ディクテーションとは
ディクテーションとは。英語の書き取り練習の効果とやり方
ディクテーション(dictation)とは、英語学習では音声を聞いて一語ずつ書き取る練習のことです。ほかに「口述筆記」や「音声入力」の意味でも使われます。3つの意味の違い、シャドーイングとの違い、効果、音源の選び方と1回15分の練習手順、聞き取れなかった語の記録方法を紹介します。
公開日:更新日:執筆・運営:Klang AI AB
ディクテーションの意味は?英語学習・口述筆記・音声入力の違い
「ディクテーション」は使われる場面で意味が変わります。どの場面でも共通するのは、話された言葉を文字にすることです。
このページで扱うのは、1つ目の語学学習のディクテーションです。話して原稿を書く口述筆記と、Wordのディクテーション機能(音声入力)は、それぞれ別のページで手順を説明しています。
| 場面 | 意味 | 誰が書くか | 例 |
|---|---|---|---|
| 英語などの語学学習 | 音声を聞いて、聞こえたとおりに書き取る練習 | 学習者本人 | TOEICの問題音声を1文ずつ止めて書き取る |
| ビジネス・執筆 | 話した内容を、秘書や筆記者に書き取らせること(口述筆記) | 話し手以外の人 | 作家が原稿を話し、編集者が書き取る |
| パソコン・スマートフォン | 話した言葉をその場で文字に変える音声入力の機能 | ソフトウェア | Wordの[ホーム]→[ディクテーション]で話して入力する |
dictationの意味:英和辞典の訳と使い方
dictation(発音 /dɪktéɪʃən/)は、動詞 dictate(口述する、書き取らせる)の名詞形です。研究社の新英和中辞典では、「書き取り」「口述」「書き取りの試験」「命令、指図」と訳されています。
語学の授業では書き取りテスト、仕事の場面では話した言葉を人に書き取らせる口述筆記を指します。スマートフォンやパソコンの dictation は音声入力の機能名で、Macの日本語表示では「音声入力」、Microsoft 365のWordでは「ディクテーション」と表示されます。
| 意味 | 英語の例 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 書き取り・口述 | take a dictation | 口述を書き取る |
| 口述筆記 | write a letter at a person's dictation | 人の口述で手紙を書き取る |
| 書き取りの試験 | We have a French dictation today. | 今日はフランス語の書き取りがある。 |
| 命令・指図 | do something at the dictation of… | …の指図に従ってある事をする |
英語ディクテーションの効果は?シャドーイングとの違い
ディクテーションは、聞き取れなかった箇所を文字で「見える化」できる練習です。音読やシャドーイングと組み合わせると、弱点を見つけてから直すまでを一続きにできます。
時間の目安は、このページの1回15分のメニューを30秒〜1分の音源で行った場合の例です。聞き取れなかった箇所をディクテーションで見つけ、その部分をシャドーイングや音読で繰り返すと、次に同じ音を聞いたときに気づきやすくなります。
聞き取れない理由が分かる
空欄や誤りを原文と比べると、「単語を知らない」「音がつながって聞こえない」「速くて追えない」のどれが原因かを分けられます。
弱く読まれる語に気づく
a・the・to・of・can などは文中で弱く短く読まれます。書き取ると、こうした語を落としていることが分かります。
文法とつづりを確認できる
三人称単数の s や過去形の -ed は、聞こえにくいうえに書くときにも抜けやすい部分です。書き取りで両方を同時に確かめられます。
| 練習 | やること | 主に分かること | 時間の目安(30秒の音源) |
|---|---|---|---|
| ディクテーション | 聞いて書き取る | 聞き取れない語と、その理由 | 10〜15分 |
| シャドーイング | 音声のすぐ後を追って声に出す | 音のつながりやリズムについていけるか | 5分前後 |
| 音読 | スクリプトを見ながら声に出して読む | 発音とつづりの対応 | 5分前後 |
文字起こしは、聞いた後の確認に使う
