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会話の記録を仕事に使う

業務ヒアリングの進め方|質問項目と現状把握シート

業務改善やシステム導入の前に、現場の仕事の流れを聞き取る方法です。質問項目、現状把握シートの記入例、例外処理の聞き出し方、待ち時間の測り方を順に説明します。

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「ヒアリング」は目的によって、聞く相手も残す成果物も変わります。このページが扱うのは「(このページ)」の行です。

業務ヒアリングの結果は、要件定義の材料になります。ただし現状の把握と、新しい仕組みへの要求は別の会議で確かめたほうが、現場の人が「今のやり方」を率直に話しやすくなります。

3種類のヒアリングの違い
種類目的主に聞く相手成果物
業務ヒアリング(このページ)今の仕事の流れと例外を把握する現場の担当者業務フロー・現状把握シート
要件定義ヒアリングシステムやITに求める条件を決める利用部門・管理者・情報システム担当要件候補一覧・確認条件
営業・相談のヒアリング顧客の課題と導入条件を聞く見込み顧客・相談者ヒアリングシート・商談記録

1業務あたり、聞き取り60分と読み合わせ30分を目安にした例です。対象の業務が大きい場合は工程ごとに分けます。

  1. 01

    目的と対象範囲を決める

    「請求書の受領から支払い承認まで」のように、始まりと終わりを決めます。改善案を考える会議ではないことを、事前に相手へ伝えます。

  2. 02

    既存の資料を集める

    マニュアル、帳票、画面のスクリーンショット、過去の問い合わせ記録を集め、聞き取りの前に読みます。資料と実際の違いを聞くための準備です。

  3. 03

    直近の一件を見せてもらう

    「普段はどうしていますか」より「昨日処理した一件では、最初に何をしましたか」と聞きます。具体的な一件の方が、例外や確認作業を思い出しやすくなります。

  4. 04

    現状把握シートにまとめる

    工程ごとに入力・作業・出力・判断・例外・待ち時間を書きます。聞いたことと観察したことは、別の列に分けます。

  5. 05

    担当者と読み合わせる

    まとめたシートを担当者に見せ、抜けや誤解を直してもらいます。ここで直された点は、聞き取りの記録を書き換えずに追記します。

業務ヒアリングでは、一般的な説明だけでなく、実際に行った仕事の流れを確かめます。システムを作ることや、自動化することを先に結論にしません。

業務ヒアリングの質問項目:直近の一件を始まりから聞く:手順・記入例
場面質問例観察・記録すること
始まりこの仕事は、何を受け取ると始まりますか。依頼・入力・担当
処理この一件では、次に何をしましたか。順番・画面・使った資料
判断どこで進め方を選びましたか。条件と判断の根拠
終わり完了したことを、誰がどう確認しますか。出力・受け手・完了条件
例外通常と違ったところはありましたか。やり直し・確認・待ち

デモにはテスト用や個人情報を除いた資料を使います。パスワード入力、顧客情報などが現れそうな場面では記録を止める運用を決めます。

下は架空の請求書確認業務です。録音で聞いたことを、そのまま実際の操作として記録しないようにします。

現状把握シートの書き方と記入例(請求書確認業務):手順・記入例
工程入力→作業→出力情報の種類残る確認
受付受領メール→一覧へ登録→受付番号画面で観察他の受付経路
内容確認請求書→金額照合→確認結果担当者から説明照合に使う資料
差し戻し不足項目→送信者へ連絡→再提出待ち過去の一件の説明連絡の基準
完了確認結果→承認依頼→承認状態未観察承認者の手順

CSVでは工程、担当、入力、出力、使う資料、待ち、例外、根拠、観察か説明かを残します。会社全体の標準手順と断定する前に、別の事例で確認します。

現状把握シートの書き方と記入例(請求書確認業務)のCSVをダウンロード(架空の記入例つき)

