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組織のナレッジ

サイロ化とは。部門の会議で決まったことが、隣の部署に届かない状態です。

サイロ化(情報のサイロ化)の意味、3つの種類、原因とデメリットを整理しました。大きな組織ほど、決定は部門ごとの定例会議で生まれ、そこで止まります。営業と開発の6週間分の会議を例に、会議の記録から部門間のずれを見つける手順と、権限の正しい開き方をまとめています。

2部門の定例をまとめて質問するフリープランは文字起こし無制限・月額¥0・クレジットカード不要。

更新日:執筆・運営:

「サイロ化」はひとつの言葉で語られますが、起きている場所は3つに分かれます。どれにも、会議の記録の扱いが関わっています。

3つは別々に起きるのではなく、互いに強め合います。ツールが部門ごとに分かれると情報が止まり、情報が止まると部門は自分の数字だけを見て判断するようになります。

2023年の社内会議白書では、最も多く参加している会議は「進捗報告や情報共有のための会議」で、60.5%でした。共有のための会議に出ているのに、その内容は会議室の外に出ていません。ここに、サイロ化の起点があります。

サイロ化の種類と症状
種類起きていることよくある症状会議との関係
情報のサイロ化決まったことや顧客の声が、部門の中だけで止まる同じ質問が部門をまたいで何度も来る。他部署の決定を、あとから人づてに知る部門の定例会議で決まったことが、部門の外に出る経路がない
システムのサイロ化部門ごとに別のツールやデータベースを使い、データがつながらない顧客の情報が営業のツールとサポートのツールに分かれ、突き合わせに手間がかかる議事録の置き場所も部門ごとに違い、横断して探せない
組織(意識)のサイロ化部門の目標を優先し、全体の目標が後回しになる「それはうちの部門の仕事ではない」が口癖になる。部門間の調整に時間がかかる横断の会議が報告だけの場になり、決める場にならない

サイロ化の原因は、個人の協調性ではなく仕組みにあります。原因ごとに、打つ手が違います。

6つのうち、目標と評価の見直しには経営の判断が要ります。残りの5つは、会議の記録をどこに、誰が読める形で残すかを決めるだけで手を付けられます。

「情報共有のルールを作ったのに守られない」という場合は、書く手間が原因のことが多くあります。会議のあとに要約を書く作業に30分以上かけている人は、2025年の調査で46.1%でした。記録を人の手に頼る限り、忙しい部門ほど記録が残りません。

サイロ化の原因と対策
原因何が起きるか対策
部門ごとの目標と評価部門の数字だけを追うため、他部門の困りごとに時間を使う理由がない部門をまたぐ目標を1つ置き、横断の会議でその進み具合を確かめる
会議体が部門ごとに閉じている週次の定例で決まったことが、その部門の参加者にしか届かない定例の録音と要約を、関係する部門が読める場所に残す
議事録が残らない・個人の手元にある残っていない記録は、ほかの部門からは存在しないのと同じ記録を書く人に頼らず、会議を録音して文字起こしと要約を自動で作る
ツールと置き場所が部門ごとに違う営業はCRM、開発はチケット管理、総務はファイルサーバーに分かれる会議の記録だけでも、置き場所と命名のルールを全社でそろえる
権限が初期設定のまま非公開で作ったフォルダが、そのまま誰にも共有されないフォルダを作るときに、読む必要がある人と権限を決める
異動・退職で文脈が消える「なぜそう決めたか」を知る人がいなくなり、隣の部門に説明できない決定の理由が話された会議を、後任が読めるフォルダに残す

2025年の調査では、会議の内容を組織の資産として管理できていないことで「問題が発生している」と答えた人が73.3%でした。挙がった課題には、他部署との情報格差や、同じ質問や報告の繰り返しが含まれます。

  • 同じ課題への二重対応

    営業とサポートが、同じ顧客の同じ不具合を別々に調べます。片方の部門で答えが出ていても、もう片方には届きません。

  • 意思決定の遅れ

    判断に必要な情報が別の部門の会議にあると、確認のための会議がもう1つ増えます。

  • 顧客の不満

    担当者ごとに説明が違うと、顧客は社内で話が通っていないと感じます。更新や追加の商談に響きます。

  • 説明できない決定

    「なぜそう決めたか」が決めた部門の中にしか残らず、ほかの部門は結論だけを受け取ります。

  • 異動のたびの空白

    部門の外に記録がないと、担当が替わるたびに、隣の部門との関係を一から作り直すことになります。

  • 会議の増殖

    情報が届かない不安から、念のための共有会議や「全員参加」の会議が増えます。

営業部の週次の案件会議と、製品開発部の週次の定例。どちらも毎週きちんと開かれ、記録も残っていました。それでも、同じ課題が6週間つながりませんでした。10月5日(月)、事業部長が両方のフォルダを1つの分析にまとめて、「営業部と製品開発部の会議で、同じ顧客の課題が別々に話されていないか」と質問した結果です。

