コンセプトテスト・受容性調査
コンセプトテストの進め方。「よさそう」を、次に確かめる問いへ
新しい商品やサービスの案を見せ、何が伝わり、どの条件なら役に立つのかを確かめます。調査目的、提示方法、質問例、発言の整理から次の判断まで。編集して持ち帰れる計画・根拠整理票付きです。
更新日:執筆・運営:Klang AI AB
最初に決めるのは、調査後に何を変えるか
「評判を聞く」だけでは、好意的な感想が集まっても次の行動が決まりません。案を見せる前に、判断と未確認事項を1枚にまとめます。
判断の例は「代理承認の案を試作に進める前に、誤解される条件を直す」です。進める・直す・保留する、どの選択にもなり得る問いにします。都合のよい発言だけで進めないよう、利用できない条件や反対の理由も同じ書式で残します。
| 曖昧な目的 | 今回確かめる問い | 調査後の行動 |
|---|---|---|
| 受け入れられるか知りたい | 誰の、どの経験で役に立つと理解されるか | 対象者の条件と利用場面を絞る |
| 案Aと案Bの勝者を決めたい | 異なる反応は、機能の違いか説明の違いか | 説明条件をそろえて再提示する |
| 需要があるか知りたい | 現在の代替手段を変えるために必要な条件は何か | 利用条件を含む試作・追加調査へ進める |
1案だけ見せるか、複数案を見せるか
提示方法を途中で混ぜると、同じ質問への答えでも意味が変わります。案の版、見せた順序、説明した内容まで記録します。
少人数で異なる案を比較する場合、参加者の違いと案の違いを切り分けにくいことがあります。「Aが勝った」とまとめる前に、誰に何をどの順で見せたかへ戻ってください。
| 方法 | 使い方 | 注意すること |
|---|---|---|
| モナディック(1人に1案) | その案だけを見たときの理解や反応を聞く | 別の案との比較には、対象者の条件をそろえた設計が必要 |
| シーケンシャル・モナディック | 1人に複数案を順に見せ、案ごとに同じ問いを聞く | 前の案との比較や疲れが影響し得る。順序を記録し、偏りを抑える |
| 並べて比較する | 相違点や選んだ理由を掘り下げる | 一番に選ばれても、その案自体に需要があるとは限らない |
コンセプトシートと対象者の条件をそろえる
- 01
最近の経験で対象者を決める
「関心がある人」だけでなく、「直近3か月に承認者の不在で申請が止まった人」のように、問いと結びつく経験を募集条件にします。利用者と購入を決める人が違う場合は分けて聞きます。
- 02
同じ粒度で案を示す
対象者、利用場面、提供すること、利用条件をそろえます。一方だけに詳しい画面や魅力的な価格を付けると、比較したい違い以外が影響します。案の名前と版も付けます。
- 03
説明しない時間を作る
最初は補足せずに読んでもらい、本人の言葉で内容を説明してもらいます。理解されなかった箇所をその場で説得すると、説明前の反応が分からなくなります。
- 04
録音と共有の範囲を事前に決める
目的、録音、文字起こし、AIでの整理、閲覧者、保管・削除の方針を説明します。参加者名はIDに置き換え、引用を公開する場合は調査内での共有と分けて扱います。
コンセプトテストの質問例:説明する前に聞く
「便利ですよね」「これなら買いますか」だけで進めると、同意や仮定の回答に寄りやすくなります。購入意向を聞く場合も、提示価格、利用条件、比較対象を残し、理由と実行上の制約を続けて聞きます。回答率から販売数を直接計算しません。
| 確かめること | 質問例 | 追加で聞くこと |
|---|---|---|
| 理解 | この案は、誰がどんなときに使うものだと思いましたか | どの説明からそう思いましたか |
| 実際の経験との接点 | 直近の申請で、この案が関係しそうな場面はありましたか | そのときは実際にどう対処しましたか |
| 価値と代替手段 | 今の方法と比べて、変わる点はどこですか | 変えたくない点はありますか |
| 使えない条件 | この案を使うとしたら、確かめる必要があることは何ですか | 誰への相談や、どんな準備が必要ですか |
| 修正の手がかり | 分かりにくかったところを教えてください | 説明を補う前と後で、理解はどう変わりましたか |
架空例:同じ案への2つの反応を、ひとつの賛否にしない
案Aは「承認者が不在なら代理に通知する」サービスです。P01は通知先を自分で選べるか質問しました。P02は、会社のルールで代理を設定できないと説明しました。どちらも懸念ですが、P01は説明の不足、P02は運用上の制約かもしれません。
