決まっていない
AIの出力を誰も確定させないと、議事録として信用されません。主催者を確認担当にし、期限を決めます。
要約が読まれない
議事録をツールの中に置いたままにせず、SlackやMicrosoft Teamsのチャンネルなど、普段見ている場所へ届けます。
一部の人しか使わない
最初に使い始めた人の会議を例にして、説明会で実際の議事録を見せます。設定方法より、出来上がりを見せるほうが伝わります。
精度への不満が広がる
修正の多い箇所を集めて原因を分けます。音が遠い、名前を言っていないなど、録音の環境や進め方で直るものが多くあります。
30日後・90日後に見る数字
30日後は使われているかを、90日後は時間が減っているかを中心に見ます。数字が伸びない場合は、ツールを替える前に、対象会議と確認担当の決め方を見直します。AI導入全般の進め方や効果測定の考え方は、AI導入の進め方のガイドで扱っています。
- 議事録を作成した会議の数と、対象会議に占める割合
- 会議の終了から議事録の共有までの時間(導入前との比較)
- 利用者数と、1回以上使った人の割合
- 記録しなかった会議の数と理由
試験運用は、フリープランから始められる
Klangのフリープランは文字起こし無制限で、Zoom・Microsoft Teams・Google Meetの会議ボット、スマートフォンアプリでの対面録音、AI要約とチャットを使えます。試験運用の段階で費用をかけずに、自社の会議で効果を測れます。
- 会話データをAIの学習に使わない
- ISO/IEC 27001認証を取得
- 話者の自動識別と外部連携はプロプラン
よくある質問
AI議事録の導入にはどのくらいの期間がかかりますか?
AI議事録の導入は、部署単位なら30日が目安です。準備と審査に1週間、試験運用に2週間、評価と社内ルールの確定、展開に残りの期間を使います。セキュリティ審査に時間がかかる会社では、審査の期間だけ延ばします。
AI議事録の社内ルールには何を書けばよいですか?
AI議事録の社内ルールには、記録する会議と記録しない会議、録音の告知と同意、議事録の確認担当と期限、共有範囲、保存期間、会話データのAI学習への利用の6項目を書きます。
AI議事録が社内で定着しないのはなぜですか?
AI議事録が定着しない主な理由は、録音の始め忘れ、確認担当が決まっていないこと、要約が読まれる場所に届いていないことです。カレンダー連携による会議ボットの自動参加、主催者を確認担当にするルール、チャットツールへの共有で対策できます。
AI議事録の試験運用は何人で行えばよいですか?
AI議事録の試験運用は、同じ部署の5〜10人で、会議の種類を1つに絞って2週間行うのが目安です。人数を増やすより、同じ種類の会議を繰り返し記録するほうが、作成時間の変化を比べやすくなります。
Klangで試験運用をするのに費用はかかりますか?
Klangのフリープランは0円で、文字起こし無制限、会議ボット、スマートフォンアプリ、AI要約とチャットを使えます。話者の自動識別、外部ツール連携、オートメーションはプロプランの機能で、プロプランには7日間の無料トライアルがあります。