稟議書テンプレート(基本形)
件名、起案日、起案者、決裁区分、希望決裁日、添付資料、申請内容(結論)、目的・現状と課題、費用(項目・計算式・金額)、期待する効果、比較した案、リスクと対策、承認欄(5名)。Excel版は記入用と記入例の2シートです。
登録不要・無料。Word版は1ページ目が空欄、2ページ目が記入例(A4縦)。
稟議書
稟議書は、決裁者が「何を、なぜ、いくらで、どんなリスクを確認したうえで」承認するのかを1枚で判断できるようにする文書です。基本の項目、そのまま使える稟議書テンプレート(Word・Excel、記入例つき)、備品購入・外注・研修参加などの例文、書き方のコツ、差し戻されやすい理由、AI議事録ツールの導入を例にした記入例を紹介します。
公開日:更新日:執筆・運営:Klang AI AB
会社ごとに書式は違いますが、決裁者が見たい内容はほぼ共通です。自社の書式に欄がなくても、本文の中で次の項目に触れておきます。
| 項目 | 書く内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 件名 | 何をするかが一目で分かる題 | 「〜の導入について」のように対象と行為を入れる |
| 目的 | この案件で達成したいこと | 手段(ツールの導入)ではなく結果を書く |
| 現状と課題 | いま何に困っているか | 件数・時間・金額などの数字で示す |
| 実施内容 | 具体的に何を、どの範囲で行うか | 対象部署、人数、期間を明記する |
| 費用 | 金額、支払い方法、期間 | 計算式を書き、税込か税抜かをそろえる |
| 期待する効果 | 実施後にどう変わるか | 試験導入などの実績があれば根拠として書く |
| リスクと対策 | 想定される問題と、その手当て | セキュリティ審査の結果をここに書く |
| 比較した選択肢 | ほかに検討した案と、選ばなかった理由 | 「何もしない」案も入れる |
| 効果測定 | いつ、何で、誰が効果を確かめるか | 承認後の報告の時期を約束する |
どの案件にも使える基本の稟議書テンプレートです。申請内容(結論)、目的・現状と課題、費用(計算式つき)、期待する効果、比較した案、リスクと対策、承認欄の順に並べています。営業部のノートPC 5台を入れ替える架空の記入例を見ながら、自社の様式に合わせて書き換えて使えます。
記入例(架空の会社・人物です)。営業部のノートPC5台を入れ替える稟議。
| 項目 | 計算式 | 金額(税込) |
|---|---|---|
| ノートPC本体 | 126,500円 × 5台 | 632,500円 |
| 初期設定・データ移行 | 12,100円 × 5台 | 60,500円 |
| 合計 | 693,000円 |
| 起案者 | 課長 | 部長 | 経理部 | 決裁者 |
|---|---|---|---|---|
| 森田 |
件名、起案日、起案者、決裁区分、希望決裁日、添付資料、申請内容(結論)、目的・現状と課題、費用(項目・計算式・金額)、期待する効果、比較した案、リスクと対策、承認欄(5名)。Excel版は記入用と記入例の2シートです。
登録不要・無料。Word版は1ページ目が空欄、2ページ目が記入例(A4縦)。
稟議書の冒頭は、件名と申請内容の2〜3行で、決裁者が「何を・いくらで・いつから」承認するのかが分かるように書きます。よくある案件の例文です(金額などは架空の例です)。
件名は「〜の導入について」「〜の購入について」のように、対象と行為を入れます。「お願い」「ご相談」だけの件名は、回覧の一覧で内容が分からないため避けます。
金額は税込か税抜かを必ず書き、複数年にわたる契約は1年あたりの金額と総額の両方を書きます。稟議書以外の社内報告の様式は、報告書テンプレートのページにまとめています。
| 案件の種類 | 件名の例 | 申請内容(結論)の例文 |
|---|---|---|
| 備品・機器の購入 | 営業部のノートPC 5台の入れ替えについて | 使用6年目のノートPC 5台を11月中に入れ替えます。費用は合計693,000円(税込)です。 |
| 外注・業務委託 | 採用サイトの改修の外部委託について | 採用サイトの改修をG社に委託します。費用は1,100,000円(税込)、期間は12月から2月までの3か月です。 |
| ソフトウェア・サービスの導入 | 経費精算システムの導入について | 経費精算システムを4月から全社(120名)で導入します。初年度の費用は月額39,600円(税込)×12か月です。 |
| 研修・セミナーへの参加 | 情報セキュリティ研修への参加について | 情報システム部の2名を、11月20日の外部研修に参加させます。参加費は1名33,000円(税込)、計66,000円です。 |
| 契約の更新・変更 | 複合機の保守契約の更新について | 本社の複合機2台の保守契約を、同じ条件で1年間更新します。年額158,400円(税込)で、前年と同額です。 |
稟議書が止まるのは、内容が悪いからより、決裁者が判断に必要な情報を探せないからであることが多くあります。
冒頭の2〜3行で、何を承認してほしいのか、費用はいくらか、いつから始めるのかを書きます。背景はその後です。
「時間がかかっている」ではなく「月80時間かかっている」。効果も同じく、根拠のある数字で示します。
費用対効果、セキュリティ、現場が使うかどうか。聞かれそうなことを本文に入れておくと、差し戻しが減ります。
全社導入より、1部署・期間限定の案のほうが承認されやすく、結果を見て広げる判断ができます。
情報システム部門や経理部門など、途中で承認する人には事前に内容を説明しておきます。回ってきて初めて知る状態を避けます。
