導入
- ・本日の面接の流れ(所要時間、質問の進め方、最後に質問の時間があること)を説明します。
- ・(録音する場合)面接の内容を、評価の確認のために録音してもよろしいでしょうか。お断りいただいても選考には影響しません。
- ・まず、これまでのご経歴を2〜3分で教えてください。
面接官の質問・構造化面接
採用面接で面接官が聞くべきことは、経歴の確認、志望動機と仕事内容の理解、評価項目ごとの過去の行動、入社後の場面での判断、勤務条件の5つです。この順番で全員に同じ質問をし、本籍・家族・思想など適性と能力に関係のない事項は聞きません。評価項目別の質問集、STARでの深掘り、聞いてはいけない質問、職種と時間から質問セットを作るツールつきです。
公開日:更新日:執筆・運営:Klang AI AB
面接で聞くことは、面接の流れに沿って5つの段階に分けると漏れません。45分の面接なら、評価項目の質問に全体の半分以上の時間を使います。どの段階も、面接する側があらかじめ質問を決めて、全応募者に同じ順番で聞きます。
| 段階 | 時間の目安 | 聞くこと | 質問例 |
|---|---|---|---|
| 導入 | 5分 | 面接の流れと時間の説明、緊張をほぐす簡単な質問、経歴の確認 | 「これまでのお仕事を、2分ほどで順に教えてください」 |
| 志望動機・仕事内容の理解 | 7分 | 応募の理由と、仕事内容をどこまで具体的に理解しているか | 「この仕事で、最初の3か月に一番大変だと思うことは何ですか」 |
| 評価項目の質問 | 20〜25分 | 評価項目ごとに、過去の行動(行動の質問)と入社後の場面での判断(状況の質問)。STARがそろうまで深掘りする | 「期限に間に合わないと分かったとき、どう対応しましたか。具体的な1件を教えてください」 |
| 勤務条件の確認 | 3分 | 勤務地・勤務時間・出張・入社可能日など、職務上必要な条件だけ | 「入社はいつから可能ですか」 |
| クロージング | 5分 | 応募者からの質問、今後の選考の流れと連絡の時期 | 「ここまでで、確認しておきたいことはありますか」 |
面接は、質問と評価をどこまで事前に決めるかで3つに分けられます。採用面接では、少なくとも評価項目と基本の質問は全員共通にするのが基本です。
人事・組織心理学の研究では、構造化面接は非構造化面接に比べて、入社後の仕事ぶりをよく予測する傾向があると繰り返し報告されています。質問と評価をそろえることで、評価の違いが「応募者の違い」なのか「面接官の違い」なのかを区別できるようになるためです。
日本の厚生労働省も「公正な採用選考の基本」で、面接では応募者の適性・能力を評価できるよう、あらかじめ質問項目や評価基準を決めておくことを示しています。構造化面接は、精度と公正さの両方から勧められる方法です。
| 構造化面接 | 半構造化面接 | 非構造化面接(自由面接) | |
|---|---|---|---|
| 質問 | 全員に同じ質問を同じ順番で | 基本の質問は共通。順番や追加の質問は回答に合わせる | 面接官がその場で決める |
| 評価 | 項目と基準(何点ならどんな回答か)を事前に決める | 項目は事前に決め、基準はおおまか | 面接官の総合的な印象 |
| 向いている場面 | 応募者が多い選考、複数の面接官で評価をそろえたいとき | 経験の幅が広い中途採用、最終面接 | カジュアル面談など、評価を目的としない場 |
| 注意点 | 機械的になりやすい。導入と深掘りで対話にする | 深掘りの観点まで面接官でそろえておく | 印象や相性で評価がぶれやすく、不適切な質問も出やすい |
| 種類 | 何を確かめるか | 例 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 行動の質問(過去) | 実際にとった行動。過去の行動は、同じ場面での行動の手がかりになる | 「他部署に協力してもらって進めた仕事を教えてください」 | 「私たちは」を「あなたは」に戻し、具体的な1件に絞ってもらう |
| 状況の質問(仮定) | 入社後に起こりうる場面での判断の筋道 | 「急ぎの依頼を他部署に断られたら、どうしますか」 | 経験の少ない新卒や異業種の応募者にも使える。理想論になりやすいので理由を聞く |