ここで「代理承認には需要がない」と結論づけると、異なる理由を失います。次は、P01には実際の承認経路を聞き、P02には適用されるルールと変更の余地を確認します。説明文を直して再提示した反応は、案A v2として別に記録します。これは教材用の架空例で、Klangの調査結果や顧客実績ではありません。
計画と根拠の整理票を作る
発言と解釈を別の欄に残し、参照先が欠ける記録を見つけます。合否の自動判定や、回答数からの市場推定は行いません。
架空の記入例を編集できます。入力はこのページ内だけで処理し、送信・保存しません。再読み込みで消えます。参加者は匿名IDで記入し、必要なら先にTXTを保存してください。
記録票を持ち帰る
コンセプトテスト:計画と発言整理票 これは記録の整理票です。受容性・市場規模・販売数の判定は行いません。 今回決めたいこと:代理承認の案を試作に進める前に、理解されない条件を直す 対象者の経験条件:直近3か月に承認者の不在で経費精算が止まった担当者(架空の募集条件) 提示方法:1人に1案を提示 そろえる条件・提示順:案A v1/説明文と図を提示。価格は未提示。機能の補足説明は反応を聞いてから行う。 記録 1|発言・参照先を記入済み(原本との照合は別途必要) 案・版:案A v1:承認者が不在なら代理へ通知 参加者ID:P01(架空) 本人の発言・実際の反応:「代理は自分で選べるんですか。部署外の人には見せたくないです」 原本・時刻:架空面談 P01 12:40 調査者の解釈(仮説):通知先の制御が伝わっていない可能性。案への賛否とは分ける。 反例・未確認事項・次の確認:承認経路の実例を聞く。図を直した案への反応は別の記録にする。 記録 2|発言・参照先を記入済み(原本との照合は別途必要) 案・版:案A v1 参加者ID:P02(架空) 本人の発言・実際の反応:「私の会社では代理を設定できないので、このままでは使えないです」 原本・時刻:架空面談 P02 09:15 調査者の解釈(仮説):社内ルールが利用条件になる可能性。P01の不明点と同じ理由にまとめない。 反例・未確認事項・次の確認:ルールを変えられるかは未確認。購入意向・市場の割合も未確認。 購入意向の発言は購入実績ではありません。引用の正確さと共有範囲を確認してください。
録音から、修正すべき点を確かめる
Klangでは新しい分析に録音・文字起こし・説明資料などを追加し、「案ごとの発言、参照先、未確認の条件を分けて」と質問できます。AIの整理結果は原本に戻って確かめてください。複数の資料を入れても、調査設計の偏りが解消されたり、市場を代表する結果になったりするわけではありません。
- 01
案・参加者・提示順を照合する
同じ人の繰り返し発言を複数人の声として数えないようにします。案の版が違う反応はまとめず、最初の理解と補足後の反応も区別します。
- 02
発言の前後を確かめる
音声や文字起こしで引用と質問の文脈を確認します。聞いていない項目は「未確認」とし、否定的な反応として扱いません。
- 03
共通点と反例を並べる
類似する懸念をまとめても、利用条件が違う参加者の反応は残します。人数だけで順位を決めず、対象者の条件と根拠を説明します。
- 04
変更点と次の確認を決める
説明を直すのか、機能を試作するのか、対象を変えるのかを分けます。採用する解釈だけでなく、保留理由と確認担当者も報告に残します。
反応の理由を、録音の発言までたどる
同意を得た面談の録音をKlangで文字起こしし、発言と参照先を整理します。まずは1件の録音で、整理票の引用を原本と照合するところから始められます。
- 案の説明と参加者の反応を分けて確認
- 複数の面談を追加して共通点と相違点を質問
- まとめを編集し、調査者が判断と共有範囲を確認
よくある質問
コンセプトテストと受容性調査は同じですか。
重なる部分があります。コンセプトテストは商品やサービスの案を見せて反応を調べる方法です。受容性調査では、案への反応に加え、価格、利用条件、対象者などを含めて受け入れられる条件を調べることがあります。何を判断するための調査かを先に定義してください。
コンセプトテストは何人に聞けばよいですか。
一律の正解はありません。少人数で誤解や懸念の理由を探る調査と、対象市場の割合や案の差を推定する調査では設計が違います。対象者の幅、比較する案の数、必要な判断の精度を踏まえて募集と追加調査を決めます。
購入意向が高ければ発売してよいですか。
購入意向は提示された条件への回答で、実際の購入ではありません。予算、代替手段、利用に必要な手続きなどを確認し、試作の利用や適切に設計した定量調査など、判断に必要な証拠を補います。
整理票を使うのに登録は必要ですか。
このページの整理票は登録不要です。例を編集し、コピーまたはTXT保存できます。入力内容は送信されず、再読み込みすると消えます。Klangで録音を文字起こし・分析する場合はアカウントが必要です。