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AIエージェント

AIエージェントとは。仕組みと、業務での使いどころ

生成AIとの違いは「自分で手順を決めて、道具を使う」点にあります。何ができて何ができないのか、導入前に決めておくことまで整理します。

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BASICS

目的を与えると、達成までの手順を自分で決め、必要な道具を呼び出しながら作業を進めるAIを指します。

通常の生成AIは、質問に答える、文章を書くといった単発の応答を返します。AIエージェントは、そこに「複数の手順を自分で組み立てる」ことと「外部の道具を使う」ことが加わります。たとえば「先週の商談で出た反論をまとめて」と指示すると、どの会議が先週の商談かを調べ、それぞれの記録を読み、共通点を整理する、という手順を自分で構成します。

注意しておきたいのは、エージェントという言葉の使われ方が幅広いことです。単に定型的な処理を自動で行うものもエージェントと呼ばれますし、目的から手順を組み立てて失敗時にやり直すものもエージェントと呼ばれます。製品を比べるときは、名前ではなく「どこまで自分で決めるのか」を確認してください。

COMPARISON

3つはよく並べて語られますが、前提としている世界が違います。

結果の予測しやすさが低いことは、そのまま業務適用の難しさになります。同じ指示でも毎回まったく同じ手順を通るとは限らないため、正確さが絶対条件の処理には向きません。逆に、毎回状況が違い、人が都度判断していた仕事には適します。

生成AI・RPA・AIエージェントの違い
生成AIRPAAIエージェント
指示の与え方やることを伝える手順を作り込む目的を伝える
手順なし(単発)事前に固定都度組み立てる
外部の操作しない画面を操作するAPIや道具を呼ぶ
想定外への対応答えは返る止まるやり直しを試みる
結果の予測しやすさ高い低い
向いている仕事作文、要約、翻訳定型の入力・転記調査、横断的なまとめ

STRUCTURE

どの実装でも、おおむねこの4つの部品でできています。製品を評価するときは、それぞれがどうなっているかを見ます。

このうち「道具」と「記憶」を標準的な方法で接続するための規格として、MCP(Model Context Protocol)が広く使われるようになっています。対応していれば、AI側と社内データ側を個別に作り込まずにつなげられます。

  • 言語モデル

    判断と文章生成を担う中心の部分です。どのモデルを使うか、切り替えられるか、データが学習に使われないかを確認します。

  • 道具(ツール)

    検索、ファイルの読み書き、外部サービスの呼び出しなど。何ができるかは、与えられた道具の範囲で決まります。

  • 記憶

    会話の履歴や、参照できる社内データ。どこまで覚えているか、どのデータに触れられるかが精度と安全性を左右します。

  • 計画と実行の制御

    手順を組み立て、結果を見て次を決める部分です。無限に試行しないための上限や、人の承認を挟む仕組みがここに入ります。

LEVELS

どこまで任せるかは、ゼロか全部かではありません。段階を決めて、実績に応じて上げていくのが現実的です。

  1. 01

    提案だけ

    AIが下書きや候補を出し、人が判断して実行します。誤りがあっても人の目で止まるため、最初はここから始めます。

  2. 02

    実行前に承認

    AIが実行内容まで組み立て、人が承認したら動きます。外部へ送る処理や、書き換えを伴う処理はここに置くのが安全です。

  3. 03

    条件つきで自動実行

    対象や金額などの条件を決めて、その範囲だけ自動で動かします。条件から外れたら止まって確認を求める設計にします。

  4. 04

    完全に自動

    人が介在しません。取り消しが容易で、誤っても影響が限定される処理に限るべき段階です。

USES

「人が毎回少しずつ違う判断をしていて、しかも結果を確認できる」仕事がいちばん向いています。

なお、毎回同じ処理で十分な場合は、エージェントを使う必要はありません。「会議が終わったら要約をSlackへ送る」のように手順が固定できる仕事は、オートメーションのほうが確実で、動きも予測できます。エージェントは、手順を事前に決められない仕事のために取っておくのが賢い使い方です。

  • 複数の記録を横断して調べる。先月の商談で共通して出た懸念を探す、といった仕事です。
  • 長い資料や会議を要約し、決める材料の形にする。結果は人が確認できます。
  • 問い合わせの下書きを作る。送信は人が判断します。
  • 会議の内容を、決められた項目に沿って整理する。項目が決まっていれば確認も容易です。
  • 向かないのは、数値の正確さが絶対条件の処理、法的判断、そして誤りが後から取り消せない処理です。

GOVERNANCE

技術的に動くかどうかより、社内で運用できるかどうかで止まることのほうが多くあります。

  • 触れてよいデータの範囲を決める。AIに与える権限は、その人が持つ権限を超えないようにします。
  • 外部へ出る処理には承認を挟む。送信、書き込み、支払いに関わるものが対象です。
  • 実行の履歴を残す。何を根拠に何をしたかを後から確認できないと、問題が起きたときに切り分けられません。
  • 会話データが学習に使われないことを確認する。契約とプランの両方で確かめます。
  • 誰が責任を持つかを決める。AIが出した結果の最終的な責任は、必ず人に置きます。
  • 社内の利用ルールを文書にする。口頭の合意は、担当者が変わると消えます。

Klangには文字起こしに質問できるAIエージェントがあり、複数の会議や資料を組み合わせた分析もできます。読み取り専用のMCPサーバーを通じて、お使いのAIクライアントからKlangのデータを参照させることもできます。

  • 過去の会議を横断して検索し、根拠になった発言まで戻れます。
  • 会話データはAIモデルの学習に利用しません。プランを問わず例外はありません。
  • 読み取り専用のMCPサーバーで、外部のAIクライアントから安全に参照できます。
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AIエージェントと生成AIの違いを一言でいうと何ですか。

生成AIは頼まれたことに答えます。AIエージェントは目的を達成するための手順を自分で決め、必要な道具を使って進めます。手順を自分で組み立てるかどうかが、いちばん大きな違いです。

導入するとどれくらい効果がありますか。

対象業務によって差が大きく、一般的な数値は示せません。効果を測るなら、対象の作業にいま何分かかっているかを先に記録してから始めてください。導入後の比較ができなくなるのがよくある失敗です。

間違えたときはどうなりますか。

設計次第です。取り消せる処理に限定し、外部へ出る処理には承認を挟み、履歴を残しておけば、間違いは修正可能な範囲に収まります。逆に、これらを用意せずに自動実行まで任せると、間違いに気づくのが遅れます。

社内データを扱わせて大丈夫ですか。

アクセスできる範囲を限定したうえで使ってください。利用者本人が見られるデータだけを扱えるようにし、会話データが学習に使われないことを契約で確認するのが前提になります。

MCPとは何ですか。

AIと外部のデータや道具をつなぐための共通の規格です。対応していれば、個別に接続部分を作らずにAIから社内のデータを参照させられます。別の記事で詳しく解説しています。

クレジットカードは不要です。数分でお使いいただけます。