初めから原文を読んで答えを写すのではなく、聞いて書いた記録を残してから確認します。Klangは、利用できる音声から確認用の文字起こしを作る工程で使えます。
このページの計画ツールと記録シートは無料で使えます。文字起こしサービスの利用条件は料金ページで確認してください。練習結果から発音・英語力・試験スコアを判定する機能はありません。
以下の例は全て架空です。原文例に付属する音声はありません。実際の練習には、配布元の利用条件を確認した音源と参照文、または利用許可のある自分の録音を使ってください。
ディクテーションの音源の選び方:スクリプトの有無で決める
ディクテーションは、音声を聞いて書き取る練習です。初めから内容を答えとして読まず、聞き取り後に参照できる資料を選びます。音源を利用・保存できる条件も確認してください。
| 手元の音源 | 使い方 | 確認すること |
|---|---|---|
| 公式のスクリプトがある教材 | 自分で書く→原音を聞き直す→公式文を参照 | British Councilなど配布元で音声と文を利用。勝手に転載・再配布しない。 |
| 許可を得た自分の会話録音 | 書き取った文と文字起こしを比較 | AI出力だけを正解にしない。相手や指導者に確認できる箇所を選ぶ。 |
| 出典・参照文が不明な音源 | まず出典と利用条件を探す | 答えが不明なまま誤りを数えず、確認できる別の音源を検討。 |
British CouncilのAudio zoneはB2/C1向けです。難しく感じる場合は同サイトのレベル別Listeningから選びます。ここで紹介した資料の効果やKlangへのアップロード許可を保証するものではありません。
音源の長さから練習時間を計算する
自分で決めた再生回数、書く時間、確認時間を合計します。音声の難しさや英語力を判定する計算ではありません。短く試して、実際にかかった時間で調整します。
ディクテーション練習計画 音源:45秒 × 3回=135秒 書く時間(再生時間と別枠):5分 原音・参照文との確認:7分 合計:14分15秒 休憩と準備は含みません。利用者が入力した計画で、習熟度や効果の予測ではありません。
書く時間と確認時間は、再生を止めて使う時間として入力します。端末内の計算で、音声の送信や発音・英語力の採点は行いません。
最初に書いた文を消さず、聞き直しを記録する
一度目の回答を上書きすると、何を聞き逃したかが分かりません。欄を分けて残します。以下は記録方法を示す文字だけの架空例で、付属音声はありません。
| 記録欄 | 架空の記入例 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 1回目の書き取り | Please check the [空欄]. | 不明部分を推測で埋めない。 |
| 2回目の書き取り | Please check the draft. | 語の候補が分かったことを記録。 |
| 確認した参照文 | Please check the draft. | 実際の練習では教材の公式文などを使う。 |
| 振り返り | draftという語を知っているか確認 | 知っているなら前後のつながりを聞く。未知なら意味と音を確認。 |
聞き取れなかった理由の分け方と復習方法
違いを全て「リスニングが苦手」でまとめず、確認できた原因を記録します。次の文字例は分類の説明用で、利用者の能力診断ではありません。
| 差の例 | 確かめること | 次の作業 |
|---|---|---|
| a name と an aimの候補が分かれた | 語の境界と前後の意味 | 区間の前後を続けて聞く。音だけで決まらなければ参照文へ。 |
| 音は分かったがreceivedの綴りが不明 | 聞き取りと綴りの問題を分ける | 辞書・参照文で綴りを確認し、誤聴として数えない。 |
| draftという語を知らなかった | 語彙の意味と音 | 意味を確認してから同じ区間を聞く。 |
| 教材の文とAI出力が食い違う | 参照情報自体の確かさ | 原音と公式文を照合。AIを答えにして採点しない。 |
AIの文字起こしと参照文が違うときは、保留して確かめる
自然な文が出たことは、その文が原音どおりという証明にはなりません。書き取りの「誤答」を決める前に、参照する文の出典を確認します。
| 状況 | 行う確認 | 保留の残し方 |
|---|---|---|
| 公式文があり、AIだけが違う | 前後の原音と公式文を照合 | AI候補と公式文を両方記録し、差を教材で確認。 |
