口述筆記
口述筆記とは。意味と、話して原稿を書くやり方
口述筆記とは、話し手が声に出した内容を文字に書き取り、文章にすることです。かつては筆記者が手で書き取りましたが、いまは録音の文字起こしや音声入力を使えば一人で進められます。音声入力と録音の使い分け、話す前の構成メモ、言い直しの整理、出典の確認までを記入例つきで解説します。
公開日:更新日:執筆・運営:Klang AI AB
口述筆記で原稿を書く方法
口述筆記のやり方は、録音してから文字起こしする方法と、話しながら音声入力する方法の2つです。長い原稿は録音から、短いメモや段落は音声入力から始めると進めやすくなります。
書き始めにくいときは、一つの節を話して材料にする方法があります。録音を残す方法と直接文字を入力する方法を選び、自分の意味を保ちながら原稿へ整えます。以下は架空の口述原稿です。
口述筆記の方法の選び方:音声入力と録音後の文字起こし
その場で文字を打ち込む音声入力と、録音後に文字起こしして原稿へ編集する方法を使い分けます。
| したいこと | 向いている入口 | 確かめること |
|---|---|---|
| メールの短文を今すぐ入力 | 端末の音声入力 | 対応言語、句読点、入力先のカーソル |
| 考えを話してから構成を変える | 録音→文字起こし→原稿編集 | 聞き直す原音と下書きを残す |
| 長い原稿を節ごとに話す | 節番号を読み上げて録音 | 一つの録音と原稿の見出しを対応づける |
| 録音を残したくない | 保存方法を確認した入力環境 | 入力サービスの設定と利用条件 |
Klangは録音を文字起こしし、原音を確認しながら整える工程に使えます。他のアプリの入力欄へ文字を直接入れるキーボード機能としては扱いません。
参考:Klang公式ヘルプ / Klang公式ヘルプ / Apple:音声入力
口述した原稿の構成を直す方法
まず一つの問いに答えるつもりで話します。録音を止めてから、理由・例・結論を整理すると、言い直しが多くても材料を失いません。
| 録音の材料 | 原稿の役割 | 配置する下書き |
|---|---|---|
| 00:10「最近、昼の列が長くて」 | 読者の困りごと | 昼休みの待ち時間を短くしたい |
| 00:35「まず入口で注文を書けたら」 | 提案 | 入店前に注文票を用意する案 |
| 01:05「前に学園祭でやった」 | 経験に基づく例 | 学園祭での経験として紹介。店舗でも効くとは断定しない |
| 01:40「一日だけ試すのがよさそう」 | 次の確認 | 試行日と見る項目は別途決める |
読者: この節で答える問い: 先に伝えたい結論: 理由: 自分の経験・具体例: まだ裏付けのない点: 録音の節番号:
参考:Klang公式ヘルプ / Klang公式ヘルプ / Apple:音声入力
文章に入れない編集指示を分けて話す
「ここで改行」「今の文を削除」は、録音では普通の発言として残ることがあります。指示が自動で実行されるとは考えず、編集時に分けます。
| 話した内容 | 分類 | 原稿への処理 |
|---|---|---|
| 「第一章、準備の話です」 | 見出し候補 | 見出しにするか編集時に決める |
| 「編集メモ、ここに写真を入れる」 | 執筆者への指示 | 本文ではなく作業メモへ移す |
| 「新しい段落、と言えば伝わるかな」 | 発言か操作意図か不明 | 音声入力の命令として処理したと推測しない |
| 「本文に戻ります。朝は入口が混みます」 | 本文の再開 | 後半だけ本文候補として採用 |
自分用の合図を「編集メモ/本文に戻ります」に統一すると確認しやすくなります。公開原稿には、指示や未解決の作業メモが混ざっていないか最後に検索します。
参考:Klang公式ヘルプ / Klang公式ヘルプ / Apple:音声入力
言い直しと、まだ迷っている選択肢を分ける
自分の原稿なら書き直せますが、どちらを選んだか分からない箇所は、自然な方を勝手に採用しません。
| 録音の例 | 判断 | 下書きの扱い |
|---|---|---|
| 「火曜、訂正、水曜に開きます」 | 明示的な訂正 | 水曜に開きます。日程の裏付けは別途確認 |
| 「火曜か水曜がよさそう」 | 未決の選択肢 | 開催日[火曜/水曜、未決] |
| 「値上げはしない、いや、まだ決まっていない」 | 後半で状態を訂正 | 価格変更は未決。断定の前半は採用しない |
| 「今の言い方だと強いかな」 | 編集意図が未確定 | 執筆者の確認事項へ戻す |
話した内容の記録と、著者として選び直した原稿は別の版です。後から決定したことは、録音時点で決まっていたように書き換えないでください。
参考:Klang公式ヘルプ / Klang公式ヘルプ / Apple:音声入力
出典が必要なところは、調べる作業として残す
勢いよく話せても、統計や引用元まで正確に覚えているとは限りません。原稿の空欄をAIに埋めさせず、確認する資料を決めます。
| 口述した材料 | 未確認の点 | 下書きと調査メモ |
