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会話の記録を仕事に使う

要件定義ヒアリングの質問例|進め方と記録シート

システム開発やIT導入の要件定義で、利用部門から要望を聞き取るときの質問例と進め方です。要望・業務ルール・制約の分け方、非機能要件の聞き方、要件候補一覧の記入例を紹介します。

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「ヒアリング」は目的によって、聞く相手も残す成果物も変わります。このページが扱うのは「(このページ)」の行です。

要件定義の前に業務ヒアリングを行っておくと、「今の仕事のどこで困っているか」を根拠に要件を議論できます。現状が分からないまま要望だけを集めると、使われない機能が増えやすくなります。

3種類のヒアリングの違い
種類目的主に聞く相手成果物
業務ヒアリング今の仕事の流れと例外を把握する現場の担当者業務フロー・現状把握シート
要件定義ヒアリング(このページ)システムやITに求める条件を決める利用部門・管理者・情報システム担当要件候補一覧・確認条件
営業・相談のヒアリング顧客の課題と導入条件を聞く見込み顧客・相談者ヒアリングシート・商談記録

一度の会議ですべてを聞こうとすると、目的と細かい画面の話が混ざります。以下は、利用部門との聞き取りを4回に分けた一例です。

  1. 01

    1回目:目的と成功の条件

    今回の変更で何ができるようになれば成功か、誰がそれを判断するかを聞きます。機能の話はまだしません。

  2. 02

    2回目:現在の業務と例外

    直近の一件を始まりから説明してもらい、例外・差し戻し・手作業の確認を拾います。業務ヒアリングの結果があれば、それを確認する形で進めます。

  3. 03

    3回目:要望と制約

    欲しい機能、変えられない条件(期限・既存システム・規程)、利用者の役割を聞き、要求・業務ルール・制約・実現案に分けて記録します。

  4. 04

    4回目:要件候補の読み合わせ

    要件候補一覧を見せ、根拠の発言と確認状態を一行ずつ確かめます。未決の項目には、確認者と判断の時期を書きます。確かめた候補は、要件定義書の機能要件・非機能要件・未決事項の章に移します。

要件定義ヒアリングは、欲しい機能を並べるだけの場ではありません。誰の何を変えるのか、現在の仕事と制約から確かめます。

要件定義ヒアリングの質問リスト(観点別):手順・記入例
観点最初の質問例見せてもらうもの・追加確認
目的何ができるようになると、今回の変更は成功ですか。判断する人と確認の方法
現状直近の1件を、始まりから説明してもらえますか。個人情報を除いた帳票や画面
例外通常どおり進まなかった例はありますか。差し戻し・承認・やり直しの経緯
利用者誰が、どんな条件で使いますか。役割と利用場面
制約変えられない条件は何ですか。期限・既存の仕組み・運用上の制約
確認今日の話のうち、誰の確認が必要ですか。確認先と未決事項

聞き取りだけで確定せず、資料や実際の作業と照合します。組織で定めた要件定義・合意の手順を優先してください。

同じ会話でも、すべてが承認済み要件とは限りません。架空の受注管理の発言を分類します。

要望の分類方法:要求・業務ルール・制約・実現案:手順・記入例
発言記録する区分次の確認
『翌朝までに一覧が必要』利用場面・要求候補いつ、誰が、何を判断する一覧か
『20万円以上は承認が必要』業務ルールの候補正式な規程と適用例外
『今の認証基盤は変えられない』制約の候補確認した担当部署
『赤いボタンにしたい』実現方法の提案解決したい問題は何か
『CSVで出せると助かる』要望出力先・項目・頻度・必要性
『来週から使うと決めたわけではない』未決定の確認開始日は保留として残す

区分は検討のための整理です。発言者の肩書きだけで確定とみなさず、決定権限と承認状態を別に記録します。

一つの行で、元の発言、要件候補、対象範囲、確認条件、決定者を結びます。時刻がない資料は資料名・項目番号を使います。

要件候補一覧の作り方(発言から追えるCSV):手順・記入例
候補ID根拠(架空)要件候補と確認状態
R-01面談A 12:30『翌朝の集計に使う』対象注文を日付で抽出。対象日付の定義は未確認候補
R-02業務資料2章金額条件に応じた承認。例外の確認が必要確認中
R-03面談B 08:10『今回は帳票変更しない』帳票改定は今回の対象外候補範囲の承認待ち

空欄をAIに埋めさせず、未確認事項を次の質問にします。このCSV自体が正式な要件定義書や契約の承認を示すものではありません。

要件候補一覧の作り方(発言から追えるCSV)のCSVをダウンロード(架空の記入例つき)

