会議用マイク・スピーカーフォン
会議用マイク・スピーカーフォンの選び方。人数と部屋の広さで決める
会議用マイクは、参加人数と、いちばん遠い席までの距離で選びます。Microsoftは、すべての参加者から2.3m以内にマイクを置くことを勧めています。4人程度ならJabra Speak2やヤマハ YVC-200のような個人用スピーカーフォン、10人前後なら収音3m以上の機種か2台の連結、それ以上は拡張マイクを足せる機種が目安です。
更新日:執筆・運営:Klang AI AB
人数と部屋の広さで選ぶ会議用マイクの早見表
迷ったら、いちばん遠い席の人とマイクの距離を測ります。その距離がメーカーの公表する収音範囲に収まる機種を選び、収まらなければマイクを増やします。
| 会議の形 | 向いている機器 | 機種の例・補足 |
|---|---|---|
| 1人でPCの前(Web会議・発表) | ヘッドセット、USBの卓上マイク | 口元から近い距離で録れる。周りの声はほとんど入らない |
| 2〜4人・小さな会議室(4.5m四方まで) | 個人用スピーカーフォン(収音2〜2.5m) | Jabra Speak2 40/55/75、ヤマハ YVC-200 |
| 5〜10人・長い机 | 収音3m以上の機種、または2台を連結 | ヤマハ YVC-330(推奨1.5m・最大3m)、EMEET Luna 2台(4m・16人) |
| 10人以上・大きな会議室 | 拡張マイクを足せる機種、天井・卓上の会議室用システム | ヤマハ YVC-1000(マイク1台につき推奨3m、最大5台)、EMEET M2 Max(5m・15人) |
| オンライン会議の相手の声 | マイクではなく会議ツールの録画か会議ボット | マイクで録れるのは部屋の中の声だけ |
Microsoftのハイブリッド会議の機器ガイドは、すべての参加者から2.3m(7.5フィート)以内に少なくとも1本のマイクを置き、複数のマイクを使うときは収音範囲を重ねるよう勧めています。長い机では2台以上が必要になることがあります。
マイクの距離で、AI文字起こしの精度はどれだけ変わるか
AIの文字起こしは、話す人とマイクの距離と、声の重なりで精度が落ちます。会議の録音を議事録に使うなら、マイク選びがそのまま文字起こしの品質を左右します。
| 録音のしかた | 声が重ならない区間 | 声が重なる区間 |
|---|---|---|
| 離れた場所のマイク1本 | 16.7% | 28.2% |
| 各自のヘッドセット | 12.3% | 15.9% |
Microsoftの研究者による論文では、同じ会議でも離れたマイク1本で録ると誤りが増え、声が重なる場面では差が大きく開きました。Microsoft社内の会議を使った測定でも、マイク1本の27.0%に対し、7本のマイクを組み合わせると22.3%、ヘッドセットでは14.4%でした。
Googleの音声認識のガイドも、マイクはできるだけ話す人の近くに置き、16kHz以上で録音し、自動音量調整やノイズ除去は切るよう勧めています。複数の人が同時に話すと、小さい声が雑音として扱われることがあります。
Zoomは、会議室の騒音は40dB(A)以下、残響時間は0.5秒以下を目安にしています。ガラス張りで声が響く部屋では、マイクを増やすより先に、カーテンや吸音材で響きを抑えるほうが効果的です。
スピーカーフォンおすすめ8機種の収音範囲と仕様
会議用スピーカーフォンを、メーカーが公表している収音範囲・マイクの数・接続・電池で比べます。価格は販売店で変わるため載せていません。Klangは機器を販売しておらず、紹介料も受け取っていません。
Jabra Speak2 40
- 収音範囲・人数
- 最大2.3m(4.5m四方の部屋)
- マイク数
- 4
- 接続
- USB(Bluetoothなし)
- 電池
- —
- 重さ
- 245g
Jabra Speak2 55
- 収音範囲・人数
- 最大2.3m(4.5m四方の部屋)
- マイク数
- 4
- 接続
- USB、Bluetooth
- 電池
- 最長12時間
- 重さ
- 280g
Jabra Speak2 75
- 収音範囲・人数
- 最大2.5m(4.5m四方の部屋)
- マイク数
- 4
- 接続
- USB、Bluetooth、ドングル
- 電池
- 最長32時間
- 重さ
- 466g
ヤマハ YVC-200
- 収音範囲・人数
- 最大2m(360°)
- マイク数
- 1
- 接続
- USB、Bluetooth
- 電池
- 連続通話10時間
- 重さ
- 280g
ヤマハ YVC-330
- 収音範囲・人数
- 推奨1.5m・最大3m
- マイク数
- 3
- 接続
- USB、Bluetooth
- 電池
- —(電源接続)
- 重さ
- 800g
ヤマハ YVC-1000
- 収音範囲・人数
- マイク1台につき推奨3m・最大5m(最大5台)
- マイク数
- 3(マイク1台あたり)
- 接続
- USB、Bluetooth
- 電池
- —(AC電源)
- 重さ
- 本体1.8kg
EMEET OfficeCore Luna
- 収音範囲・人数
- 2.4m・最大8人(2台で4m・16人)
- マイク数
- 3
- 接続
- USB-C、Bluetooth
- 電池
- 最長10時間
- 重さ
- 301g
EMEET OfficeCore M2 Max
- 収音範囲・人数
- 最大5m・15人(2台で10m・25人)
- マイク数
- 4
- 接続
- USB-C、Bluetooth
- 電池
- —
- 重さ
