統一前の議事録
架空の会議の議事録です。1段落の中に8か所の表記揺れがあります。
【統一前】 10月7日の打ち合せでは、新サービスのリリース日を11/1とする方針で合意した。ユーザー向けの案内メールは田中さんが作成し、ユーザ数の多い法人顧客には営業部から個別に連絡する。サーバの増強費用は約50万円で、来週の打合わせで最終決定する。お問い合わせ窓口のURLは後日共有します。
表記揺れ
表記揺れは、同じ言葉が文書の中で違う書き方をされていることです。よくある6つの種類と例、Wordの表記ゆれチェックの使い方、議事録や文字起こしでそのまま使える表記ルール表、人名や製品名の揺れを減らす方法をまとめます。
更新日:執筆・運営:Klang AI AB
表記揺れは誤字ではありません。それでも直したほうがよい理由は、読み手と検索の両方に影響するからです。
校正とは、文章の誤字脱字や表記の不統一、事実の誤りを確認して直す作業のことです。表記揺れの統一は、その校正の中でも機械的に確認しやすい部分です。
「A案」と「A案」、「新プラン」と「新しいプラン」が混ざると、読み手は同じものかどうか迷います。
「サーバー」で検索すると、「サーバ」と書いた議事録は出てきません。過去の記録を探すときに見落とします。
社外に出す文書では、表記がそろっていないだけで確認不足に見えます。内容が正しくても信頼を損ねます。
ビジネス文書で起きる表記揺れは、ほとんどが次の6種類に入ります。自分の文書でよく起きる種類が分かると、確認が速くなります。
どちらの表記が正しいかは、辞書や公用文のルールで決まっているものもありますが、社内文書では「社内で決めたほうに統一する」で十分です。大事なのは、決めたルールを書き残して、全員が同じものを見ることです。
| 種類 | 揺れの例 | 統一の考え方の例 |
|---|---|---|
| 漢字とかな | 下さい/ください、出来る/できる、事/こと | 補助動詞・形式名詞はひらがな |
| 送り仮名 | 打合せ/打ち合わせ、申込み/申し込み | 送り仮名を省かない形にそろえる |
| 全角と半角 | 50/50、URL/URL、()/() | 数字と英字は半角、括弧は全角 |
| カタカナの長音 | サーバ/サーバー、ユーザ/ユーザー | 長音を付ける。製品名は公式表記 |
| 英字とカタカナ | Zoom/ズーム、PDF/ピーディーエフ | サービス名・略語は英字 |
| 数字と日付 | 11/1/11月1日、14時/14:00、一つ/1つ | 日付は「月日」、時刻は24時間表記 |
デスクトップ版のWordには、日本語の表記揺れをまとめて探す「表記ゆれチェック」があります。目で探すより速く、見落としも減ります。
Wordのチェックは、カタカナの長音や送り仮名のように、パターンが決まった揺れを見つけるのが得意です。一方で「新プラン」と「新しいプラン」のような言い換えや、人名の漢字違い(齋藤/斎藤)は見つけられないことがあります。そうした揺れは、文書内検索(Ctrl+F)で候補の言葉を一つずつ探して確認します。
Googleドキュメントや他のエディターを使う場合は、置換機能で「サーバ」を検索し、「サーバー」になっていない箇所だけを直すのが確実です。
確認したい文書を開き、リボンの[校閲]タブを選びます。
[言語]のグループにある[表記ゆれチェック]を押すと、揺れている言葉の一覧がダイアログに表示されます。
一覧から言葉を選び、修正候補から統一したい表記を選んで[すべて修正]を押します。文書内の同じ揺れがまとめて直ります。
指摘が多すぎる、または足りないときは、[ファイル]→[オプション]→[文章校正]で、Wordの文章校正の設定(文書のスタイルなど)を確認します。[オプション]が見えない場合は[その他]の中にあります。
表記揺れを減らす一番の方法は、書く前にルールを決めておくことです。下のルール表をコピーして、チームの議事録や報告書の冒頭に置くか、共有フォルダに保存してください。
架空の会議の議事録です。1段落の中に8か所の表記揺れがあります。
【統一前】 10月7日の打ち合せでは、新サービスのリリース日を11/1とする方針で合意した。ユーザー向けの案内メールは田中さんが作成し、ユーザ数の多い法人顧客には営業部から個別に連絡する。サーバの増強費用は約50万円で、来週の打合わせで最終決定する。お問い合わせ窓口のURLは後日共有します。