| 職務知識・技能の質問 | 仕事に必要な知識や技能 | 「このデータから、まず何を確認しますか」 | 実技や試験で確かめられるなら、そちらを優先する |
| 志望動機・職務理解の質問 | 仕事内容の理解と、期待のずれ | 「求人票の仕事内容で、不安があるのはどこですか」 | 熱意の強さではなく、理解の具体性を聞く |
| 職務条件の確認 | 勤務条件と希望が合うか | 「月に数回の出張があります。支障はありますか」 | 職務上必要な条件に限り、全員に同じ聞き方で確かめる |
行動の質問への回答は、状況(Situation)、課題・役割(Task)、行動(Action)、結果(Result)の4つがそろうと評価できます。足りない部分を深掘りの質問で聞きます。
質問:「原因がすぐには分からない問題に取り組んだ経験を教えてください。」
応募者の回答と深掘りの質問(架空の例)
SSituation(状況)
応募者前職で、問い合わせ窓口の一次回答までの時間が長いという苦情が続いていました。
深掘りの質問それはいつごろ、どのくらいの規模のチームでの話ですか。
TTask(課題・役割)
応募者私はチームの中堅として、原因を調べて改善案を出す役を任されました。
深掘りの質問あなたに求められていたことと、ほかの人の役割を分けて教えてください。
AAction(行動)
応募者1か月分の問い合わせを分類したところ、同じ質問が多いと分かったので、回答のひな形を作り、毎朝10分の共有会を提案しました。
深掘りの質問分類はどうやりましたか。反対した人はいましたか。
RResult(結果)
応募者一次回答までの時間が短くなり、苦情も減りました。ひな形は今もチームで更新されています。
深掘りの質問「短くなった」は、何で確かめましたか。うまくいかなかった点はありますか。
「私たちは」が続くときは、「その中で、あなたがしたことは何ですか」と行動(A)を本人の単位に戻します。結果(R)が感想だけのときは、何で確かめたかを聞きます。
11の評価項目と、導入・志望動機・条件確認・クロージングの質問です。自社の職務に合わせて言葉を変え、使う評価項目は3〜5つに絞ってください。
15カテゴリ・55問。評価項目の質問は、1問目が行動の質問、2問目が状況の質問、3問目以降が深掘りです。
選んだ評価項目ごとに、行動の質問・状況の質問・深掘り・聴くポイントを並べ、面接の時間から配分を計算します。テキストでコピーするか、評価欄つきのCSVで保存できます。
職種を選ぶと、よく使われる評価項目が選ばれます。項目(最大5つ)と面接の時間を調整すると、時間配分つきの質問セットができます。入力内容はどこにも送信されません。
評価項目1つあたり約6分。行動の質問1問と、深掘りの質問2〜4問が目安です。
面接の質問セット(営業・45分・構造化面接) 全応募者に同じ順番・同じ質問で行い、深掘りも同じ観点で行います。 ■ 導入(5分) ・本日の面接の流れ(所要時間、質問の進め方、最後に質問の時間があること)を説明します。 ・(録音する場合)面接の内容を、評価の確認のために録音してもよろしいでしょうか。お断りいただいても選考には影響しません。 ・まず、これまでのご経歴を2〜3分で教えてください。 ■ 志望動機・職務理解(5分) ・この職種に応募しようと思った理由を教えてください。 ・求人票の仕事内容のうち、いちばん力を発揮できそうなのはどれですか。 ・反対に、経験が少なく不安があるのはどの部分ですか。 ■ 評価項目1:課題解決(約6分) 定義:原因を切り分け、優先順位を付けて解決まで進める力 行動の質問:これまでの仕事で、原因がすぐには分からない問題に取り組んだ経験を1つ教えてください。 状況の質問:入社2週間目に、担当業務の数字が先月から急に下がっていると気づいたとします。最初の1週間で何をしますか。 深掘り(STAR): - そのとき、何が分かっていて、何が分かっていませんでしたか。 - 原因の候補はいくつありましたか。どう絞り込みましたか。 - あなた自身が判断したことは何ですか。 - 結果はどうなりましたか。今ならどこを変えますか。 