|---|---|---|
| 「利用者はたしか半分くらい増えた」 | 期間、母数、調査元 | [増加率:元の集計表を確認] |
| 「誰かが、準備が大事と言っていた」 | 発言者と原文 | 引用符を使わず、出典が見つかるまで保留 |
| 「この方法なら誰でも早くなる」 | 一般化の根拠 | 自分の経験の範囲へ書き直す |
| 「去年の報告書にあった」 | 報告書名と頁 | 資料候補を探し、確認後に書誌情報を追加 |
参考:Klang公式ヘルプ / Klang公式ヘルプ / Apple:音声入力
編集者への依頼文の書き方:自分らしい表現を残す
丁寧にすることと、意味や語り口を別人のものにすることは違います。残したい表現を指定すると編集結果を評価できます。
| 材料 | 編集例 | 確認 |
|---|---|---|
| 原文 | 「あの待ち時間が、どうにももったいなくて」 | 残したい表現は「もったいない」 |
| 落ち着いた文体 | 待ち時間がもったいないと感じ、受付方法を見直しました。 | 動機を保っている |
| 過度な言い換え | 生産性最大化のため革新的施策を断行しました。 | 本人が話していない評価が増えている |
| 採用の基準 | 読み手に分かり、元の経験の範囲に収まる | 実績や効果を補わない |
読者と目的: 希望する文体: 残したい本人の言い回し: 整理してよい重複: 勝手に補わない事実・実績: 未確認箇所の表記:[要確認] 出力:編集案と、意味が変わり得る変更の一覧
参考:Klang公式ヘルプ / Klang公式ヘルプ / Apple:音声入力
原稿を渡すとき、録音の材料と未確認点を添える
編集担当者が最初から全音声を聞かなくても、迷う箇所へ戻れるようにします。完成した原稿の保証書ではなく、次の作業を始めるための受け渡しです。
| 原稿の節 | 元の録音 | 状態 | 受け手の確認 |
|---|---|---|---|
| 導入:待ち時間 | draft01 00:10〜00:34 | 著者確認済み | 読み手と目的に合うか |
| 改善案 | draft01 00:35〜01:04 | 候補、実施前 | 実績のように書かれていないか |
| 経験例 | draft01 01:05〜01:39 | 固有名詞を確認中 | 確認が終わるまで公開稿へ入れない |
| 次の試行 | draft01 01:40〜 | 日程未決 | 著者へ戻す質問を残す |
参考:Klang公式ヘルプ / Klang公式ヘルプ / Apple:音声入力
口述筆記で書ける文字数と時間の目安
話す速さは人によって違います。以下は1分あたり300字で話す場合の計算例です。自分の速さは、短い原稿を読み上げて測ってください。
話し言葉には言い直しや「えー」などのつなぎ言葉が入るため、文字起こしの文字数は完成原稿より多くなります。編集では、言い直しを削り、話した順番を読者が分かる順番に並べ替えます。読み上げの時間を逆に見積もりたい場合は、読み上げ時間の計算ツールが使えます。
| 書きたい原稿 | 話す時間の目安 | 編集で見込む時間 |
|---|---|---|
| ブログ記事 2,000字 | 約7分(2,000÷300) | 言い直しを削ると文字数は減るため、多めに話す |
| 報告書 4,000字 | 約14分 | 構成メモの見出しごとに区切って話す |
| 書籍の1章 1万字 | 約34分 | 1回で話さず、見出しごとに数回に分ける |
話した原稿を、文字起こしから編集する
Klangで口述を録音するか、スマートフォンの録音ファイルをアップロードすると、話した内容をそのまま文字にできます。Wordで書き出して原稿を編集し、言い回しに迷った箇所は元の音声を再生して、自分が何を言いたかったかを確かめます。
- スマートフォンアプリやPCで口述を録音できる
- 文字起こしをWordで書き出して編集する
- 言い直しの前後を、元の音声で確かめる
よくある質問
口述筆記とは何ですか?
話し手が口で述べた内容を、別の人や機械が文字に書き取って文章にすることです。以前は筆記者が書き取りましたが、いまは録音の文字起こしや音声入力を使って一人で進める人が増えています。
口述筆記と文字起こしはどう違いますか?
口述筆記は話した内容を文章にする書き方です。録音して後から文字起こしする方法も、端末の音声入力で直接文字を入れる方法もあります。原音を残したいかで選びます。
言い直しは自動で削ってよいですか?
著者が明示的に訂正した発言と、まだ比較している選択肢を分けます。判断がつかない箇所は原稿の未確認事項として著者へ戻します。
話しただけで公開用の原稿になりますか?
構成、読者に合う文体、数字や出典の確認が必要です。文字起こしは材料として残し、編集後の稿と分けて管理します。
口述筆記でどのくらいの速さで原稿が書けますか?
1分あたり300字程度で話す人なら、2,000字の記事は7分ほど話せば材料がそろう計算です。ただし言い直しやつなぎ言葉を削る編集が必要なため、完成までの時間は話した時間より長くかかります。