営業は入力を減らしたい、管理部門は承認情報を残したいという架空のケースです。片方の発言だけを採用しません。

部門間で要望が対立したときの整理方法:手順・記入例
立場要望と理由確認・判断すること
営業訪問後すぐ登録したいので入力を減らしたいその時点で必須の情報は何か
管理承認の判断材料が不足すると差し戻す登録時と承認時で必要項目を分けられるか
候補案一時保存と承認申請を分ける業務・システム双方で実現可能か
未決事項申請時の必須項目と責任者決定者に確認するまで確定しない

記録欄:相反する要求/背景/共通の目的/案ごとの影響/確認担当/決定状態。単に『合意した』と要約せず、残った相違を残します。

値をこちらで作らず、どの状況で何を確認するのかを聞きます。数値は回答を得るまで未確認です。

非機能要件の聞き方:「速い」「安全」を測れる質問に変える:手順・記入例
曖昧な要望追加で聞くこと記録する形
速く表示したいどの操作、データ量、同時利用条件で、どの待ち時間を許容するか操作+条件+確認方法+目安(未確認可)
常に使いたい必要な曜日・時間帯、停止時の代替手順は何か必要時間帯+停止時の業務影響
安全に共有したい誰がどの情報を閲覧・変更できる必要があるか役割+対象情報+許される操作
大量に保存したい対象件数、増加量、保存の目的と期間は何か量+期間+管理担当

『応答は必ず1秒』のような条件を発言にないまま補いません。目標と保証、希望と承認済み条件も分けます。

以下は架空のR-01の履歴です。後の発言があるだけで、前の合意が自動的に無効になるわけではありません。

要件変更の記録方法:元の判断を残して版を分ける:手順・記入例
版・日付内容状態と次の作業
v0.1/10月6日日次一覧を希望候補・利用条件を確認
v1.0/10月10日確定した対象項目で日次出力社内手順で承認済みの記録へ参照
変更依頼/10月13日部署別の項目を追加したい影響と優先順位を確認
次の版変更内容・理由・対象を記載必要な承認後に確定

元の発言、変更理由、影響する項目、判断記録をひも付けます。議事録の修正と、要件そのものの変更を区別してください。

会話にない仕様や責任者を補わせない指示例です。出力後に人が該当発言と資料を照合します。

AIで要件候補を抽出するプロンプト例:手順・記入例
架空の入力候補出力残す未確認点
12:30『翌朝の集計で一覧を使う』日次一覧の候補/根拠12:30項目・日付基準・確認条件
18:10『赤いボタンだとよいかも』実現案の提案/根拠18:10解決したい問題
22:00『開始日はまだ決めない』開始日は未決定確認者・判断時期

候補IDを付けた後も、確認済みと決定済みを混同しません。存在しない時刻や資料番号を出した行は採用せず、元の記録へ戻します。

この文字起こしから、要件定義の検討材料を抽出してください。
出力列:根拠の発言・時刻/区分(要求候補・業務ルール・制約・実現案・未決事項)/要件候補/対象範囲/確認が必要な質問。
発言にない仕様、数値、担当者、承認状態は作らず「未確認」としてください。
矛盾する発言は両方残し、後の発言だけを自動採用しないでください。
これは要件の確定ではなく、関係者が確認するための下書きです。

要件定義の会議をKlangで録音または録音ファイルをアップロードして文字起こしすると、要件候補一覧の各行に「根拠の発言と時刻」を付けられます。後で「誰がそう言ったのか」と問われたときに、元の発言を再生して確かめられます。

  • AIチャットで要望・制約の候補を拾い、人が分類を確かめる
  • 矛盾する発言は両方残し、確認者に回す
  • 会議の文字起こしはWord・Excel・CSVなどで書き出せる
無料で試す
要件定義ヒアリングでは、最初に何を聞けばよいですか?

「何ができるようになると、今回の変更は成功ですか」と目的から聞きます。続けて、直近の一件の業務の流れ、例外、利用者、変えられない制約、確認が必要な人を順に聞くと、要望を目的と結び付けて整理できます。

要望と要件は何が違いますか?

要望は利用者が話した「こうしたい」という希望で、要件は目的や制約と照らして関係者が確認し、作る・選ぶ条件として合意したものです。ヒアリングの場で出た内容は、承認されるまで要件候補として扱います。

非機能要件はどう聞けばよいですか?

「速く」「安全に」などの言葉を、どの操作・データ量・時間帯で、何を確認できればよいかという質問に変えます。数値の目安は相手から回答を得るまで未確認とし、聞き手が補わないようにします。

要件定義ヒアリングの議事録には何を残しますか?

発言者と時刻、発言の区分(要求候補・業務ルール・制約・実現案・未決事項)、要件候補、確認が必要な質問と確認者を残します。後から要件が変わった場合も、元の発言と判断の記録は消さずに版を分けます。

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