営業ロープレ 評価シート
9項目の評価(1〜5)と重み、根拠(発言と時刻)の欄。Excel版は加重平均と根拠が空欄の評価を自動で表示し、文字起こしのCSVを貼ると話者ごとの発言量と質問の数を集計するシートも入っています。
登録不要・無料。Word版は1ページ目が空欄、2ページ目が記入例(A4縦)。
営業ロープレ
ロープレ(ロールプレイング)の意味から、営業役・顧客役・オブザーバーの役割、シナリオの作り方、評価シート(Excel)、フィードバックの伝え方、録音した文字起こしでの振り返りまで。シナリオカードの作成ツールつきです。
更新日:執筆・運営:Klang AI AB
ロープレは万能ではありません。向いている練習と、実際の商談でしか身につかないことを分けておくと、限られた練習時間を有効に使えます。
| 練習しやすいこと | 練習しにくいこと | |
|---|---|---|
| 会話の型 | 導入の一言、ヒアリングの順番、次のアクションの合意 | 相手との関係や、その場の空気に合わせた判断 |
| 反論への対応 | よく出る反論への最初の一言と、背景を聞く質問 | 予想していなかった反論への対応 |
| 商材の知識 | 説明の順番、専門用語の言い換え | 細かい仕様の質問(その場で調べて答える練習にとどめる) |
| 評価 | 同じシナリオで、前回より改善したか | 受注できるかどうか(顧客役は本物の顧客ではない) |
3人1組が基本です。2人で行う場合は、顧客役がオブザーバーを兼ね、録音を聞き直して評価します。
顧客役は、商材と顧客をよく知っている先輩や上長が担当すると、反論や質問が現実に近くなります。慣れてきたら役割を交代し、新人が顧客役を経験すると、顧客から営業がどう見えるかが分かります。
| 役割 | やること | 気をつけること |
|---|---|---|
| 営業役 | 実際の商談と同じように話す。終わったら最初に自己評価を話す | 練習の重点(例:反論への対応)を始める前に宣言する |
| 顧客役 | シナリオの人物になりきり、決められた反論を必ず一度は言う | 意地悪をしすぎない。隠し情報は、ルールどおり質問されたら話す |
| オブザーバー | 評価シートに、根拠になった発言と時刻をメモする | 印象ではなく発言を書く。指摘は良い点から伝える |
練習そのものは15分程度にし、振り返りと2回目に時間を残します。毎週同じ曜日・同じ時間に入れると続きます。
シナリオカードを配り、営業役は「今日練習すること」を一つ宣言します。録音を始め、冒頭で日付と参加者を声に出しておくと、あとで探しやすくなります。
詰まっても止めずに続けます。止めると本番で立て直す練習になりません。オブザーバーは評価シートに発言と時刻を書き取ります。
最初に営業役が自分の評価を話し、次にオブザーバーと顧客役が良かった点、最後に次に直すことを一つだけ伝えます。
指摘された場面だけを、もう一度演じます。改善を体で覚えてから終えると、次の商談で再現しやすくなります。
良いシナリオは、営業役が知っている情報と、顧客役だけが知っている情報が分かれています。顧客役の「反論の本当の理由」を、質問で引き出せるかが練習の中心になります。
できあがったシナリオカード
【営業役に渡すカード】 場面:初回商談(15分) 相手:製造業の会社の現場の部長(決裁者) 分かっていること:工場と営業所の情報共有を、紙と電話で回しているらしい。 商材:自社の商材 今回のゴール:現状と課題を聞き、次回の提案の場を約束する 練習の重点:反論が出たら、すぐ説明に戻らず、背景を一つ質問してから答える。
【顧客役だけに渡すカード(営業役には見せない)】 あなた:製造業の会社の現場の部長(決裁者) 人物像:忙しく、結論を先に聞きたい。数字で効果を示されないと動かない。 会社の状況:工場と営業所の情報共有を、紙と電話で回している。 途中で必ず言う反論:「思っていたより高いですね」 反論の本当の理由:比べているのは今の手作業の人件費ではなく、他社の安い製品の価格。 隠し情報:月10万円までなら自分の判断で決められる。超える場合は社長の承認が要る。 話すルール(難易度:やさしい):営業役が質問すれば、隠し情報は1回目で話してよい。