聴くポイント:状況の整理、仮説の立て方、自分の判断と行動、結果の振り返り ■ 評価項目2:顧客志向(約6分) 定義:顧客の課題をつかみ、相手にとっての価値から行動を決める力 行動の質問:お客さまの要望と、自社としてできることが合わなかった経験を教えてください。どう対応しましたか。 状況の質問:長く付き合いのあるお客さまから、契約外の作業を無償で頼まれました。どう返答しますか。 深掘り(STAR): - お客さまが本当に困っていたことは何だと考えましたか。 - それをどうやって確かめましたか。 - 社内では誰と、どんな相談をしましたか。 - お客さまの反応はどうでしたか。 聴くポイント:課題の聞き出し方、要望と制約の調整、説明の仕方、結果 ■ 評価項目3:主体性・やり抜く力(約6分) 定義:指示を待たずに動き、困難があっても最後まで進める力 行動の質問:誰にも頼まれていないのに、自分から始めて形にした取り組みはありますか。 状況の質問:担当しているプロジェクトが、予定より2週間遅れていると分かりました。上司は出張中です。どうしますか。 深掘り(STAR): - なぜそれを自分でやろうと思ったのですか。 - 途中でいちばん大変だったことは何ですか。 - 続けるか、やめるかを迷ったことはありましたか。 - 最終的にどんな結果になりましたか。 聴くポイント:きっかけ、障害への対処、周囲の巻き込み方、最後までの進め方 ■ 評価項目4:コミュニケーション(説明・調整)(約6分) 定義:相手に合わせて分かりやすく伝え、合意をつくる力 行動の質問:専門知識のない相手に、複雑な内容を説明しなければならなかった経験を教えてください。 状況の質問:会議で、あなたの提案に上位の役職者が強く反対しました。その場でどう応じますか。 深掘り(STAR): - 相手はどんな前提知識を持っていましたか。 - 伝え方で工夫したことは何ですか。 - 相手が理解したかどうかを、どう確かめましたか。 - 結果として何が決まりましたか。 聴くポイント:相手の理解度の把握、説明の組み立て、確認の仕方、合意の形 ■ 職務条件の確認(3分) ・勤務時間・勤務地・出張など、求人票の条件について確認しておきたいことはありますか。 ・(職務上必要な場合のみ)この仕事では月に数回の出張があります。対応に支障はありますか。 ・入社の時期について、ご希望を教えてください。 ■ 応募者からの質問・クロージング(5分) ・最後に、仕事内容やチームについて聞いておきたいことはありますか。 ・今後の選考の流れと、結果をお知らせする時期を説明します。 ※ 評価は面接の直後、ほかの面接官と話す前に、評価項目ごとに根拠(発言と時刻)を添えて記入します。 ※ 本籍・出生地、家族、住宅状況、生活環境・家庭環境、宗教、支持政党、人生観・生活信条、尊敬する人物、思想、労働組合・社会運動、購読新聞・雑誌・愛読書に関することは質問しません(厚生労働省「公正な採用選考の基本」)。
CSVには評価と根拠の空欄があり、Excelでそのまま開けます。点数の自動計算が必要な場合は、面接評価シート(Excel・Word)の評価項目と質問の欄に書き写してください。
厚生労働省は、応募者の基本的人権を尊重し、適性・能力に基づいた基準で選考するよう求め、就職差別につながるおそれがある14事項を示しています。面接官が悪気なく雑談で聞いてしまうことも多いため、質問セットに入れないだけでなく、面接官全員で事前に確認します。
「尊敬する人物」や「愛読書」は、話のきっかけとして聞かれやすい質問ですが、思想・信条にかかわる事項として示されています。応募者が自分から家族や出身地の話をした場合も、深掘りせず、評価にも記録にも使いません。
職業安定法第5条の5は、労働者の募集を行う者などが求職者の個人情報を集めるときは、業務の目的の達成に必要な範囲内で、目的を明らかにして集めるよう定めています。面接の録音や記録も、この考え方に沿って扱います。このページは一般的な情報の整理であり、法的な助言ではありません。運用の詳細は、自社の人事・法務の担当者と確認してください。
| 区分 | 事項 | 面接で出がちな質問の例 |
|---|---|---|