分析「営業と開発で重なっている顧客課題」(ソース:営業部と製品開発部の週次会議11件、2026年8月24日〜10月1日)業務用ソフトウェアを販売する会社の例です(架空)。会議はTeamsの会議ボットで録音しました。分析を作ったのは、両方のフォルダに「読み取り」の権限を持つ事業部長です。話者名は、プロプランの話者の自動識別で分けた発言に名前を付けたものです。

文字起こし(抜粋)

  1. 08:12営業部 案件会議(8月31日・月)佐藤みなと運輸さんから、在庫レポートのCSVをExcelで開くと文字化けすると言われました。現場では毎回手で直しているそうです。確認1
  2. 21:40製品開発部 定例(9月3日・木)高橋CSVの文字コードの件は、問い合わせが1件だけなので、改善の候補リストに入れておきます。
  3. 14:05営業部 案件会議(9月14日・月)田村北陸フーズさんも同じ文字化けです。次の更新のときに、他社の製品と比べると言っていました。確認2
  4. 33:18製品開発部 定例(9月17日・木)高橋次のリリースはダッシュボードの改善を優先します。CSVの件は今期は見送りです。確認3
  5. 06:55営業部 案件会議(9月28日・月)佐藤3社目です。さくら物流さんも、CSVを開くたびに直していると聞きました。
  6. 18:30製品開発部 定例(10月1日・木)中村CSVの件、サポートへの問い合わせは、まだ1件のままです。

Klangが作る下書き

両方の部門で話されている課題
  • CSV出力の文字化け。営業部の会議では3社から報告(8月31日 08:12、9月14日 14:05、9月28日 06:55)
  • 製品開発部の会議では、問い合わせ1件の改善候補として扱われている(9月3日 21:40、10月1日 18:30)
部門ごとの判断
  • 製品開発部:今期は見送り、ダッシュボードの改善を優先(9月17日 33:18)
  • 営業部:見送りの決定に触れた発言はなし
食い違っている点
  • 開発は問い合わせの件数で優先度を決めている。営業が聞いた3社の声は、問い合わせとして登録されていない
  • 北陸フーズは、次の更新で他社製品と比べると発言している(9月14日 14:05)
両部門で確かめること
  • 3社の声を、サポートの問い合わせとして登録するか
  • 見送りの判断を、3社の更新時期を踏まえて見直すか

記録にする前に確認すること

  1. 確認108:12 顧客名と「毎回手で直している」という発言は、タイムコードの位置で元の音声を再生して確かめます。分析の回答は会議の発言をまとめたもので、問い合わせ件数のデータではありません。
  2. 確認214:05 「他社と比べる」が解約の検討を意味するかは、担当の営業に確かめます。AIは発言を要約するだけで、解約の可能性を判定しません。
  3. 確認333:18 見送りは製品開発部が正式に決めたことです。分析の回答を根拠に覆すのではなく、両部門が出る会議の議題にします。

どちらの部門も、自分たちのデータに従って正しく判断しています。開発はサポートへの問い合わせ件数で優先度を決め、営業は顧客の声を案件会議で報告しました。足りなかったのは、2つの会議を並べて読む人と仕組みです。

この分析ができたのは、事業部長が両方のフォルダに「読み取り」の権限を持っていたからです。営業部のメンバーが同じ質問をしても、製品開発部のフォルダは見えないため、答えには営業部の会議しか出てきません。分析の回答には、どの会議の何分の発言をもとにしたかが表示されます。タイムコードの位置から元の音声を再生して確かめられます。

同じ問いを毎週繰り返したい場合は、スケジュール分析(プロプラン・チームプラン)で、フォルダに入った新しい会議に同じ分析を毎日・平日・毎週のいずれかでかけられます。

サイロ化の対策として「すべての会議を全社に公開する」は勧めません。人事面談や顧客の個人情報を含む会議は、閉じておく理由があります。Klangのフォルダには4つの開き方があり、会議の種類で使い分けます。

フォルダの権限は「管理者」「編集」「読み取り」の3つです。「管理者」だけが共有の設定を変えられます。サブフォルダは、親フォルダの権限を引き継ぎます。

部門の定例は、部門のフォルダに入れたうえで、関係する部門の責任者を「読み取り」で招待するのが基本です。「ワークスペースの全員にフルアクセスを許可する」をオンにすると、全員が招待なしで編集できるようになります。読み取りだけを全員に開く設定ではない点に注意してください。

Klangは、部門ごとのCRMやチケット管理のデータを統合するツールではありません。カレンダーの予定を分析したり、会議を翻訳したりもしません。また、Klangは現在、日本では電話の通話録音に対応していません。録音済みの通話ファイルはアップロードして文字起こしできます。Klangが扱うのは、録音した会議と、分析に追加したファイルやWebページです。