【オブザーバーのカード】 ・評価シートの各項目に、根拠になった発言と時刻をメモする ・反論「価格が高い」が出た時刻と、営業役の最初の一言を書き取る ・ゴール「現状と課題を聞き、次回の提案の場を約束する」に届いたかを判定する ・録音を止める前に、終了時刻を声に出して記録に残す
人物像と反論の理由は練習用の架空の設定です。実際の顧客の録音から作る場合は、会社名や個人名を伏せてください。入力内容はどこにも送信されません。
評価項目ごとに「5ならこう、3ならこう、1ならこう」という行動の例を決めておくと、オブザーバーによる点数のばらつきが減ります。下の表は評価シートと同じ9項目です。
| 観点 | 5の例 | 3の例 | 1の例 |
|---|---|---|---|
| 導入 | 目的・時間・進め方を伝え、相手の都合(終了時刻など)も確認した | 目的は伝えたが、時間や進め方の合意はなかった | 前置きなしに製品の説明から入った |
| ヒアリング(現状・課題) | 開いた質問で現状を聞き、課題を相手の言葉で引き出した | 質問はしたが、「はい・いいえ」で答える質問が中心だった | ほとんど質問せず、説明が中心だった |
| ヒアリング(影響) | 課題の影響を時間・件数・金額のいずれかで確かめた | 影響に触れたが、数字では確かめなかった | 影響を聞かなかった |
| 傾聴 | 相手の話を最後まで聞き、要約して確認した | 遮りはしないが、要約での確認はなかった | 相手の話の途中で説明を始めた |
| 提案 | 相手の課題を引用し、解決の道筋として説明した | 提案は正確だが、課題との結びつきが弱かった | 機能の一覧を順に説明した |
| 反論対応 | 懸念を受け止め、背景を質問してから、根拠を示して答えた | 受け止めたが、背景を聞かずに答えた | 否定する、または説明を繰り返した |
| BANT | 未確認だった予算・決裁・時期を自然な流れで確かめた | 一部だけ確かめた | 確かめなかった、または唐突に聞いた |
| クロージング | 次のアクションを内容・担当・期限つきで合意した | 次のアクションはあるが、期限が曖昧だった | 次の約束をせずに終えた |
| 話し方 | 専門用語を言い換え、相手の話す速さや言葉に合わせた | おおむね分かりやすいが、社内用語が残った | 専門用語が多く、相手が聞き返した |
9項目の評価(1〜5)と重み、根拠(発言と時刻)の欄。Excel版は加重平均と根拠が空欄の評価を自動で表示し、文字起こしのCSVを貼ると話者ごとの発言量と質問の数を集計するシートも入っています。
登録不要・無料。Word版は1ページ目が空欄、2ページ目が記入例(A4縦)。
フィードバックは、相手の人柄ではなく、録音で確かめられる行動について伝えます。状況(Situation)・行動(Behavior)・影響(Impact)の順で話すSBIという型を使うと、具体的になります。
| 避けたい伝え方 | 行動を伝える例(SBI) | |
|---|---|---|
| 改善点 | 「反論への対応が弱いですね」 | 「13分ごろ『困っていない』と言われたとき(状況)、すぐに機能の説明に戻っていました(行動)。顧客役としては、話を聞いてもらえていない感じがしました(影響)」 |
| 良い点 | 「よかったと思います」 | 「5分ごろ、私の話を『つまり聞き直しの時間が負担ということですね』とまとめてくれたので(行動)、分かってもらえたと感じて、隠していた事情を話す気になりました(影響)」 |
| 次の行動 | 「もっと質問しましょう」 | 「次は、反論が出たら説明の前に『今のやり方で手間がかかっている場面はありますか』と一つだけ聞いてみてください」 |