| 本人に責任のない事項 | 本籍・出生地、家族(職業・続柄・健康・病歴・地位・学歴・収入・資産など)、住宅状況、生活環境・家庭環境 | 「ご出身はどちらですか」「お父さまのお仕事は」「持ち家ですか」 |
| 本来自由であるべき事項(思想・信条) | 宗教、支持政党、人生観・生活信条、尊敬する人物、思想、労働組合・学生運動などの社会運動、購読新聞・雑誌・愛読書 | 「尊敬する人は誰ですか」「愛読書は」「ふだん読んでいる新聞は」 |
| 採用選考の方法 | 身元調査などの実施、適性・能力に関係ない事項を含む応募書類の使用、合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断 | (面接の場面ではなく、選考の手続きとして避ける) |
「5点ならどんな回答か、1点ならどんな回答か」を行動の例で決め、面接官全員で確認します。基準の書き方は面接評価シートのページにまとめています。
深掘りの質問も、どの応募者にも同じ観点で行います。話が盛り上がった応募者だけ質問を増やすと、比べられなくなります。
「積極的」「論理的」のような印象ではなく、応募者が話した事実と言葉を書きます。録音がある場合は、探す手がかりになる時刻だけで十分です。
先に意見を聞くと、それに引っ張られます。面接の直後に、評価項目ごとに点数と根拠を書きます。
全項目を話し合うのではなく、点数の差が大きい項目について、どの発言を根拠にしたかを比べます。
録音があると、面接官は応募者との対話に集中でき、評価の根拠を発言そのものから確かめられます。一方で、応募者の個人情報を扱うため、同意と管理のルールを先に決めます。
「評価の確認のため」「採用関係者のみが閲覧」「選考終了後〇か月で削除」のように、社内で決めてから始めます。
録音の目的と扱いを伝え、同意を得てから録音を始めます。断っても選考に影響しないことをはっきり伝えます。同意の文例は採用面接の文字起こしのページにあります。
文字起こしから、各評価項目の質問への回答と深掘りへの回答を探し、要旨と時刻を評価シートの根拠の欄に書きます。
雑談で出た家族や出身地の話などは、文字起こしに残っていても評価シートに書きません。保存期間が過ぎた録音と文字起こしは削除します。
応募者の同意を得て録音した面接を、Klangが時刻つきで文字起こしします。面接官はメモに追われずに応募者の話を聴くことに集中でき、評価の根拠は発言そのものから確かめられます。
採用面接で面接官が聞くべきことは、経歴の確認、志望動機と仕事内容の理解、評価項目ごとの過去の行動と入社後の場面での判断、職務上必要な勤務条件、応募者からの質問の5つです。質問はあらかじめ決めて、全応募者に同じ順番で聞きます。
評価項目と基本の質問は同じでかまいません。新卒の採用面接では職務経験が少ないため、学業やアルバイトでの行動と、入社後の場面での判断を聞く質問を増やします。中途の採用面接では、前職での成果のうち本人が担った役割を具体的に確かめます。
職務に必要な能力から評価項目を決め、全応募者に同じ質問を同じ順番で行い、事前に決めた基準で評価する面接の方法です。面接官による評価のばらつきを抑え、応募者を同じ物差しで比べられます。
評価項目ごとに、過去の経験を聞く行動の質問(例:原因がすぐには分からない問題に取り組んだ経験を教えてください)と、仮定の場面を聞く状況の質問を用意し、STAR(状況・課題・行動・結果)がそろうまで深掘りします。このページの質問集と質問セットを作るツールを使えます。
厚生労働省は、本籍・出生地、家族、住宅状況、生活環境・家庭環境、宗教、支持政党、人生観・生活信条、尊敬する人物、思想、労働組合・社会運動、購読新聞・雑誌・愛読書などを、就職差別につながるおそれがある事項として示しています。雑談のつもりでも質問しないようにします。
行動の質問への回答を、状況(Situation)、課題・役割(Task)、行動(Action)、結果(Result)の4つに分けて確かめる枠組みです。足りない部分を深掘りの質問で聞くと、具体的な行動を評価できます。
録音の目的、閲覧できる人、保存期間を応募者に説明し、同意を得てから録音してください。同意しない応募者に不利益を与えない運用も必要です。自社の人事・法務の担当者と確認してから始めてください。このページは法的な助言ではありません。