| 自分の録音で、相手に確認できる | 該当区間と候補を相手へ提示 | 確認できるまで誤答数・正答率に含めない。 |
| 雑音や重なりで誰も確定できない | 別区間を練習対象にする | [確認不能]として残す。文脈から補って正解にしない。 |
| AIが文章を整えたように見える | 口語の短縮・言い直しを原音へ戻す | 学習用の参照文と編集済み文を分ける。 |
参照文の確認メモ 音源・区間: 自分の書き取り: AIの候補: 公式文/話者の確認: 原音を聞いて確定できたこと: まだ分からないこと: 次に使う練習区間:
一週間の記録は、点数より次の練習に使う
別の難しさの音源を比べて英語力の点数にせず、どの区間をどう確認したかを残します。下の例は練習管理用で、学習効果の実測ではありません。
| 練習記録 | 確認できたこと | 次回の行動 |
|---|---|---|
| 月:公式文がある短い会話 | 知らなかった語を確認した | 同じ区間を本文を見ずに再度聞く。 |
| 水:自分の録音の一部 | 語の境界の候補が残った | 確認できる人に該当箇所を聞く。 |
| 金:確認済み区間を再利用 | 書き取りの変化を記録できた | 別の音源に同じ基準の点数を移さない。 |
英語ディクテーションの練習メニュー例(1回15分)
30秒〜1分の短い音源を使う場合の一例です。初めは短い音源で、聞き直しの回数を記録しながら進めます。
- 01
1回目:通して聞く(1分)
書かずに最後まで聞き、話題と話者の数をつかみます。
- 02
2回目以降:区切って書き取る(8分)
1文ずつ止めて書き取ります。聞き取れない語は空欄にし、何回聞き直したかを記録します。
- 03
答え合わせ(4分)
スクリプトや参照文と比べ、聞き取れなかった理由(知らない語、音のつながり、速さ)を分けて書きます。
- 04
仕上げ:音読(2分)
スクリプトを見ながら音源に合わせて音読し、聞き取れなかった箇所の音を確かめます。
英語の音源を文字にして、答え合わせに使う
スクリプトのない英語の音源や、自分の音読をKlangにアップロードすると、英語のまま文字起こしできます。ディクテーションの答え合わせでは、文字起こしを正解と決めず、元の音声を聞き直して確かめます。Klangは発音の採点や翻訳はしません。
- 英語を指定して文字起こし
- スクリプトのない音源でも確認用のテキストを作れる
- 発音の採点や翻訳の機能はありません
よくある質問
ディクテーションとは何ですか?
ディクテーションとは、英語学習では音声を聞いて聞こえたとおりに書き取る練習のことです。ほかに、話した内容を人に書き取らせる口述筆記や、パソコン・スマートフォンの音声入力の機能名としても使われます。
dictationの意味は何ですか?
dictationは「書き取り」「口述」を意味する英語の名詞で、動詞 dictate の名詞形です。英和辞典では、書き取りの試験や、命令・指図の意味も載っています。パソコンやスマートフォンでは、話した言葉を文字にする音声入力の機能名としても使われます。
ディクテーションとシャドーイングの違いは何ですか?
ディクテーションは聞いて書き取る練習で、どの語が聞き取れないかを文字で確かめられます。シャドーイングは音声のすぐ後を追って声に出す練習で、音のつながりやリズムについていく力を鍛えます。ディクテーションで弱点を見つけ、その箇所をシャドーイングで繰り返す組み合わせが効率的です。
ディクテーションでは何回聞けばよいですか?
このガイドでは回数の正解を決めていません。まず自分の計画を入力し、実際の確認時間と、聞き取れなかった理由を残して次回を調整します。
AIの文字起こしを答えとして採点できますか?
AIの文にも誤りがあるため、公式の参照文や話者の確認、原音との照合が必要です。確定できない箇所は保留し、誤答と決めつけないでください。
自分の録音で英語の発音を採点できますか?
Klangの文字起こしは発音の採点機能ではありません。自分が伝えた内容を振り返るために使い、発音の評価が必要なら指導者などに確認します。
英語ディクテーションは1日何分くらい練習すればよいですか?
決まりはありませんが、このページの例では短い音源を使った1回15分のメニューを紹介しています。長い音源を一度に書き取るより、短い音源を毎日続け、聞き取れなかった理由を記録するほうが、次に何を練習すればよいかが分かります。