- 630g
Jabra Speak2は3機種とも、最大4.5m四方の会議室向けです。40はUSB接続だけで、55と75はBluetoothでスマホにもつなげます。75は2台を組み合わせて使え、電池は最長32時間もちます。
ヤマハ YVC-1000は、拡張マイクを4台まで足して最大5台にでき、席の多い会議室でも話す人の近くにマイクを置けます。
Anker PowerConf S500は2台で最大20名規模に対応しますが、2022年12月29日から2025年10月21日に販売された製品は回収の対象です(Anker公式、2026年10月14日確認)。PowerConf S3とS330は販売を終了しています。
Web会議のマイク:1人で参加するか、会議室から参加するか
Web会議のマイクは、1人で参加するならヘッドセットかUSBの卓上マイク、会議室から複数人で参加するならスピーカーフォンが基本です。
1人でパソコンの前から話すなら、口元に近いマイクがいちばん聞き取りやすくなります。ノートパソコンの内蔵マイクは、キーボードやファンの音も拾います。
Web会議を記録したいときは、マイクで部屋の音を録るのではなく、会議ツールのレコーディングか、会議に参加して録音するKlangの会議ボットを使います。オンラインの参加者の声は、マイクでは録れません。
会議ツールごとの録り方はWeb会議を録画・録音する方法にまとめています。
スマホで会議を録るなら:外付けマイクとピンマイク
少人数の会議なら、スマホを机の中央に置けば多くの場合は内蔵マイクで足ります。話す人とスマホが離れる講演やインタビューでは、外付けマイクで声を近くから録ります。
| 製品 | 接続 | 特徴 |
|---|---|---|
| Shure MV88(USB-C) | USB-C | USB-CのiPhone・Android、パソコンに対応。収音パターンを4種類から選べる |
| RØDE Wireless Micro | USB-CまたはLightning(別モデル) | 受信機をスマホに直接差すワイヤレスのピンマイク |
スマホで録るなら、録音を止めると文字起こしと要約まで自動でできる録音アプリが使えます。専用の録音機を選ぶならボイスレコーダーおすすめの比較を参照してください。
会議の前に確かめる5つのこと
同じ機器でも、置き方と設定で録れる声が変わります。本番の前に、会議室で一度試します。
- いちばん遠い席からマイクまでの距離が、機種の収音範囲に収まっているか測ります。
- スピーカーフォンは机の中央に置き、資料やパソコンでマイクをふさがないようにします。
- プロジェクターや空調の吹き出し口から離します。
- 各席から一言ずつ話して試し録りし、遠い席の声が入っているか聞き直します。
- 録音することと目的を、参加者に最初に伝えます。
録音の手順とノイズ対策は会議を録音する方法で詳しく説明しています。 手元のマイクの声の大きさと雑音は、マイクテストで10秒の読み上げから判定できます。ICレコーダーで録った音声は、ボイスレコーダーの文字起こしでそのまま議事録の下書きにできます。
よくある質問
会議用マイクとスピーカーフォンはどう違いますか?
スピーカーフォンは、マイクとスピーカーを1台にまとめた会議用の機器で、部屋の全員で話したり聞いたりできます。会議用マイクは声を拾う機能だけの機器です。Web会議で部屋の全員が参加するならスピーカーフォン、録音や配信で声だけを高い品質で録るならマイクが向いています。
会議の人数に合うスピーカーフォンはどう選べばよいですか?
メーカーが公表している収音範囲と推奨人数で選びます。4人程度の小さな会議室ならJabra Speak2(最大2.3〜2.5m)やヤマハ YVC-200(最大2m)、10人前後ならヤマハ YVC-330(最大3m)や2台を連結できる機種、それ以上ならヤマハ YVC-1000のように拡張マイクを足せる機種が目安です。Microsoftは、すべての参加者から2.3m以内にマイクを置くことを勧めています。
集音マイクを使えば、遠い席の声もきれいに文字起こしできますか?
遠い席の声は、どの機器でも近い席より認識の誤りが増えます。Microsoftの研究では、会議を1本の離れたマイクで録ると単語誤り率が16.7%、ヘッドセットでは12.3%で、声が重なる場面ではマイク1本が28.2%、ヘッドセットが15.9%と差が開きました。席が遠い人がいる場合は、マイクを増やすか、話す人の近くにマイクを置きます。
Web会議のマイクは何を選べばよいですか?
1人でパソコンの前から参加するなら、ヘッドセットかUSBの卓上マイクが向いています。口元に近いので声がはっきり伝わり、キーボードの音も入りにくくなります。会議室から複数人で参加する場合は、人数に合ったスピーカーフォンを使います。
スマホで会議を録音するときに外付けマイクは必要ですか?
少人数の会議なら、スマホを机の中央に置けば多くの場合は内蔵マイクで足ります。講演やインタビューで話す人とスマホが離れる場合は、Shure MV88(USB-C)のような外付けマイクや、RØDE Wireless Microのようなワイヤレスのピンマイクを使うと声を近くで録れます。
録音した会議を文字起こしするにはどうすればよいですか?
スピーカーフォンやマイクをつないだパソコンで録音したファイルを、Klangにアップロードすると文字起こしと要約が自動でできます。Zoom・Teams・Google Meetの会議は、Klangの会議ボットが参加して録音することもできます。フリープランは文字起こし無制限です。話者の自動識別はプロプランの機能です。