Klangのフォルダの共有方法と向いている会議
開き方誰が見られるか向いている会議注意点
非公開のまま(初期状態)フォルダを作った本人だけ個人の面談、人事評価、作成途中の会議部門の会議をここに置くと、それ自体がサイロになる
ユーザーを招待して「読み取り」招待した人。内容は見られるが、変更や削除はできない部門の定例を、関係部門の責任者や後任に見せる場合人が増えるたびに招待が必要。異動のときに見直す
ユーザーを招待して「編集」招待した人。内容の追加・変更・削除ができる共同で進めるプロジェクトの会議共有の設定は変えられない。設定を変えるのは「管理者」
「ワークスペースの全員にフルアクセスを許可する」ワークスペースの全員が、招待なしで編集できる全社朝会、全社向けの説明会全員が編集できるため、顧客名や個人の事情を含む会議には向かない

組織の改編を待たずに、来週の定例から始められる手順です。

  1. 01

    部門の定例会議を洗い出す

    部門ごとに、毎週・毎月開いている定例会議を一覧にします。ほかの部門の判断に関わる決定が出る会議に印を付けます。

  2. 02

    印を付けた会議を記録する

    会議ボットをZoom・Teams・Google Meetに参加させるか、会議室の録音をアップロードします。要約と決定事項・タスクは自動で作られます。

  3. 03

    部門ごとのフォルダに置き、読む人を決める

    フォルダは部門単位で作り、関係する部門の責任者を「読み取り」で招待します。異動があれば、権限を後任に付け替えます。

  4. 04

    横断の問いで、複数のフォルダを読む

    両方のフォルダに権限を持つ人が分析を作り、「同じ顧客や同じ不具合が別々に話されていないか」と質問します。

  5. 05

    ずれを横断の会議の議題にする

    見つかった食い違いは、AIの回答で決着させず、両部門が出る会議で話し合います。その会議も記録して残します。

Klangは会議を録音して文字起こしし、要約と決定事項・タスクをまとめます。記録は「管理者」「編集」「読み取り」の権限を付けたフォルダに残り、担当が替わればフォルダの権限を後任に付け替えられます。分析では、複数のフォルダの会議やファイル、Webページをまとめて読み、根拠になった発言のタイムコードを示して答えます。

  • Zoom・Teams・Google Meetの会議ボット、ブラウザでの録音、スマートフォンのアプリ、ファイルのアップロードに対応
  • 会議が終わると、オートメーションで会議レポートをSlack・Notion・Microsoft Teamsなどへ送れます(プロプラン)
  • 会話データはAIの学習に使いません。17言語の文字起こしに対応し、翻訳機能はありません
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サイロ化とはどういう意味ですか。

サイロ化とは、部門や拠点ごとに情報・業務・システムが閉じて、組織の中で横につながらなくなる状態のことです。穀物を種類ごとに分けて貯蔵する筒形の倉庫「サイロ」にたとえた言葉です。情報が部門の中で止まる「情報のサイロ化」、部門ごとにツールが分かれる「システムのサイロ化」、部門の目標が全体より優先される「組織のサイロ化」に分けて考えると、原因と対策を整理しやすくなります。

サイロ化の主な原因は何ですか。

主な原因は、部門ごとの目標と評価、部門ごとに閉じた会議体、残らない議事録、部門ごとに違うツール、初期設定のままの権限、異動や退職で消える文脈の6つです。どれも個人の協調性の問題ではなく、情報が部門の外に出る経路がないことから起きます。

サイロ化のデメリットは何ですか。

同じ課題に複数の部門が別々に対応する二重の手間、判断に必要な情報が届かないことによる意思決定の遅れ、部門ごとに違う説明を受ける顧客の不満が代表的です。2025年10月の会議に関する調査(tldx Solutions、1,000人)では、会議の内容を組織の資産として管理できていないことで問題が起きていると答えた人が73.3%でした。

会議の記録を全社に公開すれば、サイロ化は解消しますか。

全社に公開するだけでは解消しません。人事や顧客の個人情報を含む会議は、閉じておく理由があります。部門の定例のように、ほかの部門が知るべき決定を含む会議を選び、関係する部門の責任者に「読み取り」の権限で共有するのが現実的です。そのうえで、横断の会議で記録を読み、食い違いを議題にします。

Klangでほかの部署の会議を検索できますか。

Klangで検索や分析の対象になるのは、自分がアクセスできるフォルダの会議だけです。ほかの部署のフォルダは、そのフォルダの管理者に招待されるか、「ワークスペースの全員にフルアクセスを許可する」がオンになっている場合に見られます。権限のない会議がAIの回答に混ざることはありません。

Klangは無料で使えますか。

Klangのフリープランは月額¥0、クレジットカード不要で、文字起こしは無制限です。会議の発言を話者ごとに分ける話者の自動識別と、新しい会議に決まった時刻で分析をかけるスケジュール分析は、プロプラン(月払い¥1,180、年払いは月あたり¥980、税込)の機能です。

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