下のルール表に沿って直しました。直した箇所を一覧にしておくと、次回から同じ揺れを防げます。
【統一後】 10月7日の打ち合わせでは、新サービスのリリース日を11月1日とする方針で合意した。ユーザー向けの案内メールは田中さんが作成し、ユーザー数の多い法人顧客には営業部から個別に連絡する。サーバーの増強費用は約50万円で、来週の打ち合わせで最終決定する。問い合わせ窓口のURLは後日共有する。 直した箇所:打ち合せ/打合わせ→打ち合わせ、11/1→11月1日、ユーザ→ユーザー、サーバ→サーバー、50→50、URL→URL、お問い合わせ→問い合わせ(社内文書のため)、「します」→「する」(常体に統一)
項目は一例です。業界の慣習や社内規程がある場合は、そちらに合わせて書き換えてください。
■ 議事録・文字起こしの表記ルール(例) 【数字】 ・半角の算用数字を使う(例:50万円、3件) ・日付は「2026年10月7日(水)」、時刻は24時間表記「14:00」 ・概数は漢数字のまま(例:数十件、一部) 【英字・記号】 ・英字は半角(URL、PDF、Zoom) ・括弧は全角「()」、コロンは半角「:」 【送り仮名・漢字とかな】 ・打ち合わせ/申し込み/取り扱い(送り仮名を省かない) ・こと・とき・ところ・もの(形式名詞はひらがな) ・ください・いただく(補助動詞はひらがな) 【カタカナ語】 ・長音を付ける:サーバー、ユーザー、メモリー ・社名・製品名は公式表記に従う 【人名・社名】 ・初出は「株式会社〇〇 山田部長」、以降は「山田部長」 ・社外の人は「様」、社内の人は「さん」または役職 【文体】 ・議事録は常体(だ・である)、案内文は敬体(です・ます)
話し言葉には表記がありません。そのため、文字起こしでは同じ言葉が場所によって違う書き方になりやすく、特に人名・社名・製品名で揺れが目立ちます。
Klangでは、よく出る人名・社名・製品名を用語集に登録しておくと、文字起こしで同じ表記が使われやすくなります。用語集はプロプランの機能です。登録していない言葉や同音異義語は、文字起こしの後に確認・修正シートで照合してください。
話し言葉の「えー」「あの」を消すか残すかも、表記ルールの一部です。素起こしにするか、ケバ取りや整文をするかを、作業の前に決めておきます。
| 起きやすい揺れ | 例 | 対策 |
|---|---|---|
| 人名の漢字 | 斎藤/齋藤、渡辺/渡邊 | 参加者名簿の表記に合わせる |
| 社名・製品名 | クラング/Klang、ズーム/Zoom | 正式表記の一覧を作り、用語として登録する |
| 社内の略語 | プロマネ/PM/プロジェクトマネージャー | 初出で正式名、以降は略語に統一 |
| 数字の読み | 五十万/50万、一時/1時 | 数字はすべて算用数字にそろえる |
| 口語の言い回し | っていう/という、やっぱり/やはり | 整文で書き言葉に直す |
Klangは会議の録音を文字起こしし、AI要約で決定事項とToDoの下書きを作ります。表記をそろえた記録は、後から検索したときに見落としが減ります。
同じ意味の言葉が、ひとつの文書の中で違う書き方をされていることです。「打ち合わせ」と「打合せ」、「サーバー」と「サーバ」、全角の「50」と半角の「50」などが例です。
どちらの表記も誤りではないことが多いです。ただし、同じ文書の中で混ざっていると、読み手が別の言葉かと迷ったり、検索で見つからなくなったりするため、どちらかに統一します。
デスクトップ版のWordで[校閲]タブを開き、[言語]グループの[表記ゆれチェック]を押します。表示された一覧から統一したい表記を選び、[すべて修正]を押すとまとめて直せます。
校正は、誤字脱字・事実の誤り・表記の不統一などを確認して直す作業全体のことです。表記揺れの統一は、その校正の一部にあたります。
作業の前に表記ルールと正式表記の一覧(人名・社名・製品名)を用意し、それに合わせて直します。Klangでは用語集(プロプラン)に言葉を登録しておくと、文字起こしで同じ表記が使われやすくなります。