営業部と管理部でAI議事録ツール(Klang)を先行導入する場合の記入例です。会社名・人数・数値は架空の例で、金額はKlangのプロプランの料金表(税込)にもとづいています。
この例で効いているのは、「期待する効果」が試験導入の実績にもとづいていることと、「セキュリティの確認」で審査が終わっていることを示している点です。決裁者は、効果の根拠とリスクの手当てが書かれていれば、判断しやすくなります。
効果の数字は、試験導入の前に現状の作業時間を測っておかないと書けません。測り方は効果測定のガイドで、金額への換算は計算ツールで行えます。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 件名 | AI議事録ツール「Klang」の導入について(営業部・管理部の先行導入) |
| 起案者 | 営業企画部 [氏名] |
| 起案日/決裁希望日 | 2026年11月4日/2026年11月18日 |
| 目的 | 会議・商談の議事録作成にかかる時間を減らし、決定事項とToDoの共有を当日中に行える状態にする。 |
| 現状と課題 | 営業部と管理部で月に約120件の議事録を作成しており、1件あたり平均40分(月約80時間)かかっている。共有が翌日以降になる議事録が約3割あり、ToDoの抜け漏れが発生している。 |
| 導入内容 | Klangのプロプランを12名で年払い契約する。会議の録音から文字起こし・要約・ToDoの下書きを作成し、担当者が確認してから共有する。 |
| 費用 | 月あたり980円(税込)×12名×12か月=141,120円(税込、年払い)。初期費用なし。 |
| 期待する効果 | 試験導入(6週間・8名)では、議事録1件あたりの作成時間が平均40分から15分に短縮した(確認・修正時間を含む)。同じ割合で月120件に当てはめると、月約50時間の削減を見込む。 |
| セキュリティの確認 | 情報システム部のチェックシート(23項目)で審査済み。会話データをAIの学習に利用しないこと、ISO/IEC 27001:2022の認証取得、通信時・保存時の暗号化を確認した。 |
| 比較した選択肢 | ①現状維持(手作業)②Web会議ツールの標準機能 ③他社AI議事録ツール。②は対面の会議と録音ファイルに対応しないため、③は日本語の精度と費用を比べて見送った。 |
| 運用ルール | 「生成AI利用指針」と「会話AIの利用に関する規程」に従う。録音は参加者に事前に告知し、人事面談は対象外とする。 |
| 効果測定 | 導入後3か月・6か月に、作成時間、当日共有の割合、利用率を測り、営業企画部が報告する。 |
AIツールの稟議では、通常のソフトウェアの購入より、データの扱いについて多くの質問が出ます。次の項目に答えられるようにしておきます。
これらの回答は、情報システム部門のチェックシートでまとめて審査を受けておくと、稟議書には「審査済み」と結果だけを書けます。社内ルールがまだない場合は、生成AIの社内ガイドラインと、会議の録音についての規程を先に整えておくと、稟議の途中で止まりません。
差し戻しの理由は、たいてい次のどれかです。回覧の前に自分で確かめておきます。
| 差し戻しの理由 | 直し方 |
|---|---|
| 目的が分からない | 「ツールを入れること」ではなく、解決したい課題と結果を書く |
| 効果の根拠がない | 現状の数字と、試験導入や他部署の実績を書く |
| 費用の内訳がない | 単価×人数×期間の計算式と、税込・税抜を明記する |
| 比較していない | 何もしない案を含めて、2〜3案と選ばなかった理由を書く |
| リスクの確認がない | セキュリティ審査や法務確認の結果を書く |
| 効果を確かめる方法がない | 何を、いつ、誰が測って報告するかを書く |
Klangはフリープランで試験導入を始められ、効果の数字を集めてから稟議にかけられます。プロプランは1ユーザーあたり月額1,180円、年払いなら月あたり980円(いずれも税込)で、初期費用はかかりません。
担当者が起案した案件について、関係部署や上位の役職者に順に回して承認を得るための文書です。会議を開かずに複数の承認者の決裁を得られる、日本の企業に多い手続きです。
件名、目的、現状と課題、実施内容、費用、期待する効果、リスクと対策、比較した選択肢、効果測定の方法が基本です。会社の書式に欄がなくても、本文でこれらに触れておくと差し戻しが減ります。
結論を最初に書き、数字で示し、決裁者の懸念に先回りすることです。全社導入より、1部署・期間限定の小さな案にすると承認されやすく、結果を見て広げる判断もできます。
入力したデータがAIの学習に使われないか、保存場所と暗号化、第三者認証、退職者のアクセスを止められるか、社内の利用ルールの有無です。情報システム部門の審査を先に受け、結果を稟議書に書くと進みやすくなります。
法律で決まったフォーマットはなく、会社ごとに社内規程で様式や決裁の経路を定めています。社内に様式がない場合は、件名、起案日、起案者、申請内容、目的、費用、効果、比較した案、リスクと対策、承認欄があれば、多くの案件に使えます。
「営業部のノートPC 5台の入れ替えについて」のように、対象と行為が件名だけで分かるように書きます。回覧の一覧では件名しか見えないことが多いため、「ご相談」「お願い」だけの件名は避けます。
はい。Word版・Excel版のテンプレートは、登録不要・無料で、自社の書式や項目に合わせて自由に書き換えて使えます。記入例の数値は架空の例のため、実際の数字に置き換えてください。
社内でAIツールを使い始めるまでの流れを、目的の整理、ルールづくり、ツールの審査、承認と定着の4段階に分けています。会議の録音・文字起こしを例にしていますが、ほかのAIツールにも使える手順です。
1. 目的を決める
2. ルールとリスク
3. ツールを審査する
4. 承認と定着