架空の例では、請求書の注文番号がないため、通常の確認が止まります。『担当者が適宜対応』で片付けず分岐を記録します。

例外処理の聞き出し方:通常どおり進まなかった一件から:手順・記入例
通常の流れ例外で起きたこと追加で確かめる質問
注文番号で照合番号がなく照合できないどの条件なら相手へ戻すか
金額を確認別の担当者が注文履歴を検索検索できる人と必要な権限
承認へ送る情報がそろうまで保留保留を誰がどこで見るか
完了再提出後、二重処理を避けて再開元の受付番号との対応

例外があった一件から頻度は分かりません。どの程度起こるかは、対象期間を決めて記録を集める別の作業です。

部門をまたぐと、同じ資料でも必要な条件が違います。架空の受け渡し例です。

部門間の受け渡しを確認する方法:手順・記入例
受け渡し渡す側の認識受け取る側が必要な条件
営業→事務申込書を送れば完了対象プラン・開始日・承認状況が必要
事務→経理金額を入力すれば完了税区分と請求先を確認できる必要
経理→管理者一覧を送れば完了判断が必要な項目と根拠が分かる必要

双方に同じ一件を説明してもらい、差し戻しの理由と不足情報を残します。改善案を決める前に、どちらの作業で情報を確認できるかを確かめます。

1件を観察しただけで、平均処理時間や削減効果は出せません。次の数字は架空の記録例です。

作業時間と待ち時間の測り方:手順・記入例
項目記録言える範囲
実作業画面操作を8分観察その一件の観察値
待ち承認待ちで翌日まで停止担当者の作業時間ではない
担当者の見積もり『普段は10分ほど』本人の見積もり
頻度件数はまだ確認していない月間工数を計算しない

次の測定では対象期間、通常・例外の区別、開始・終了条件をそろえます。見積もりを使う試算は、その前提を表示し、測定結果と区別します。

完成した図を承認してもらうだけでなく、抜けている条件を探す時間を設けます。下は架空の確認会の進め方です。

業務フローを現場の人と読み合わせる手順:手順・記入例
順番扱うもの残す記録
1観察した一件の工程実際と違う箇所
2説明だけで把握した工程未観察・確認先
3例外と部門間の受け渡し不足する条件・根拠
4困りごとの候補事実と原因の仮説
5次の確認担当・対象事例・確認時期

結果は『確認できた現状』『まだ分からない点』『次に観察すること』に分けます。マニュアル化、役割の調整、システム変更などの案は、現状確認とは別に比較します。

業務ヒアリングをKlangで録音または録音ファイルをアップロードして文字起こしすると、メモを取りながら聞く負担が減ります。AIチャットで「例外として挙がった作業は?」と尋ねて候補を拾い、元の発言を再生して確かめてからシートに移します。

  • 聞き取り中はメモより質問に集中できる
  • 「いつも」「たまに」などの言葉を元の発言で確かめる
  • 画面共有の録画には個人情報が映らないよう事前に確認する
無料で試す
業務ヒアリングでは、どんな質問をすればよいですか?

「この仕事は何を受け取ると始まりますか」「この一件では次に何をしましたか」「どこで進め方を選びましたか」「完了したことを誰がどう確認しますか」「通常と違ったところはありましたか」の5つを、直近の一件に当てはめて聞くと流れをつかめます。

業務ヒアリングと要件定義ヒアリングの違いは何ですか?

業務ヒアリングは今の仕事の流れを把握するためのもので、成果物は業務フローや現状把握シートです。要件定義ヒアリングは、システムやITに求める条件を決めるためのもので、成果物は要件候補の一覧です。業務ヒアリングの結果は、要件定義の材料になります。

1回の業務ヒアリングにどれくらい時間をかけますか?

決まりはありませんが、このページの例では1業務あたり聞き取り60分と読み合わせ30分を目安にしています。担当者が複数いる場合や、月末だけの作業がある場合は、別の日に分けて追加で聞き取ります。

業務ヒアリングを録音してもよいですか?

目的と共有範囲を相手に説明し、了承を得てから録音します。画面を見せてもらう場合は、顧客情報やパスワードが映る場面で録画を止めるなど、事前に扱いを決めておきます。

クレジットカードは不要です。数分でお使いいただけます。