練習の直後は、営業役もオブザーバーも「何を言ったか」を正確には覚えていません。録音して文字起こしを読むと、話した割合や質問の数、反論への最初の一言を、発言で確かめられます。
営業役が話した割合に、決まった正解はありません。初回商談のように相手の状況を聞く場面では、営業役が話す割合が下がるのが自然で、提案の場面では上がります。同じシナリオで前回と比べる指標として使ってください。
対面のロープレはKlangのモバイルアプリで録音します。オンラインで行う場合は、会議ボットがZoom・Teams・Google Meetに参加して録音します。参加者には練習の録音であることと、使い道を伝えておきます。
話者の自動識別(プロプラン)を使うと、営業役と顧客役の発言が分かれた文字起こしになります。文をクリックすると、その時点の音声を聞き直せます。
文字起こしを話者名つきのCSVで書き出し、評価シート(Excel)の「発言量の集計」に貼り付けると、話者ごとの発言数・文字数・話した割合・「?」を含む発言の数が計算されます。
下の指示文で、質問や反論への対応を時刻つきで抜き出します。点数はAIに付けさせず、抜き出した発言をもとにオブザーバーが評価します。
ロープレの文字起こしを開き、AIチャットに貼り付けます。
営業役の発言から、質問だけをすべて時刻つきで抜き出してください。 それぞれを「開いた質問(自由に答えられる)」と「閉じた質問(はい・いいえ、一言で答えられる)」に分け、最後にそれぞれの数を書いてください。
オブザーバーのメモと突き合わせるときに使います。
顧客役が反論や懸念を述べた箇所をすべて時刻つきで挙げてください。 それぞれについて、直後の営業役の発言を引用し、「背景を質問した」「すぐに説明した」「話題を変えた」のどれに当たるかを書いてください。評価や点数は付けないでください。
フィードバックのあと、次の練習の準備に使います。
営業役が専門用語や社内用語を使った箇所を時刻つきで抜き出し、顧客にとって分かりやすい言い換えを1つずつ提案してください。
机上で考えた反論より、実際の商談で出た反論のほうが練習の効果があります。了承を得て録音している商談があれば、そこからシナリオの材料を集められます。
Klangのスケジュール分析(プロプラン)で、営業フォルダの商談を毎週読み、「繰り返し出た反論を多い順に3つ」のようにまとめて届けられます。その週のロープレの反論にそのまま使えます。
受注した商談で、反論のあとに先輩が何と言ったかを文字起こしで探し、営業役のカードに「参考の一言」として添えます。
教材にするときは、会社名・個人名・金額を伏せ、架空の設定に置き換えます。録音の扱いは、商談相手への説明と社内の規程の範囲で行ってください。
Klangはロープレや商談を録音して文字起こしし、AIチャットで質問や反論の場面を時刻つきで探せます。文字起こし・要約・AIチャットはフリープランから使えます。
ロールプレイング(role playing)の略で、実際の場面を想定して役を演じ、対応を練習する方法です。営業では、営業役が顧客役を相手に商談を演じ、オブザーバーが評価とフィードバックを返す形が一般的です。
営業役・顧客役・オブザーバーの3人1組が基本です。2人で行う場合は顧客役が評価も担当し、録音を聞き直してフィードバックします。
導入、ヒアリング(現状・課題と、その影響)、傾聴、提案、反論への対応、BANTの確認、クロージング、話し方が基本です。項目ごとに5・3・1の行動の例を決めておくと、評価のばらつきが減ります。このページの評価シート(Excel)をそのまま使えます。
練習の重点を一つ決めて始め、直すことも一つに絞ります。実際の商談で出た反論をシナリオに使い、同じシナリオを数週間続けて点数の変化を見ると、練習の意味が実感しやすくなります。
Klangには、ロープレを自動で採点する機能はありません。文字起こしをもとに、AIチャットで質問や反論への対応の場面を時刻つきで抜き出し、その発言をもとにオブザーバーが評価する使い方をおすすめします。